シャドウ・ダイバー 上―深海に眠るUボートの謎を解き明かした男たち (ハヤカワ文庫 NF 340)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150503406

感想・レビュー・書評

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  •  読むのがやめられなくなる徹夜本。誘われる旅先は海の底に眠っていた沈没船。登場するのは、死と隣り合わせの危険な沈没船ダイビングに挑む、レック・ダイバーたち。窒素酔い、減圧症、暗い沈没船内で方向感覚を失なうパニック…。そんな危険も、未知のものを探検したいという欲求には勝てない。1991年、ベテランのレック・ダイバー、チャタトンとコーラーがニュージャージー沖の海底で発見したのは、第二次世界大戦中のドイツの潜水艦、Uボート。しかしどの資料にもこの海域で沈んだUボートに言及しているものはなかった。海中で、地上のリサーチで、少しずつ解き明かされて行く謎。最後までドキドキさせてくれる、これぞ冒険&ロマンの王道ストーリー。

  • このUボートどいつの?…現実は小説よりも奇なり。
    それにしても窒素酔いというのが恐ろしい。視界もなく、帰る道順を覚えていないといけない沈没船のなかで、酒に酔ったような判断力になってしまうなんて。
    今年は沈んでいた戦艦武蔵が発見のニュースがあったが、こういうダイバーたちが見つけたんだなあ。

  • 「SHADOW DIVERS」の翻訳(2008/07/15発行)。

    海底に沈んだ船や飛行機などに潜り遺物を持ち帰るレック・ダイバーが、アメリカ・ニュージャージー沖の海底で、未知の沈没した潜水艦を発見する。本書は、その潜水艦の謎を解き明かしたレック・ダイバー達のノンフィクション。

  • これはマジ面白いです。
    ニュージャージ沖合に沈んでいたドイツのUボート。
    でも、そこにそんな潜水艦が沈んでいるという記録は、戦史のどこにも出てこない。Uボート-Whoと名付けてダイバーたちの探索が始まる。

    スポーツとしてのダイビングに、戦史の裏側に隠れた謎を探る歴史ミステリの趣のある完全なノンフィクション。
    最後にその謎の潜水艦の最後の航海の真実が明かされ、ダイバーたちの後日談が語られるくだりは圧巻!!

  • 第二次世界大戦のUボートをめぐるドキュメンタリー。70メートルの深海でチャタトンとコーラーの見たものは? ダイビングやったことのある人が読むとより一層緊迫感が伝わります。ただ、この本の主題は実はダイビングではなく人の生き様。歴史と戦いながら彼らの人生そのものが浮き彫りにされているのでそこを読んで欲しい。

  • 2010年4月18日読了。知られざるUボートの謎を解く命がけの男たち…うーんロマン!

  • 水深60m、70mもの深さに眠る沈没船などに潜るレック・ダイビング。偶然、未知のUボートが沈んでいるのを発見したところから、そのUボートの正体をつきとめるまでの話ですが、リゾートダイビングで5m潜っただけで精一杯の私には無縁の世界。それでも、レック・ダイビングの魅力に取り付かれていく気持ちや、その危険度、それでも潜らなきゃいけないという気持ちまでしっかり伝わってきた気がします。翻訳も読みやすかったと思います。

  • ニューシャージー沖150キロの海底70メートルに第二次大戦末期のドイツ軍Uボートを発見し、軍の公式記録にも残っていないUボートの正体を自ら調査していくダイバー達の執念の調査の記録。中心となる2名はベトナム戦争に衛生兵として従軍したのちに職業ダイバーとなった男と、ガラス屋を経営している男という二人の中年オヤジ。面白い。

  • アメリカ東海岸沖でシップレック・ダイバーズ(Ship Wreck Divers=沈没船の中を探索する命知らずのダイバー達)が第2次大戦中に撃沈されたと思われるドイツ海軍の潜水艦Uボートの残骸を発見する。しかし、米国海軍の記録にはその位置でそのような沈没船の記録がなく、発見したダイバー達はこの正体不明のUボートの謎を解き明かすべく、証拠品を求め何度も潜るが・・・。
    ダイビングの中で特に危険なシップレック・ダイビングの恐ろしさが良く分かる。視界が狭くなり、下手をすると死を招く窒素酔い・減圧症、沈没船の中で部屋に閉じこめられたり倒れてきた物に挟まれたりする危険性、などなど。

  • 大興奮。ニュージャージー沖で謎の沈船を探索していたディープ・レック・ダイビングのツワモノたちが、命をかけてその沈船の由来を突き止める……という話で、ただの遊びのダイビングとはまったく別種の冒険(登山でいったらエベレスト登頂と金時山登頂の違いぐらい)としてのレック・ダイビングの危険と興奮を詳細に記している。。。途中まで読んだかぎりでは、本当によくできたノンフィクションなのだけれど著者がもしやダイビングしない人なのでは?と思わせる(実際していようが、していまいが重要ではないのだけれど)ところが、ちょっとひっかかるけれど、全体の作品の出来からしたらたいした瑕疵ではないと思う。続く。

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