ツーリストの帰還(下) (ハヤカワ文庫NV)

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制作 : Olen Steinhauer  村上 博基 
  • 早川書房 (2013年11月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150412944

ツーリストの帰還(下) (ハヤカワ文庫NV)の感想・レビュー・書評

  • 逆転に次ぐ逆転、作者に振り回されながら読み進んでしまう。

    スパイのスパイたる行動原理と組織を守るための行動、人としての心情、近親者との軋轢、世代による考え方の違い、刻々と変化する状況とそれによって引き起こされる心理状態が描かれ、とにかくスパイは寂しい人間であることを教えてくれる。

    3部作の2作目ということで、未だ残っている謎も最後は完全解決するのか?それとも、スパイのシビアな世界を描いているだけに、100%すっきりとはいかないか?

  • ツーリストとは、CIAのもっともダーティーな私設極秘機関「ツーリズム」のエージェントのこと。ツーリストであるが故の苦悩がこってり描かれる。上司と部下だったり、同僚だったり、あるいは偽名キャラの自分自身だったり。それと並行して展開していくのが、国家間を行き来する大掛かりな策略。この策略がなかなか凝った入れ子プランになっており、上巻はひたすら風呂敷を拡げるに終始するが、下巻に入ってからの怒涛の展開は一読の価値あり。

    前作ではミロの物語という印象だったが、本作品ではどちらかというと巻き込まれ型。脇役キャラも魅力的。敵味方のボーダーラインが曖昧なのがスパイ小説の面白い部分よね。一対一のシーンでは常にピリピリ緊迫感。この独特の雰囲気がたまりません。

    シビアなオチもいい。何のためにここまで徹底的にやるのか、っていう動機付けがシンプルなので、一周回って共感できる部分に落ち着いたように思う。フィニッシング・ストレートも気に入った。三部作で終了するのが勿体ないなあ。でもこの作者のスパイ小説が読めればそれでいいか。間違いなく今の世界のトップクラスでしょう。

  • 展開が早いので一場面の描写が浅く感じた。
    よく練ってあるとは思うんやけど。

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