100年予測 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150504090

作品紹介・あらすじ

ローソン社長・玉塚元一氏、JSR社長・小柴満信氏推薦! ジョージ・フリードマン/櫻井祐子訳21世紀半ば、日本はアメリカに対抗する国家となりやがて世界戦争へ? 地政学的視点から世界勢力の変貌を徹底予測する。解説/奥山真司

感想・レビュー・書評

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  • 21世紀はまだアメリカ時代の幕開け。
    まだまだ始まったばかり。
    世界大戦で疲弊したイギリスの海軍拠点を手に入れ、世界の海を支配したアメリカは、まだ青年期。地政学的にどこを見ても盤石。
    よし、まだまだ米国株は買いですね。
    しかし、ロシアについて大局で当たりまくってる。2009年に書かれたものだが、15年後の現在では。衝突がポーランドやバルト三国ではなく、ウクライナであったことが違うぐらい。資源輸出国としてロシアは力をつける。衝突は冷戦時よりも局所的で、アメリカは軍事支援のみ行い、ロシアを疲弊させる。
    そしてロシアの自壊。これは時間の問題。

  • とても面白かった。2023年の時点でのロシアの振る舞いまではよく言い当てている。中国は自己崩壊に向かうだろうか?日本はアメリカと袂を分つのか?あまりに遠い将来予想を信じる必要はないが、世界のブレーンがこうしたシナリオを真剣に描いて政策に落とし込んでいるのだとしたら、自分たちはどう動くべきなのか真剣に向き合わないとならないだろう。

  • 第72回アワヒニビブリオバトル「【復路】お正月だよ!ビブリオバトル」第4ゲームで紹介された本です。
    2021.01.03

  • 原書は2009年出版で、その時点での内容ということに留意。

    アメリカ基本戦略の五原則
    ①米陸軍の北米支配
    ②南北アメリカにおける強国の台頭阻止
    ③北米周辺の海の支配
    ④全
    海洋の支配
    ⑤ユーラシアの海軍大国の台頭の阻止

    日本の強みとして
    日本は、短期間かつ秩序正しいやり方で、頻繁に方向転換する事が可能で、現に実行してきた
    ・日本は地理的に隔離されているため、国家の分裂を招くような社会的、文化的影響力から守られている
    ・有能なエリート支配層とそれに進んで従おうとする、非常に統制の取れた国民
    →他国であれば混乱に陥るような政策転換を、難なく実行することができる

    地球温暖化の影響には触れられていない。エピローグに記載があるが何らかの解決策が取られることを想定している模様。

  • このような本を読みたかった。2100年の世界を大胆に予想する野心作。1900年の日本人が今の日本を創造することだに出来なかったように、今後の世界が闇であることにワクワクが止まらない。
    21世紀を未だ若いアメリカの世紀と位置づけ、今後はアメリカを中心に世界が回るとしている。確かにアメリカが世界の覇権を握ったのは早くて1945、遅くて1989であり、まだ百年も経っていない。価値間によって力を激らせるアメリカは移民によってこれからも活力を持つ。アメリカの基本的地政学戦略では北米大陸及び海洋を握ればよいのであり、分裂するイスラム世界などテロの脅威ではあっても安全保障の脅威ではないという指摘はうなづける。人口減少によってアメリカ式のライフスタイルが広まり、コンピュータが中心となる世界にも首肯するが、膨張する資本主義の行先はどうなるのか気になる。
    その中で筆者は中国/日本/ロシア/トルコ/ポーランド/メキシコに注目する。
    中国→経済成長の歪みに対抗できず自壊するとしているが本当にそうだろうか。人口減少により覇権は厳しいだろうが、地域大国としては残る気がするが、今後訪れる台湾危機で崩壊する読み?
    ロシア→今回の露宇戦争で自壊するだろう。見事な予想。
    日本→人口減少!アジアの国はどこも厳しいので相対的に地域大国化するのだろうか。中国と競り合うだろうが。
    トルコ→今の調子でアメリカが中東を操縦している限り、地域大国は難しそう。
    ポーランド→EUで主導権を握る展開はわかるが、それ以上は難しそう。
    メキシコ→移民が国境線の変更を生むという指摘はかねてから思っていた。今世紀末に対立が起こるのは頷ける。

    人口動態についての分析が弱いような気がした。確かにこの形で行けば面白いが、あくまで地政学的なものであり、現実はそうはいかないのではないか。
    ただ今世紀の日本の課題は対中戦略であり、人口減少が続く中如何に東アジアで主導権を握り続けられるかである。日中韓台で少子化への根本的解決策を提示したものが地域大国となりそう。

  • 地政学で21世紀の100年を予測するという、たいへんにスリリングな本である。もちろん、神でない身には未来を正確に予測することなどできはしない。しかし、手持ちの学問的知識を動員すれば、アプローチできないでもないということを鮮やかに見せてくれた。

  • 「資源に関連しアメリカと対立したロシアは、軍事支出び耐えきれず、分裂する」のだろうか。

  • 地政学。読みやすい文章で面白かった。最後の章はガンダムしてた。

    日本はどのくらい先か分からないが
    必ず軍国主義が復活すると書かれていた。
    妙に頷ける信憑性みたいなものがあった。

    最後の手段。遠い先かもしれないが、いずれ必ず軍国主義が復活する。(218ページ)
    トルコ・日本・ポーランド。

    宇宙進出はエネルギー問題。
    宇宙戦にかかる膨大なコスト。

  • 数年前に買ったまま、途中で投げ出して暫く積んでいたが、タリバンが勝利してしまったアフガニスタンのことを考えながら2021年09月に手早く読み終えた。

    トルコとポーランドの扱われ方が現在時点からみるとfunnyに思われる。日中関係は、あり得ないことではない一方で、中共がそこまで簡単に弱体化するか、あまり信じることができない。生きている間のニュースで、ポーランドかトルコ、あるいはその両方が重要な地政学的プレーヤーとして語られ出した時、改めてこの本の中盤以降を読み直すことになるかもしれない。しかしまだその時ではない。

    2040-60sに世界戦争が宇宙を舞台にするだろう、と書かれている下りで、これが早川書房において翻訳されたことに少しだけ納得した。

  • 地政学的観点から今後100年に政治・経済に対してどのような動きが見られるかを考察した本である。

    総じて著者がアメリカ人のためアメリカを中心とした論述が多いが理にかなっている点も多くあり、現代の世界を見ても既にアメリカ中心に世界が動いている事から、概ね間違っているとは言い難い。

    また各国の過去の動向から、未来を推察するという流れが多いため、各国がどのように成り立ってきたかを知るいい機会になった

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