シュレディンガーの猫は元気か: サイエンス・コラム175 (ハヤカワ文庫 NF 179)

著者 :
  • 早川書房
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150501792

作品紹介・あらすじ

美人の絶対基準とは何か。年々男が弱くなるのはなぜか。モグラは地震波で意思疎通を図るらしい。刺した蚊を殺すワクチンが発明された。DNA以外で構成された生命体は創造できるのか。ブラックホールの観光は可能か-科学雑誌『ネイチャー』『サイエンス』に発表された科学者たちの奇想天外な成果を、濃縮還元し、抜群のテイストで紹介する。現代科学のエッセンスが100パーセント詰まった文庫オリジナル・コラム集。

感想・レビュー・書評

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  • 題名から量子力学の話か時間の話かとおもいきや、橋元さんの独断と偏見による科学紙の論文紹介集だった。

  • 読書録「シュレディンガーの猫は元気か」3

    著者 橋元淳一郎
    出版 早川書房

    p237より引用
    “あらゆるコンピュータ・ウイルスの治療に効
    果のある万能ワクチンを作ることは原理的に
    不可能、という内容の論文だ。”

    目次より抜粋引用
    “人間アラカルト
    あきれるばかりの生命の多様性
    地球のゆくえ
    物理学つまみぐい
    ひとつまみの数学”

    物理学者でありSF作家である著者による、
    科学雑誌「ネイチャー」「サイエンス」に
    掲載された論文の中から、著者の好みに合うも
    のを厳選して紹介・解説する一冊。
    美人の科学的基準についてから宇宙の謎に
    ついてまで、用語解説もつけて面白く紹介
    されています。

    上記の引用は、コンピュータ・ウイルスに
    ついて書かれた項での一文。
    あらゆるものが上手く行く絶対的な方策という
    のは、どのような分野でもありえないのかもし
    れませんね。
    難しい解説ではなく、一つ一つについて短めに
    かかれているので、短い時間で気軽に読み進め
    ることができます。
    出版が1997年9月に第六刷となっていますの
    で、この頃とはもう変化している内容もあるの
    ではないでしょうか。

    ーーーーー

  •  科学エッセイなんだけれども、書かれた時期が約20年前なので、いかんせん今読むとちょっと古い。
     しかしながらSF観点で見る科学ってのは面白いテーマだなぁ。

     これで書かれている予測を超えているものもあれば、たどり着いていないものもある。
     SFは未来への希望なのかもしれないね。

  • 科学系が好きだけど、特に理系でもない私が読むのにちょうど良いくらいの難度。色んな科学の説を短く、わかりやすく、興味深く記してあるので、どんどん読めた。この本ではまって、他にサイエンスコラムを買いあさったけれどどれもイマイチで、これ以上面白い本はなかったなぁ。

  • 物理、化学が苦手でも、読んでいくうちにはまっていくはず。

  • 美人の絶対基準とは何か。年々男が弱くなるのはなぜか。モグラは地震波で意思疎通を図るらしい。刺した蚊を殺すワクチンが発明された。DNA以外で構成された生命体は創造できるのか。ブラックホールの観光は可能か―科学雑誌『ネイチャー』『サイエンス』に発表された科学者たちの奇想天外な成果を、濃縮還元し、抜群のテイストで紹介する。現代科学のエッセンスが100パーセント詰まった文庫オリジナル・コラム集。
    (「BOOK」データベースより)

    本書との出逢いについては、先日書かせていただいた。
    知らないことを知ること。
    これはとても気持ちのいいことだ。
    知りたいと思うことがわからない。
    これはとても気持ちが悪いことだ。

    好奇心とでも言うのだろうか。
    そういうものが人一倍強い方ではあると思う。
    ただ、それが長続きしないのが私の悪い癖(苦笑)。
    興味の対象があちらこちらへと飛んでいくのである。
    きっかけさえあれば、それを掘り下げたくなる。
    その途中で、また新たなきっかけがやってくる。
    そんな具合で、全部表面だけをサラッとなでて終わり、というものが多い。

    天文学についても、地質学についても、数学についても、化学についても、もっと知りたいことはたくさんある。
    だけれど、全ての好奇心を満たすには相当の努力が必要で、時間的にも無理がある。
    本書で、いろんな美味しい部分をチョコチョコつまんでみよう、そう思った。

    科学雑誌「ネイチャー」「サイエンス」に発表された内容の中から、著者が独断と偏見で選んだもの(本人がそうおっしゃっている)を、をわかりやすく、面白く、紹介されている。
    初版発行年度が1994年。
    それからもう15年近く経っているので、多少の古めかしさは否めない。
    しかし、それだけに科学の進歩というものの凄まじさを実感する。

    1つの学説が発表され、それに対する反論がなされ、またそれに対して・・・。
    人間というものは、素晴らしい。
    とてもじゃないけれど、宇宙の起源なんて、どうやったらわかるんだよ・・・、と普通は思わないだろうか?
    それを真剣に何百年も研究し続けるのだ。
    自分より遙かに大きなものに向かって挑戦し続ける。

    本書を読んで、その半分も理解し得たとは思わない。
    私は素人だ。
    ただ、理解するための取っかかりをつかめたと思う。
    ここからが好奇心を満たす旅への始まりだ。

    「断定的な主張をするとき、人はもはや科学者ではなく狂信者なのである。人は科学者であろうとすれば、謙虚で懐疑的でなければならない。」
    本書の「はじめに」に書かれた言葉である。
    そう、懐疑的であるからこそ、新たな発想が生まれ、古い発想が壊され、また生まれ変わったりする。
    今現在の定説が、1年後、いや、明日には全否定されている可能性だってあるんだ。

    やはり、面白い。
    他人の努力を横からかっさらうようで申し訳ないが、是非その努力の成果の一部でも堪能させて欲しい。
    科学って、いいね。

  • シュレディンガーの猫って…聞いたことあるけどなんだっけ?どういう理論?と思い図書館検索で探してみたところコレがヒットしました。結局シュレディンガーについてはよくわかりませんでしたがこの本は面白かったです!

    ネイチャーもサイエンスも…恥ずかしながら読んだことないなあ…。でも色々と面白い論文が載ってるんですね~ とは言え娯楽目的ではなく、真面目に研究しているってのが又面白いです。色々と新しいことを知るのは面白いことだなと思いましたが…雑誌の購読はハードルが高い…なあ(笑)

  • 面白かった。理系は全く駄目な私でも興味深く読めました。タイトルが深い!

  • コラム紹介本。タイトルがいい。
    ちょっと昔に書かれた本なので情報は古いけど
    科学の面白さの真髄に少し触れられるかも。

  • 記事の紹介にとどまり、コラムとしてもあまり楽しめるものではない(面白いものもあったが)。タイトルからする期待とは相当なギャップがあったかな。

    また94年発行ということもあり、内容も相当に古くなってしまっている。まあ紹介された記事のその後がどうなったかと調べてみる楽しみがないではないけれど。

    英語ができる人なら「ネイチャー」や、「サイエンス」のTwitterアカウントをフォローした方が得るものは多いと思う。

    ネイチャー:http://twitter.com/NatureNews
    サイエンス:http://twitter.com/sciencemagazine

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