霊応ゲーム (ハヤカワ文庫NV)

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制作 : 広瀬 順弘 
  • 早川書房 (2015年5月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150413439

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霊応ゲーム (ハヤカワ文庫NV)の感想・レビュー・書評

  • 戦後間もないイギリスのパブリックスクールでのお話。
    600ページ弱あるのですが一気に全部読んでしまいました。そのくらい引き込まれます。ブロマンス好きな方には特にオススメです。
    主人公格2人以外の登場人物の心理描写も事細かに描かれていて、この物語に登場する人物それぞれがなにか秘密を抱えていて、破滅していきます。誰が主人公になってもいいくらい内容が濃いです。
    あの日ニコラスが体調を崩していなければ、ジョナサンが教科書を忘れなければ、リチャードが答えを教えなければ、、といくらでもたらればが並べられるほど2人の関係はいくつもの偶然によって作り上げられたと思います。
    ただリチャードのジョナサンに対する常軌を逸した執着は最終的には拒否されてしまい、リチャードも執着していたのはジョナサン自身ではなくジョナサンを通してお母さんを見ていたのか、それともお母さんのような自分がいないとダメな人間、つまり自分を必要とする人間をリチャード自身が必要としていただけなのかなぁと切なくなってしまいました。
    救いのないお話ですが不思議と読後の後味の悪さはありません。

  • 絶版を嘆き、本を求めて古本屋を訪ね歩き、復刊ドットコムに投票し、再販を待ち望んでいたうちの1人だが、今回約10年ぶりに読み、改めて打ちのめされた。というかこんなに救いのない物語でしたっけ…?こんなに悲しみに満ちた物語でしたっけ…?でも閉塞感の中で生まれ、育まれていく世界をとても愛しているので、パブリックスクールホラーの傑作として後世に読み継がれてほしい。来世わたしはパブリックスクールの柱に生まれ変わるから、リチャードは優しさに包まれた世界で愛と幸せを両手にもって生きてほしい…切に…切に。

  • 2000年に刊行されたサスペンス小説の文庫化。単行本刊行当時は一部で話題になったものの、ヒットとはならず、そのまま知る人ぞ知る作品になっていたようだ。
    一見すると心理描写をメインに据えたサスペンス小説だが、『霊応ゲーム』というタイトルからも解る通り、合理的な解決は成されない。閉鎖空間の人間関係と登場人物の心理描写に沿ってストーリーが展開されていくだけに、このオチは好き嫌いが別れそうだなぁ……。

  • 復刊ドットコムで投票した者の一人です。めでたく復刊しました。多くの方に読んでもらえたらなと思います。ページ数・また文字数も多いですが、きっとはまりだしたらすいすい読めると思います。

  • 再販ありがとうございます!
    復刊ドットコムで投票し、いつかはいつかは、と首を長くして待っていたかいがありました。

    練り込まれたプロット、重々しくも狂気を孕んだ空気。それに蝕まれていく学園という閉鎖空間と校長夫妻。
    だれも幸せになれない結末には何度読んでも悲しくなりますが、何度も読み直してしまうだけの魅力ある作品です。

  • 前半は「トーマの心臓」で後半「オーメン」だった様な気がする。著者が男性で、訳者も男性なのでこんな感じになるのだろうか?女性だともうちょっと繊細な感じになったのかも。これだけの分量の本なので、もう少し比重を少年たちの心の方に割いてほしかった。例えば、最後主人公たちが何を語り、どんなふうに死んだのかをもっと詳細に。でも、あれか、そこはオカルトだから詳しく書けなかったか。どちらも中途半端になってしまったかな。

  • 後半から、ページを繰る手が止められなくなりました。これは、一気に読むべき一冊。
    執着、依存。疑惑。色んな思いが交錯する閉鎖空間。誰しもが持っている「後ろめたさ」を指摘するかのようなストーリー。
    これは、名作。
    2017.05.03

  • 600Pで史上最強ヤンデレ美少年の嘆かわしい短い一生を描かれた…映画化所望!

  • フォロワーさんが買われていたのを見て、自分もと購入。
    (この小説の登場人物、しょっちゅう会話の最中で怒鳴るよね)

    「誰しも、脛に傷があるよね」という前提が、悲劇のドミノ倒しを生んだ感がある。
    アラン先生の件は、今ではそんなに非難されることではなかったよなー……と思った。

  • 思春期特有の人間関係にゾクゾクしました。

  • 次から次へと訪れる不幸の嵐に目を背けたくなりながらも、続きが気になりどんどん読み進めてしまった作品でした。
    リチャードたちが霊応盤を使うことでたくさんの不幸が訪れますが、一から不幸が作られたのではなく、元々あった人間関係の綻びや昔からの癖などが原因で不幸が起こっていくところが本作の魅力だと思います。

    頭の回転が良く、誰も恐れない孤高の美少年という存在は、やはり魅力的です。私もジョナサンの立場だったらリチャードに惹かれてしまっただろうなぁと思います。
    ただこの2人には、全寮制男子校が舞台の作品にありがちな、性的結びつきや恋愛関係は一切なく、新鮮でした。

  • 出会ってはいけない二人だった。
    寄り添ってはいけない魂だった。

    気弱で自信のないジョナサンと一匹狼でいつでも毅然としているリチャードが仲良くなっていじめっこを“めっ”する(滅する)感じのお話でした。
    生徒からのいじめも読んでてつらかったが、先生のジョナサンへの当たりの強さも相当ひどい。だから、ざまあみろって思った。
    まぁ、最後はジョナサンもリチャードも死ぬわけなのだが……きっとこれで良かったのだと思う、思いたい。片方だけ生き残っても苦しみしか残らない。
    でも、二人とも良いキャラだったから霊応盤さえ無ければ違う関係を築けたのかなと思ったりもしたけど、どうなったにせよ破滅へ繋がりそう。
    リチャードのようになりたいジョナサンと、ジョナサンを庇護したいリチャード、歪んだ共依存だ。
    ジョナサンに関しては、誰とも親しくしないリチャードが自分にだけは微笑んで言葉をかけてくれることに優越感を持っていただろうな。

    脳内お花畑人間なので、次の人生でもまた友人関係になって、今度はしわくちゃのお爺ちゃんになるまで寄り添っていてもらいたい。

  • 読んだ事が無いと思い、図書館で借りたのだが、読み進めるにしたがって読んだような記憶が・・・・。

    再読のような気がするのだが、「トーマの心臓」とごっちゃになっているだけなのかもしれない。
    「トーマの心臓」や「風と木の詩」を読んでいた人達には、懐かしさを感じる作品だと思う。

    翻訳本にありがちな読み辛さもなく、640ページが苦になることなく読めてしまった。
    懐かしさとドキドキ感を存分に味わえた。

  • 執着と依存の危ういバランスを描いた作品は、その作品世界に入り込めてないと「なぜ?」と疑問を浮かべているうちに終わってしまうのですが、この物語は疑問を浮かべる暇もありません。
    ジョナサンとリチャードの関係性も目を離せませんが、その他の登場人物の心の揺らぎも、こちらが息苦しくなるほど感じられます。
    最初はジョナサンとリチャードの距離が縮んで行く様子や2人の親密さをフフ腐と楽しんでいたのですが、気がついたら群像劇から目が離せず、最後に残ったのは聞き手のウェーバー記者と同じ恐れのような感情です。
    それぞれの登場人物の弱さと打算が折り重なって悲鳴をあげそうな苦しさの中、結ばれた親愛がこの結末を招いたと思うとひたすら悲しく、エピローグで語る彼は被害者のはずなのに生き残ったばかりに苦しい道に立たされている。皆、幸せを求めていただけのはずなのに切ないですね。


    復刊が無ければ手に取る機会もなかったので、復刊に尽力した方々に感謝します。

  • 2015年11月29日に開催されたビブリオバトル首都決戦2015奈良地区決戦で発表された本です。

  • 1954年―イギリスの名門パブリック・スクールで学ぶ14歳の内気な少年ジョナサンは、一部の同級生にいじめられ、教師にも目をつけられ、辛い日々を送っていた。
    しかし、ある時から、クラスで一目置かれる孤高の存在・リチャードと仲良くなる。
    2人が親密になるにつれ、ジョナサンをいじめる者が次々と不可解な事件や事故に巻き込まれていき……
    少年たちの歪んだ心を巧みに描いた幻の傑作。

    学生時代の学校が生活の中心・ほぼ全て、という閉塞感。
    ちょっとしたことで仲良い相手や所属グループが変わる。
    そんなよくある光景も、相手と状況でこうなるものか―
    悪い、何かが起こるのが解っているのに止まれず、悲劇へなだれ込んでいくのがなんともやるせない…
    学園内と同時に教師陣の各家庭・私事までもが崩壊していく様が恐ろしい…
    一部に希望がみえたのが救いかな-

    現代だったらどうなったかな-ここまで人死には出なかったと思うけど。
    同性愛には寛容になっているのか、対極でもっと過激な排斥になるのか、これも時勢や環境によるよね-
    “事件”ってそういうものだけど、本当にタイミング次第だと。
    入り込んだもの、の作用もどこまであったのかな-

  • 久し振りのたのしい読書
    寄宿学校というだけで好物(笑)

    友情と同性愛といじめと霊的なものがテーマかな
    あとアイドリング憎しみ?

    すこ楽しかったので
    またあとで感想たします

  • だから こっ〇りさん は やっちゃダメって、お母さんあれほど言ったでしょ(>_<)!


    おそろしすぎる・・・・

  • リチャードとジョナサンは引き離してカウンセリングを受けさせよう。と台無しなことをついつい考えながら読んでしまった。ヤンデレBLて自分には向いてないかも?

  • 推理小説と期待して綾辻行人だったんで、またこういうの掴んじゃったよという徒労感。

    中盤までは面白いし人物描写も丁寧で好感が持てるのに、終盤の失速は考えるの面倒になって無理やり1番楽な方法で終わらせた感じが不愉快。
    今までの全てを作者がぶち壊すのは勝手だけど、読者にとっては迷惑なので、今後こういう本を手に取らないで済む才能が欲しい。

    騙し討ちみたいな形でねじ込まれてるオチを許す編集は滅びてほしい

  • なんか…思ってたよりあっさり終わった感じ。

    リチャードが何かしらの異能を使っていたかどうかは定かではないけれど、子供の器に有り余る憎悪と、それにあてられた心優しく弱いジョナサンという心許してもいい(かもしれない)相手、多感な年頃故に言葉に・形にすることで信じてしまう力が相まって、本当は偶然で済むことを、大人達の秘密を巻き込んでの大事になった、という感じかなぁ。
    大人たちはまぁ自業自得なんだけど、死んだ少年たちはリチャードの、ジョナサンへ対する力の誇示であっただけのような気がして、美しく賢い少年というのは残虐性を持ち得て絵になるというか、ん~…。
    「霊応ゲーム」という子供特有のお遊びを題材にした、一人の孤独で頭のいい子供の大量殺人、という流れでもいいんだけど。

    もし、本当に、ジョナサンとリチャードがたかがゲーム、されど信じる力で「何か」を生み出し、または呼び出し、その力をもって嗜虐の限りを尽くしていたとしたら。など、リチャードの不可解な死に様に納得いく説明がなかったので。もしかしたら契約違反をしたのかなーとちょっと思いました。
    例えば、力を貸す代わりに、ジョナサンには「ゲームのことを口外せぬこと」、リチャードには「ジョナサンを手放さぬこと」…ニコラスにはなんだろうな、彼は契約を破っていないのかも。
    彼らだけに見えた、仮に悪魔と呼ぶとして、それはリチャードの母親の形をしていたのかもしれないし、ジョナサンにはリチャードの憎悪の象徴に見えていたかもしれないし。恐れや信仰故の正常でない人間心理のデパートのような一冊でした。

    全くの余談ですが、片仮名の名前が全く覚えられないので、なんとなく肩書きみたいなものと紐づけして覚えつつ読み進めるのですが、リチャードは王様の名前(イングランド王?)、ジョナサンはカモメの子だなーと思ってたら、かもめのジョナサンの作者てリチャードさんて言うんですね。へー。勉強になった。読む前に知っておきたかった…

  • 繊細で儚く、揺らぎやすい、不安定で脆く、だからこそ鋭く攻撃的
    そういう少年の姿は非常に心に迫るものがあった
    最後、なんだと〜〜!こわ!ってなった

  • これも登録忘れ。すごかった! 読んでてドキドキワクワクゾクゾクした! 内容はオカルトだけど、手法は上質なサスペンス仕立てで、久々にページ捲るたび展開が楽しみな本に出会えたかんじ。ただね、もう…救いがねぇな(*꒦ິㅂ꒦ີ) でも昔の英国のパブリックスクールの雰囲気とかハァハァですわな! なんとなく読後にスタンドバイミー見たくなってレンタルした。

  • 最初オカルトっぽいミステリーを期待して読んでいたので、後半の展開にびっくり。

    閉鎖的な全寮制パブリックスクールで、少年たちの友情が育まれ、相手を独占したいという執着から生じた嫉妬や束縛で関係が壊れていく....

    国を問わず思春期の子供たちの悩みは普遍的。
    いじめや親との確執、大人びた同級生にあこがれたり、親友が別な子と仲良くなってしまったり、ああ青春。

    各登場人物の心理描写も丁寧なので、何でこんなことになったのかと読後の切なさも倍増。

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