美亜へ贈る真珠 〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

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著者 : 梶尾真治
制作 : げみ 
  • 早川書房 (2016年12月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150312596

美亜へ贈る真珠 〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)の感想・レビュー・書評

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  • 登場人物が…話し方が…話の展開が…古過ぎて私には合わなかった。
    「アキは私を本当に愛してたんでしょうか?」って、本当の愛って何?どういう意味で言ってるの?高校生かよ。から始まって、ヒロインがなんかもう「こんな女おらんわ」で、男性キャラも、もう本当にモテなそうな思考回路で心が痛かった。あと、怒られるかもだけど処女厨感が何とも…昔だから?
    でも紹介してくれた友人は「どの話も男の非モテ心をくすぐるんだよー!」と言っておった。新海誠かい!

  • 昔から梶尾真治作品はきちんと読んでみようと思いながら機会がないところに,なんとも挑発的なオビが目に入り短編集ということもあり購入.梶尾作品が時間と恋愛なのは知っていたけど,今まで読んだのはエマノンくらい.あとはキャラメルボックスの舞台で「クロノス…」は見たかもしれない.
    やはりSFといっても優しい感じで,ロバート・F・ヤングの読後感に近い.とはいえ,決してハッピーエンドではない時の流れの残酷さを感じる作品が多く,なかなか面白い.
    私の読書好きの根っこは「SFジュヴナイル」なことを思い出して,改めて色々読み直してみようと思う次第.

  • 古き良きアメリカのSF全盛期を彷彿とさせる面白い作品ばかりでした。
    あらすじ(背表紙より)
    出会うたび、時間を巻き戻すかのように美しく若返っていく不思議な女性・時尼。彼女を深く愛し始めたとき、その正体と儚き真実が明らかにされる――「時尼に関する覚え書」。並行世界で邂逅した想い人・江里の運命を、生命を賭けて変えようとする研究者の物語「江里の“時"の時」。そして、異なる時の流れに分かたれた男女の哀惜を綴った著者の伝説的なデビュー作「美亜へ贈る真珠」など、 時間と恋愛がテーマの傑作八篇。

  •  時間と愛をテーマにしたSF集。全体的に、難しい機械や用語や概念はあまり出てこず、普遍的な感情が描かれていて分かりやすい。
     侵略された地球の、最後の1人のヒトと、侵略した異星人の子供の交流を描いた話「"ヒト"はかつて尼那を・・・」が良かった。
     思考の目覚めとでもいうか、現実や実物に対峙することで呼び起こされる疑問や感情を体験することが、いかに大切かということ。子供の言葉にできない悲しみのようなものは、生きるものへの普遍的な愛だということ。そんなことを感じた。
     ヒトが抱いていた過去の愛、形は変わってもいいからいつかどこかでその愛の結晶が生まれてほしいという思い・・・については比重が少なくあまり感情移入できず。

  •  おもしろかった。ただ表題作『美亜へ贈る真珠』では、「アキが最後に贈った真珠は隠し持っていたパール? それともヨダレ?(「口は大きく開かれようとして」ってあったから……)あ、涙か……」というトンチキな思考に陥ってしまった。個人的には他の七篇のほうがクオリティが高かったような気がする。

  • 「時間」に関するSFが8編入った短編集。表題作は「不思議の扉 時をかける恋 (角川文庫)」で既読なんだけど、もう一度読みました。

    ・美亜へ贈る真珠
    時間の流れが極端に遅くなる機械に入り、未来へ行く道を選んだ美亜の恋人。
    機械から出られない恋人が、その内側から最後に美亜に気持ちを伝えた方法こそがタイトルであり、この話の素晴らしい結末。
    ただ涙を流す。それが舞台設定と合わさるとそれだけで一編の物語になる。素晴らしい構成だと思った。

    ・詩帆が去る夏
    愛する妻詩帆と心中して、自分だけ助かった男。男は亡き妻のクローンをつくり、娘として育てる。
    主人公は娘を「のちに女として愛する」ために育てる。赤ちゃんの頃から育ててたらその気持ちが揺らぐのかと思ったけど揺らがないんだよね。クローンでもその人と全く同じに育つわけではないと知りつつ、ところどころ本当に亡き妻に似ている娘。その娘に「恋人ができた」と告げられて終わる。
    しかし娘が選んだ人が父親そっくり…という。うーん、すごいオチだ。
    父親である主人公は「自分と似た人を選んだ」ことで割と満足しちゃってるのかもしれない。

    ・梨湖という虚像
    亡き恋人をプログラムとして完璧に再現した梨湖。最後は自らも死ぬ。しかし梨湖は自らもプログラミングしており、画面の中で二人はずっと生き残り続ける。

    ・玲子の宇宙箱
    ミニチュアの宇宙を閉じ込めた小箱。この小箱に惹きつけられた玲子。
    やがて小箱は暴走し、全てを飲み込んでいく。
    箱の中の宇宙の中にはやはり宇宙があるのだろうか。私たちはそのどこに住んでいるのだろう。

    ・"ヒト"はかつて尼那を……
    ヒトが滅び、唯一生き残った老人は、まるで動物園の動物のように見世物になっている。
    それを見ていたのは宇宙人の子供・パンチェスタ(多分虫か爬虫類みたいな見た目をしていて、大きな虫を乗り物に改造したりしている)。
    パンチェスタは唯一のヒトである老人と会い、恋人・尼那(ニイナ)との思い出話を聞く。
    最後、その老人は自分が滅んでいく運命を受け入れ、パンチェスタに自分と恋人の遺伝子を培養したものを宇宙へ打ち上げてくれと願う。

    ・時尼に関する覚書
    通常とは逆の時の流れの中に生きる遡時人(そときびと)の時尼(ジニイ)。
    主人公と時尼は、最初主人公が子供、時尼が老婆の状態で出会う。やがてだんだん二人の年齢が近づき、ある日時尼は主人公に遡時人のことを話す。
    ここまでは「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」と同じ展開。
    結末は「ぼく明日」よりSFが濃くて、今一緒にいる時尼物が自分の祖先になっているという構成でした。
    主人公の描いた絵が時間の流れの中を不思議に行き来していて素晴らしい構成。

    ・江里の"時"の時
    主人公はかつての研究仲間だった黒沢と再会し、彼から奇妙なことを頼まれる。黒沢は時間のワームホールを制限付きながらも繋げる術・いわゆるタイムマシンを開発したと言う。
    彼はそれで過去に飛び、事故で少し事情を変えてしまった。戻ってきてみると、自分のいるはずの研究室に見知らぬ女性がいた。どうやら黒沢が過去を変えたことにより別の未来が発生し、黒沢はそれを見たのだ。同時にその現象はその女性・江里のいる次元からも見られることにも気が付き、ふたりは研究室のボードなどを使ってやり取りする。
    そのうち、女性・江里のいる未来では人が滅びゆく運命だとわかる。
    黒沢は「自分と江里がタイムマシンを通じて入れ替わるから。入れ替わった後はタイムマシンを破壊しろ」と主人公に言う。
    最後、二人がともにいる世界を垣間見た主人公。主人公はその世界を選択することを決めた。

    ・時の果の色彩
    母が亡くなった日の思い出だけが異様に鮮やかに残っている主人公。
    やがて主人公は亡き母の勧めである会社の就職試験を受けに行く。出迎えたのは若き社長。
    実は社長はプラスマイナス19年しか移動できないタイムマシンを開発しており、それを使って業績を上げたりしていた。
    そして過去に行き、主人公の母と愛し合ったという。
    つまり主人公の父親はこの社長だった。
    社長は主人公とともに、主人公の母親が亡くなった日へ飛び、最後に別れを告げる。
    主人公の心に残っていたのはこの日の光景だった。

  • 新装版。
    旧版は若い頃に図書館で読んだんだったか……久しぶりに読み返したが、良いなぁ。

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美亜へ贈る真珠 〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)の作品紹介

異なる進み方の時間を生きる男女の切なさを描いた「時尼に関する覚え書」をはじめ、著者デビュー作である表題作を含む珠玉の8篇。

美亜へ贈る真珠 〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)はこんな本です

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