- Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150401207
感想・レビュー・書評
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短編集。ファンタジーというかホラーというか、ともかく不思議な作品が多く収録されています。
「ほほえむ人びと」は怖い話。ゴシック(?)な感じのするところがいいなあ。
「青い壜」と「全額払い」はどちらも火星が舞台で、前者は伝説の〈青い壜〉を探し求める男の話で、後者は地球上の人類が滅んで火星に取り残される三人の男の話。
どちらもよいけど、「全額払い」はなんともいえない話だなあ…。
「戦争ごっこ」と「バーン! おまえは死んだ!」は続きもの。
子どもたちの戦争ごっこが本物の戦争に奇妙に繋がっていく話で、そういえばこの本に出てくる子どもたちはどれも印象的だなあと思う。
ジョニーとスミスの関係が好きです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
訃報を聞いて再読。いくらか未熟な感じはあるものの、やはり独特な雰囲気があってよい。いろんなタイプの作品が収録されているのもうれしい。
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レイ・ブラッドベリは短篇のほうがより好きだな。短い中にちゃんと起承転結がある。素晴らしい。
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SFというよりはダークなファンタジーといった感じの短編集。
好きな世界観のものもあったり、そうでもなかったり。おもしろいのもあったりそうでもなかったりした。個人的には「青い壜」というSFタッチの作品が好きだと思った。読む人にとって壜の中身を色々想像できていい。 -
この本を読んでいる時だけ、ふと暑さを忘れました(笑)
自分好みのダークな作品が揃っている短編集。
何度背筋がひやりとした事か。
「黒い観覧車」
乗る者を若返らせる観覧車。
ある日その仕組みに気付いた2人の少年は、
観覧車から降りてきた少年の後を付けるが…このオチ、素晴らしいね。
「刺青の男」
男は、老婆から未来に起こる出来事が描かれた刺青を彫ってもらう。
布と絆創膏で覆われた胸と背中に描かれていたものとは…
その絵を見た人々は、さぞやショックだっただろう。。。
「乙女」
たった2ページなのにこのインパクト!コワイ~。
「棺」
ある年をとった兄弟がいた。優秀な兄と、落ちこぼれの弟。
自分の死期を悟った兄は、持ち前の器用さを活かして自らの棺を作る。
兄の死後、その立派な棺に興味を持った弟は…
兄さんの悪意を感じるよ。
「戦争ごっこ」「バーン!おまえは死んだ!」
この2つ、連作になっているんですね。一番好きでした♪
幼い頃から戦争ごっこに夢中になっていた少年。
成長した彼は軍に入隊するが、彼の精神は少年の頃のままだった…
意外にも後味が良くて、ホロリときました。親友クンも素敵だね! -
SFというよりホラーだな…しかし時折幻想的でちょっぴり切なくなる綺麗な話が入っていて捨てがたい。これだから短編集は面白い。
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表現は悪いが亡くなると手に入りやすくなる。
幻想的と評されるとはいえ全体的に後味が悪くなるラストが多い中
シュトルムの「みずうみ」にも負けない「みずうみ」
純粋な魂の奇蹟「戦争ごっこ」「バーン!お前は死んだ!」
たった2ページだが倒錯した愛を描く「乙女」お薦め -
初期の作品を集めた短編集で、かなり久しぶりに再読した。
思ったよりホラーでシニカルな作品が多いが、やはり詩的でせつなく、読むと頭に映像が浮かんでくるのはさすが。
ベストは「詩」「青い壜」「ダドリイ・ストーンのすばらしい死」「戦争ごっこ」など。
一番怖かったのは「遊園地」。 -
この6月にブラッドベリさん、亡くなってしまいましたね。いつまでも、瑞々しい感覚を言葉にすることができる奇跡の人でした。黙祷。
この作品集は初期のころだけあって、センチメンタルなだけでなくダークな感じが強い幻想小説集です。こんな感じもいいな。
近づいてくる台風の風と雨音をBGMにしてしばしブラッドベリの世界に浸りました。 -
夏がくるからブラッドベリ週間
どれ読んでも萩尾先生の絵であたまのなかが展開する