ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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制作 : 村井章子 
  • 早川書房 (2014年6月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150504113

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ファスト&スロー(下) あなたの意思はどのように決まるか? (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 上巻に続き、意思決定の「妙」についての解説。経済学では人間は「合理的」となっているが、「現実を生きる経験する自己」と「記憶をもとに選択する自己」では意思決定が異なり、非合理的選択をすることも多い。長い時間心地よい音楽を聴いていても、最後に雑音が入るとすべて台無しと判断してしまうことや、嫌な状態が続いても最後にいいことがあると許してしなうことなど。こういうことは人や組織を動かす時に知っておくべき知識だと思う。

  • 上巻よりペースが落ちたが、読めた。


    システム1とシステム2
    エコンとヒューマン
    経験する自己と記憶する自己

    これら3組の二項対立のことが書かれていて、合理的経済モデルでは、ヒューマンを説明できない、という結論。

    解説がすごいまとまってて、わかりやすかった。


  • フレームを広げて考察すると、狭いフレームで考察することに比べて悪いことはない。
    フィードバックが得られないと能力向上しないかもしれない。

  • 自分が意思決定をするとき、どういったメカニズムが働いてるかをより意識できるようになるかもしれない。
    学術的でしっかりとした話の進め方をしている。
    経験する自己と記憶する自己の観点は面白い

  • 下巻のほうが少し実践的な内容も含みながらも読み物としての要素もあって楽しめた。

  • 2016/07
    人間の思考には、陽気、連想、早いが誤ることがある、直感的な、ファストな思考と、陰気、演繹的か帰納的、遅いが緻密、論理的なスローな思考がある。
    コンサルタントたるものファストかつスローに考え、他人への説得ではファストに考えさせて仕事を進めていかなければいけない。

  • プロスペクト理論のことが書かれていた。参照点,損失回避などは参考になった。

    ミクロ経済学を学んでいた時に無差別曲線に何の疑問も持たなかった自分にがっかりした。

    上下巻で,速い思考のシステム1と遅い思考のシステム2,エコン(合理的な経済人)とヒューマン(心理学が想定する人間),記憶する自己と経験する自己,という対比があったが,それらどのように関連しているのかについて,もっと知りたいと思った。

  • 下巻の前半はプロスペクト理論の説明。
    プロスペクト理論の特徴は
    1)参照点がある
    2)感応度逓減性:100ドルが200ドルに増えればありがたいが、900ドルが1000ドルに増えてもそこまでのありがたみはない
    3)損失回避性:損失は利得の1.5−2.5倍に感じられる

    そのため、利得も損失もありうるギャンブルでは損失回避になり、リスク回避的な選択が行なわれる(損失の方が利得の二倍程度強く感じられるため)
    確実な損失と、不確実だがより大きな損失というように、どちらに転んでも悪い目の出るギャンブルではリスク追求的になる(900ドル失う苦痛の方が1000ドル失う苦痛の90%より大きいため)

    保有効果はプロスペクト理論から説明できる。何かを所有している場合にはをれを手放す苦痛があり、持っていない場合にはそれを手に入れる喜びがある。手放す苦痛は手に入れる喜びを上回る。

    最近行なわれている「貧困下での意思決定」の心理学では、貧しい人には保有効果が働かないことが示唆されている。「貧しい」ということは参照点以下の生活を送っているということであり、常に損失の状態にある。この状態では僅かなお金を得ても損が減るだけで参照点に少し近づくものの価値関数の傾きの大きい領域にとどまっている。

    ・Hansen(J Personality and social psychology 1988)によると、怒った顔は大勢のニコニコ顔の中から飛び出して見える。逆に、大勢の怒った顔に混じった一つのニコニコ顔は見つけるのが難しい。人間にかぎらず動物の脳には、悪いニュースを優先的に処理するメカニズムが組み込まれており、このおかげで捕食者を一瞬で感知できる。

    ・分母の無視
    伝染病のワクチンについて「麻痺のリスクが0,001%ある」というとリスクが小さく感じられるが「接種した子供の10万人に一人に麻痺がおこる」と聞くと
    どうだろうか。「この病気にかかると一万人に1286人が死ぬ」というのと「この病気にかかると100人に24.2人が死ぬ」だと前者の方が危険な感じがする。
    腕利きの弁護士はDNA鑑定に疑義をとなえたい場合「誤鑑定の確率は0.1%である」とは言わず「死刑判決1000件に1件の割合で誤鑑定が起きている」という

    ・フレーミング
    決定1 次のいずれかを選んでください
    A 確実に240ドルもらう
    B 25%の確率で1000ドルもらえるが、75%の確率で何ももらえない
    決定2 次のいずれかを選んでください
    C 確実に750ドル失う
    D 75%の確率で1000ドル払うが、25%の確率で何も失わない

    では73%が決定1でAを、決定2ではDを選び、BとCの組み合わせにした人は3%にすぎなかった。
    しかし

    AD 25%の確率で240ドルもらえ、75%の確率で760ドル失う
    BC 25%の確率で250ドルもらえ、75%の確率で750ドル失う

    の二つを比べるとBCは無条件でADを上回る。
    利得と損失の形で表した単純な選択は、いかようにも選択肢の組み合わせとして再構成し、一貫性を欠く選好を誘導することができる。決定する側としては、複数の決定を一つにまとめて扱える場合は、いつでも広いフレーミングの方がよい。

    ・フレーミング
    McNeil(NEJM 306:1259-62, 1982)によると
    手術に際して
    「術後一ヶ月の生存率は90%です」
    「術後一ヶ月の死亡率は10%です」
    の二つの説明を受けると、内容的には同じであるにもかかわらず前者の方が後者よりも手術を選びやすい(84%vs50%)
    フレームの再構成(リフレーミング)は努力を要するので、明白な理由のない限り、私たちの大半は意思決定問題をフレームされたとおりに受身的に受け止める。自分の選考が客観的事実ではなくフレームに左右されているおとに気づく機会はめったにない。

    ・自分たちの研究は「人間の選択が不合理であることを示した」と言われるが、そうではなく「合理的経済主体モデルではヒューマンをうまく記述できない」というべき。システム1のエラーに多くの記述をさいたが、私たちが行なう正しいことの大半もシステム1のおかげである。

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