ピルグリム〔3〕 遠くの敵 (ハヤカワ文庫NV)

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制作 : 山中 朝晶 
  • 早川書房 (2014年9月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150413132

ピルグリム〔3〕 遠くの敵 (ハヤカワ文庫NV)の感想・レビュー・書評

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  • なんて壮大なスケールなんだろう!読み終わった今〈ピルグリム〉に心から感謝している。もう少し余韻に浸っていたい。優れた本て、こういうこと。読後の余韻が心を満たし、元気にさせる。息つく間もない展開に、心臓は早鐘のようにドキドキしっぱなしだったけど、読者としての旅は終わった。お疲れ様〈ピルグリム〉。あなたが背負わされたもの、あなたが奪われた〝当たり前の生活〟。あなたが犠牲にしてきたものの数々が、まぎれもなく世界を救っているのだということ。そして現実の世界にいる〈ピルグリム〉達に敬意を表して。

  • たった今訳者のあとがきまで読み終わり 思いがけぬ発表にびっくりした気持ちもあるが 物語を読み終えた時はまさに"にっこり"という笑顔になれた
    作中の悲壮感に反して読後感は爽快で 心が最高の大冒険を終えた後のようだ
    とにかく多くの人に読んで欲しいし口を開けてテレビなんか見てる暇があるならこっちを読め!と言いたいくらいだ
    物語上に何一つとして無駄がなく なんでこんな時にこんな話するんや!と思ったらそのエピソードが核心を突いていたりして読んでいてまったく気が抜けなかった
    私の思う冷徹で感情の起伏はないに等しいという諜報員像とは全然違う、感受性豊かで愛の存在を確信する主人公の切迫した心境が一般人である私にもありありと伝わり手のひらは湿った
    たくさんの登場人物にはそれぞれの終着点がありもやもやするところは一切ない
    読み始め 次に読みたい本があるから早よ読み終わらな と思っていたのに2冊目に差し掛かるともうこんなに読んでしまった…!と焦るくらいに面白かった
    本当に、手放しで、面白かった
    というか色々ツッコミいれようと思ってたやろうけどいざ読み終われば面白いのでどうでもよくなった

  • 最終巻。訳者あとがきにも記載されているように「『ドラゴン・タトゥーの女』の次はこれだ」。本当に大傑作『ミレニアム』に匹敵する面白さの作品だった。読み終わるのが、これほど残念に思った作品は少ない。しかし、訳者あとがきによると『ピルグリム』は全三部作の構想で、やっと第一部が完結したとのこと。まだまだ楽しみが続きそうだ。さらには、この第一部は映画化も決定しているようだ。

    僅かな手掛かりから少しずつ『サラセン』に近付く『ピルグリム』…ついに二人の放浪者が対峙し、驚愕の結末を迎える。身を挺してアメリカを守るたもに奮闘する『ピルグリム』…終盤は泣けてきた。

  • 若干ご都合主義っぽい展開だとは思ったけど、なかなかロマンチックで雰囲気は良かった。壮絶なテロ行為の割に最後の展開が甘いかなぁと思う。

  • 面白くて一気読み。
    本当に24のようだった。
    24りよも事件はあっさりと終わってしまったけども。
    映画やドラマではとことんカッコいい諜報機関のエージェントだけど、本作では別人になり、日々精神をすり減らし、自分をさらけ出せない孤独な生き方も丁寧に描かれており、ドキドキハラハラ以外も味わえ良かった。

  • 意外と楽しめました。
    終盤のサラセンと対峙するところは、出てきちゃうのと思ったり、電話一本で形勢が一気に逆転したり、早すぎる展開においおいと思ったりはしましたが。
    それにしても主人公はよく生きて脱出できたなぁと感じていたところ、続編があるとのこと。どんな大作になるのか期待が膨らみます。

  • 近年のスパイ/冒険小説の衰退に憤りを感じていたファンの渇きを一気に癒やす紛れも無き傑作。三分冊の大長編にも関わらず、中弛みや無駄なエピソードの類は一切無く、凄まじいテンションを保ったまま終盤まで疾走する。散りばめられた枝葉が最終的には全てが関連付けられて永い年輪を重ねた巨木へと収束し、その緻密で鮮やかな構成美によって読み手を魅了する。巻を措く能わず、最終ページに辿り着いてしまうことが惜しいと思うほどの幸福な読書体験は本当に久しぶりだ。

    褒め上げれば切りがないのだが、本作が最も優れている点とは、世界を震撼させるテロの恐怖を主題にしながらも、天才的頭脳を持ったスペシャリストによる1対1の闘いに焦点を絞っていることにある。共に「放浪者」を意味する仮の名を持つ二人。アメリカ合衆国の傀儡である王族支配のサウジアラビアで父親を公開処刑され、覇権国家壊滅を単独で目論むテロリスト〈サラセン〉。一方は、過去にアメリカ諜報機関を監視する極秘組織に所属、先鋭的な分析/調査能力で追跡/捜査のエキスパートとなった伝説の男。あとに暗号名〈ピルグリム〉を名乗り、潜伏した〈サラセン〉を炙り出していくことになるのだが、マンハッタンの陰惨な殺人事件から幕を開ける物語は、失われた過去を紐解きつつ過酷な運命に翻弄されながらも、強固な信念のもとにターゲットに向かって前進する二人の道程を辿っていく。

    対局にありながらも実は似通った点の多い〈サラセン〉と〈ピルグリム〉の“喪失と再生”が極めて劇的に描かれており、奥の深い謎解きと至極のサスペンスを盛り込んだ秀逸なエンターテイメントであるばかりでなく、人生の機微さえも感じさせてくれる陰影に富んだ作品となっている。しかも、端役ひとりひとりの造形も見事で、二人に関わる個性豊かな人物らとの挿話が、しっかりと結末へと繋がり、感動を高めていることにも瞠目する。

    時に哀切に満ちたヒューマニズムが非情なテロリズムに怯える世界に希望の火を灯し、数多の試練に立ち向かう〈ピルグリム〉の眼前を照らす。

    長い旅路の果て、〈サラセン〉と〈ピルグリム〉が対峙する怒濤のクライマックス。大海原の船上で、全てを終えた〈ピルグリム〉の万感胸に迫るモノローグ。なんて熱いエピローグだろうか。

    「ピルグリム」は三部作となる構想が既に発表されている。第一部となる本作があまりにも完璧な仕上がりで否が応でも次作への期待が高まる。テリー・ヘイズは、現代最高のスパイ/冒険小説の書き手であると断言する。

  • 評判に違わず、面白かった。
    ただ、ミレニアムとの比較は、少し違うかなという感じ。
    それほど残虐なシーンもなく、安心して読めました。

    後半、行先の変更を伝えたときの、パイロットの「ボドルムってどこだ?」が、おかしかった。
    ボドルム、ほんとどこにあるのか調べてみよう。

  • 今年のベスト3入り確定!最後まで飽きさせない展開でずーっとハラハラドキドキ!長くても全然長さを感じさせなかった。

  • 壮大なストーリーのマンハントが終了。ラストはかなり盛り上がった。
    が、3巻まで必要かと言えば微妙。
    話しが枝葉にそれたり本筋に関係ない話が長々とあったり。
    大きくは二つの話があるわけだけど、ウィルステロも結局最後は人質の話で簡単に片が付き過ぎ。サラセンもこれだけ壮大なプランを練っておきながら、あっさり全てを諦めるし、女殺し屋に至ってはサラセンの捜査のだしに使ったはずがこちらが次に続きそうだし。
    一気に読む分にはいいが、なんとなく消化不良の感はある。
    視覚的な作品なので映画化は間違いないだろうが、どんな風に終わるんだろう?
    そしてこの作品の続編はいつくらいになるのかな?

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