異端の数ゼロ――数学・物理学が恐れるもっとも危険な概念 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ) (ハヤカワ文庫 NF 349 〈数理を愉しむ〉シリーズ)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150503499

感想・レビュー・書評

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  • 西洋が恐れたゼロの存在を、その理由を明確に説明しながら解説しています。
    ゼロと無限の対比、ゼロの実在もよく分かりました。
    東洋で発見されたゼロがどのように西洋に入っていったのかも、歴史的な流れから理解できました。
    後半は数式が多用されており、数学に疎い私には理解不能な部分が多かったです。
    前半部分だけでも、十分楽しめました。

  • 「ゼロで割る」を読んでなんかゼロいいなあ、と思い、そういえばこれまだ読んでなかったなあ、と手にとって見た。
    前半、数学的なゼロの話をしているパートは面白かったけど、物理学の話になってからは、うーん、って感じだった。

  • 読了。

    異端の数ゼロ 数学物理学が恐れるもっとも危険な概念 / チャールズ・サイフェ

    数字ゼロの歴史
    ゼロがどうきてどうなったかのお話。

    数学史大好物です。
    やる夫で学ぶフェルマーの最終定理で火がつき、サイモン・シンのフェルマーの最終定理で燃え盛りまして、その流れでガロアも読みました。
    読んでない数学史(数学者伝)がもう少し積んであります。
    ※ただし数学そのものはすきじゃない。

    ゼロの始まりから
    拒絶したヨーロッパ、受け入れたアジア圏
    宗教がらみからアリストテレス至上主義からアリストテレス崩壊、
    ニュートン、ライプニッツの微積分。
    建築学にも飛び火し、
    物理学さらには量子力学、一般相対性理論へとゼロの話は続きます。

    全般的に数学物理学がわからなくてもよくなってますが、頭が痛くなってくるのは学生時代を思い出したくない拒絶反応からでしょうか...

    ゼロにまつわる歴史とエトセトラ。
    ゼロの概念の一番最初はインドではなく古代バビロニア
    数字として出てきたのはインドということらしいですね。
    アリストテレス、ピュタゴラス、コペルニクス、デカルト、パスカル、ニュートン、ライプニッツ、ガウスなどなど、様々な有名人たちが出てきますね。

    読み進めるのはなかなか時間がかかりましたが、おもしろかったです。

  • 後半の物理学が面白い。タイムマシン作れないかな?

  • 電子銃から電子を互いに干渉しないよう一つずつ発射したはずなのに、スリットを抜けた先の着地点では干渉した縞模様が現れる。量子力学は現代の”直観に反する”学問の代表の1つである。だか、かつては直観に反していたが、今はもうそれなしの世界は考えられない概念がある。それがゼロと無限大。
    ”全く存在しない”状態と”限界なく存在する”状態。そんなもの現実世界には存在しないし幾何学的にありえないし四則演算の法則を破壊する。ピタゴラス、アリストテレス、アルキメデスら名だたる数学者達に退けられたのも頷ける。だが、時代が進み、ルネサンス。”概念”と現実世界の折り合いがついてくるにつれ、ゼロと無限の有用性が受け入れられ始める。真空、一点透視法、座標系、そして、宇宙のはじまり。一度受け入れてさえしまえば、応用は早い。その後、極限、虚数、ブラックホールと考えが広がり、ついには”無限小を無限回"足し合わせる微分積分なんてよく考えるとわからなくなるような概念さえ、多くの人類が正しいものとして受け入れるようになった。
    今日においては、かつてあれだけ排斥されてきたゼロと無限大の奇妙さは、本書のような”きっかけ"に改めて問われない限りは気付かれない領域にまで至った。今は不可思議な量子力学についても、時代を経れば、よく考えてみるとなんか変だけど、当然あるものとして受け入れられるようになるのだろう。ゼロと無限大には約2,000年かかったが、今度はどうだろうか。現代の速度は、速い。

  • 「ゼロすげー」ってなるんだけど、0という概念が当たり前の世界で育ってきた僕たちからすると、いまいちピンと来ない部分もあったりします。でもゼロすげー。

  • ゼロの歴史背景やそれに関わる数学者達の葛藤。
    初めて知ることが多くて、とても興味深かった。途中、数式が出て来るあたりで文系の私には理解するのが難しく、ぽかーんという感じになってしまった…。また挑戦したいです。

  • まだ途中だけど面白い。ゼロの始まりに目から鱗。時間が細切れにしかとれず、数学が得意でないので、おなじところを何回も読む。読了はいつだろう。

  • たまに読みたくなる数学の本。このジャンルだとやはりサイモン・シン著「フェルマーの最終定理」がダントツに面白い。
    長く「ゼロ」という数字を認めなかったキリスト教。21世紀がなぜ2000年代なのかがこれでわかった。ゼロがなかったから元年がなく0年代を1世紀にしたからなんだね。
    基本的に数学と物理学、天文学の歴史とういう内容だけどニュートンあたりから急にアインシュタインあたりに飛んでしまうのはゼロを主題としたからか。

  • ゼロにまつわる話ということだが、雑話になってしまっている。
    一貫したメッセージが弱く、読んでいる方としては頭に何も入ってこない。

    訳文も残念ながらその一助となっているし、そもそも著者の構成に難がある。
    もう少し上質の数学書を読みたかったです。

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