オズのオズマ姫 (ハヤカワ文庫 NV 107)

  • 早川書房
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150401078

感想・レビュー・書評

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  •  マンガの「ジョジョの奇妙な物語」と不思議な共通点が見られて大変面白かったです。もしかしたら「ジョジョ」作者の荒木飛呂彦はオズがお気に入りなのではないでしょうか。

     というのは、この本に登場する悪役ノーム王は、最初はさも無害のような顔をして現れ、言葉巧みに主人公たちを絶望的な賭けに誘い込みます。そして賭けに負けたものは囚われの身にされてしまいます。これはまさに「ジョジョ」のスタンド攻撃です。他にも自分で描いた川に落ちて溺れる男など、これも「ジョジョ」に時折登場する間抜けなスタンド使いのようです。改めて考えてみれば、第2部でチップが見せた生命を与える能力も、第1部とこの第3部でドロシーが天候によって異世界に渡るのも実に「ジョジョ」的です。そう考えて読んでいると、ラングイディア姫の戸棚のシーンではゴゴゴゴゴ、賭けに負けて囚われるところはズキューンという効果音がまるで目に浮かぶようです。

     と一人で人知れず内心盛り上がっておりましたが、読み聞かせされてる子どもたち(小3と小1)は当然ジョジョなど知らないわけで父とは無関係に、未体験のこの奇妙な冒険を大いに楽しんでいました。

     かわいかった新キャラは腹ペコタイガー。生き物を食べていずれすぐまた腹を空かすのは無駄だと考え、狩りをするのを良心に従ってやめたのだが、腹は減るのでいつも「赤ん坊が食べたい」とか「君、食べてもいい?」とか言っている。時折わからなくなって何かを食べているらしいところが、おそろしくてお茶目。

     第1部、教訓的な「オズの魔法使い」とも第2部「オズの虹の国」のどんでん返しとも違うジョジョ的な魅力を見せたこの第3部、ドロシーとオズマの共演も読者が待ち望んだ通り。間違いなくお勧めです。

    (Amazonの方には同内容のレビューをジョジョ風に書きました。ちょっと気持ち悪いかも。)

  • ドロシーがまたオズの世界へ! 相変わらず冷静で度胸がありますね。新キャラが続々登場する中で、私はビリーナが一番好き! 立派なオズのメンドリとして、活躍し続けてほしいです。

  • そんなにオズマ姫活躍しない。
    めんどりのビリーナがほぼ持っていく。

  • オズの魔法使いの続編。
    首を入れ替えるお姫様はなかなかの恐怖。

  • (メモ:中等部3年のときに読了。)

  • 「オズの魔法使い」は、全部で40作もあるシリーズ。
    本作は3作目で、2作目では登場しなかったドロシーが主役として戻ってきました。

    前作の「オズの虹の国」で、正当な王位継承者オズマ姫がめでたく
    オズの国を支配することになりました。今回の舞台はオズの西に広がる、
    「死の砂漠」を越えた「エヴの国」。

    <あらすじ>
    ドロシーは乗っていた船が難破し、漂流した先がこのエヴの国でした。
    旅のお供は、おとぎの国に入ってから言葉を話せるようになったメンドリのビリーナ。

    ドロシーが訪れたとき、エヴの国は誰も治めていませんでした。
    というのも、ノームの王様が女王と10人の子供たちを、自分の宮殿の飾り物に変えていたからです。
    そこで、前作のオズマ姫と、かかし、ブリキの木こり、臆病ライオンなどおなじみメンバーと、
    今作から登場のロボットのチクタクなどを加え、女王たちを救出に行くのでした。

    続き→http://hihidx.blog115.fc2.com/blog-entry-358.html

  • 『オズの魔法使い』の続編、オズ・シリーズの第3作目。

    乗っていた船が嵐に遭遇してしまい、ドロシーはニワトリのビリーナと共にオズの国の近くにあるエヴの国へと流れ着く。彼女はそこでオズマ姫達と出会い、エヴ王家の人々が地底に住むノーム王に捕らえられていることを知った。
    ドロシーはオズマ姫と協力して救出へと向かうが…。

    この巻からドロシーが再登場です。
    チクタクやラングイディア姫、そしてノーム王…個性豊かなキャラクターがたくさん登場しています。特にノーム王との対決は見物で、ノーム王の策略にかかって皆が1人ずつ消えてしまうところではハラハラしました。
    にしても、オズマ姫の性格の変わりようには驚きです。清楚なイメージはどこへ…。

  • 「Return to OZ」という題で映画化もされています。
    首を挿げ替えるシーンや、車輪族に追いかけられるところとか、妙に怖いです。が、ランチBOXの実とかおいしそうだし、オズマもかわいらしくって、楽しめる作品だと思います。


    <内容>
    海上の嵐で海に落ちたドロシーとニワトリのビリーナは、妖精の国オズの近くにある、エヴの国にたどりついた。
    そこでエヴの女王さまがノームの地底の国に閉じこめられていることを知ったドロシーは、オズマ姫と協力し女王さまを助けに行くことに。
    果たして、悪人ノーム王から助け出すことができるのか?シリーズ第3弾。

  • <b>(内容)</b>
    嵐で乗っている船が難破したドロシーは、にわとりのビリーナと共に、オズの近くのエヴの国の海岸に流れ着く。エヴの国の女王様とその子供達が地下のノームの国に囚われたままになっていることを知ったドロシーは、助け出そうとノームの国に乗り込んでいくが・・・。ノーム王の術中にはまり大ピンチに。
    ドロシーは無事にノームの国から戻って来れるのか?エヴの女王や子供達はどうなる??
    <br><Br>
    <b>(感想)</b>
    元気のいいドロシー再び登場。やっぱりオズにはドロシーがいなくちゃね。しかし、ドロシーとオズマの少女らしい「正義」がちょっと気になります。悪役のはずのノーム王のほうに感情移入してしまうのは、私が年をとってきたから??

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著者プロフィール

ライマン・フランク・ボーム
1856年、アメリカのニューヨーク州に生まれる。裕福な父親をもち、病弱だった少年時代は、家庭で教育を受けながら、読書や詩作、物語の創作をして過ごした。新聞の発行や演劇の興行など、さまざまな職をへたあと、四十代で童話の創作を始め、1900年に発表した『オズの魔法使い』で大成功を収めた。以後、読者の要望に応えて全14巻のオズ・シリーズを執筆している。1919年逝去。彼の死後もオズ・シリーズは他の作家によって書きつがれた。

「2022年 『オズの魔法使い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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