死にゆく者への祈り (ハヤカワ文庫 NV 266)

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制作 : 井坂 清 
  • 早川書房 (1982年2月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150402662

死にゆく者への祈り (ハヤカワ文庫 NV 266)の感想・レビュー・書評

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  • 元IRAのファロンがカッコよすぎる!クールで情に熱い殺し屋で、生き様が悲しくも美しい。
    ストーリーは単調だけど、周りのキャラクターが素晴らしく飽きない。

  • かっこよすぎる!
    男たるもの愛する者を命を賭して守らねばならないのだとあらためて教えてくれる。
    元IRAの処刑人の主人公ファロン。警察やかつての仲間から逃れるために、町を牛耳るミーアンから敵対組織のトップの暗殺を請け負うが、現場を神父に目撃されて……

    いたってシンプルなストーリーだが、これほど惹きつけられるのは、愛すべき登場人物のおかげだ。彼ら(彼女たち)の憂いを帯びた表情まで克明に想起させる確かな力。

    「神は、いつ、いかにということには熱心だが、なぜということにはあまり熱心ではない」
    「ではきみは、いままでに何も学ばなかったのか?」
    「いや、微笑を浮かべて殺すことを学んださ」
    デューク東郷のように表情を変えずに拳銃の引き金を引くところもプロフェッショナルだ。
    生き方は不器用なのに。そんなところも人間的でしびれるぜ……

  • 元IRAの天才ガンマン、マーチン・ファロン。元軍人の神父、ダコスタ。そして葬儀屋にして暗黒街のボス、ジャック・ミーアン。

    異なる、そしてそれぞれが豊かな個性を有した男たちが繰り広げる相克のドラマ。緊密なプロットといい、芯の通ったキャラ造形といい、ジャック・ヒギンズ作品の中でも傑作といっていいでしょう。

    とにかくファロンのキャラが魅力的です。哲学と音楽に通じた天才ガンマン。知的で諧謔に富みながらも、自らの過去に絶望し死神を待ち続けるだけの男。その陰影に富んだ個性は強い印象を残します。

    モノクロームの映像が浮かび、雨の音が聞こえてくるような文体もまた素晴らしい。お勧めです。

  •  久しぶりに読み返したが、ジャック・ヒギンズの作品としては文句なくベスト3にはいるのではないだろうか。作者自身が「もっとも好きな作品」と発言した事があるそうだが、うなずける話である。
     まず登場人物が印象的だ。この作者は、気に入ったキャラクターが出来るといろんな作品で使い回す癖があるけれど、どうも登場するたびに影が薄くなってしまう人が多いような期がしてならない。しかしこの本に登場する人たちは、それぞれが個性的である。それぞれに弱さと強さと「こだわり」がある。
     もうひとつは、全体を貫くムード。多くのシーンで雨が降っている。雨に振り込められるように展開する陰鬱なムードが心地よい。小説のタイトルは最後に生きてくるけれど、じんわりと涙があふれてくる。
     ギャングと殺し屋の争いに、神父が絡んでくる物語。アクションもののようだけど、実はずっと深い精神的な戦いの記録であり、魂の救済の物語である。
    2005/12/9

  • ヒギンズ自身が押す一作。鷲は舞い降りたと並んでこれが傑作と押す人も多いでしょう。IRA物ですがファーガスン准将もデヴリンも出てきませんし、ミリタリー・インテリジェンスっぽさもなく、ひたすらハード。元IRAの闘士がギャングと丁々発止の戦いを繰り広げるというプロットそのものは「鷲は舞い降りた」でも「嵐の眼」でも嫌というぐらい使われていますw

  • IRAの殺し屋、神父と盲目の少女、札付きの悪人、そして雨。作者ジャック・ヒギンズの世界はモノトーンに、少しだけ悲しみに包まれています。ハヤカワ文庫からでています。作者が一番気に入っている作品の一つ。

  • IRAを抜けた男マーチン・ファロンは、殺人現場を神父に目撃されてしまった。神父と、暗黒街の顔役、そしてマーチン・ファロンの三者のドラマが始まる。

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