スニーカー (ハヤカワ文庫 NV ナ 1-2 モダンホラー・セレクション)

  • 早川書房
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150405793

感想・レビュー・書評

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  • 「優れたホラー小説は歪んだ暗い鏡に映った我々自身の姿を見せてくれる。その鏡の中に、我々は不安を誘うもの、本当は見たくないものを垣間見る」
    スティーブンキング、ダンシモンズ、ジョージR Rマーティン。3人による悪夢の全7篇。書き下ろしの短編集ナイトヴィジョン第二弾。最も面白いのはマーティンの「皮剥ぎ人」。狼男とハードボイルドを混ぜてスプラッタしてフェミニズムで味付けし、世界幻想文学大賞の中編賞を受賞した傑作。

  • 大好物なキング、名だけは知っていたシモンズ、今がっつりハマってるドラマ「ゲームオブスローンズ」の作者マーティン。
    どの作家の作品も十分楽しめた。
    キングの「リプロイド」の結末はアメリカ生活で使っていても意味が汲み取れなかった。過去の話ではなくパラレルワールドってことなんだろうなぁ。

    シモンズは宗教絡みのおちょくりが効いた「ヴァンニ・フッチは今日も元気で地獄にいる」が好み。

    マーティンの「皮剥ぎ人」は最高。
    シリーズ化して欲しいぐらい。

    どの物語も満足。

  • スティーヴン・キング
    「リブロイド」 TV番組の最中に突如現れた男・・・まあ良くある話だが、オチはアメリカ史をよく知らないと難しいな。
    「スニーカー」 トイレのドアの下にのぞくスニーカー。タイトル作なんだが怖ろしいというよりなんとなく小汚い感じでもう一つだなあ。
    「献辞」○ ホテルの清掃婦マーサは息子の処女小説で献辞を捧げられる。これはなかなかにおぞましい話になっている。書くことへのオブセッションも背景にあるのかもしれない。
    ダン・シモンズ
    「転移」 癌で倒れた母親を見舞いに行く途中交通事故で生死をさまよったルイス。何とか回復し母親の元に訪れるが奇妙な幻覚に悩まされる。これは理屈抜きにシモンズの筆さばきを楽しめばいいね。
    「ヴァン二・フッチは今日も元気で地獄にいる」 人気TV伝道師の番組に来ていたのは予定していたゲストではない人物だった。シモンズらしいブッキッシュなホラ話といった感じ。
    「イヴァソンの穴」○ 1863年のゲティスバーグの戦いをモティーフにしたホラー。最前線の兵士たちの愚昧な指揮官に対する怒りが共感をさそう。シモンズの3作品はそれぞれ異なるタイプで、さすがに見事な手さばきである。
    ジョージ・R・R・マーティン
    「皮剥ぎ人」○ 濃厚な人の血の臭いを感じるウィリーの描写から始まるハードボイルドミステリタッチのホラー。これは文句なく一番面白かった。こういった作品は現代では執筆時よりさらに読者が多いんじゃないかと思われ、マーティンの作家としてのセンスの確かさをあらためて感じる。ラストのところがもう一つ分かりかねたのだが・・。
     シモンズ、マーティンは刊行時はこれからの作家で、キングと一緒に読んでもらおうというような意図だったのかな。作品に多少のバラつきはあるが、今となっては豪華な顔合わせのアンソロジーになっていて読んで損のない一冊である。

  • 能も芸もあるけど、情緒はないな~ ないよなあ~

    この本は米ホラー界のアンソロジー、「ナイトヴィジョンン」シリーズの一つ。

    ↑は、毎巻3人の作家が選出されて、持分の枚数内で腕前を披露するというもの。作家の組み合わせに編者のセンスが問われるそうな。

    ちなみにこれは、キングと今をときめくダン・シモンズと玄人好みのジョージ・R・R・マーティンです。

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著者プロフィール

1947年メイン州生まれ。高校教師、ボイラーマンといった仕事のかたわら、執筆を続ける。74年に「キャリー」でデビューし、好評を博した。その後、『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを叩き出し、「モダン・ホラーの帝王」と呼ばれる。代表作に『シャイニング』『IT』『グリーン・マイル』など。「ダーク・タワー」シリーズは、これまでのキング作品の登場人物が縦断して出てきたりと、著者の集大成といえる大作である。全米図書賞特別功労賞、O・ヘンリ賞、世界幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞など受賞多数。

「2017年 『ダークタワー VII 暗黒の塔 下 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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