- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150401061
感想・レビュー・書評
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「図書館戦争」には予言書として出てくる小説。いいたいことはわかるんだけど、表現が文学的すぎて理解の難しい部分がちらほら。というか、訳調が古すぎるというのもあると思う。本書の解説によれば、本書の直接の主題は、(「図書館戦争」とは異なり)政府による言論の弾圧にあるのではなくて、テレビの普及による人間の非知性化にあるみたい。今でも、インターネットの普及により、情報を鵜呑みにしないで自分で考えることの必要性は、まあそれなりに理解できる。傑作か、と言われるとちょっと…。
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「人間は考える葦である」
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タイトルが見事です。紙の自然発火する温度だなんて…ひとめ見てみたいものです、とはお気楽に言えない世界のお話(笑)。本を禁じられた社会が舞台です。主人公、ガイの職業は焚書官。書物を、保管する家ごと焼いて回る仕事です。特に自分の仕事に疑問も持たず日々職務を遂行する彼ですが、ある少女との出会いをきっかけに変わっていき…と話が動いていきます。この話はたぶん、ダークに深刻に描けば描ける素材だと思いますし、ゴシックになると「薔薇の名前」でしょう。有川浩さんの「図書館」シリーズのテイストではそのまんまだと思いますし(笑)、おまけに「マルドゥック」テイストでもお願いしたいくらい(笑)。やはりクラシックSFの名作といわれたもので、詩情あふれるブラッドベリ調のストーリーテリングです。なんだか意外に軽やかで美しくまとまっていて驚いたものでした。
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読んでる途中
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その世紀の、世界が禁じた本を焼き捨てるのが焚書官モンターグの任務だった。その世界の人々は《海の貝》と名づけられた超小型ラジオを耳にはめ込み、部屋の巨大なテレビ画面に没頭し、書物がなくとも幸福に暮らしていた。
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映画とラストが違うんだけど、映画より原作のラストの方がすき。原作のラストには、映画にはない、妙に明るい絶望感が漂っている。
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抒情SF
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もしも禁書の時代がやって来たら・・・
本とは何か?
映画「華氏911」はこのタイトルをもじってます -
教科書で紹介されていた本。本を読むことも書くことも禁じられ、焚書される世界。人を管理するための統制とメディア、自分で考えること・想像する事を失くした世界は非現実的なのに、怖いくらいのリアル感。有名なSF古典という事だが、現代世界へ痛烈に警鐘を鳴らしているように思えてならない。本好きとして、現代に生きる一人の人間として衝撃。
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途中で止まってます。