千の顔をもつ英雄〔新訳版〕下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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制作 : 倉田真木  斎藤静代  関根光宏 
  • 早川書房 (2015年12月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (337ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150504533

千の顔をもつ英雄〔新訳版〕下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 神話などに登場する英雄について、宗教を横串にして解説した本。ひとつの宗教だけでも大勢の英雄がおり、エピソードも多い。それを、西洋から東洋まで、日本の古事記なども含めて、共通点を明らかにする。大勢の英雄の共通点について語る都合上、個々の英雄については、読者が前提知識を持っていることが前提になっているようで、宗教や神話のエピソードに明るくない人は読むのに苦労するかもしれない。私は、まずディテールは横において、横串で英雄を知り、詳細は類書を読むことで、古代から人間の心を揺さぶる英雄について知ろうと思う。これからの読書の出発点にもなり得る本である。

  • やっと読み終わった。難解だった。エピローグが一番、読みやすかったです。

  • No.939
    1. 目的

    2. 得たこと

    3. アイデア

  • 神話の韻文が、伝記や歴史、科学として解釈されると、きまって、その生命力は削がれてしまう。
    生き生きとした場面が、時空の遠くかけ離れた事実になってしまう。
    (p93「第四章 鍵」)
      ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

    1949年に著された比較神話学の古典。
    神話の主人公である「英雄」に着目し、その生きざまを分析します。

    下巻では英雄の旅の終局である「帰還」と、
    創世神話のなかの英雄を論じた第二部が収録。

    世界中から蒐集された神話・民話をもとに、
    そこに共通する「基本構造」を引き出しながら、
    現代において神話がもつ意味を探る一冊です。

      ◆  ◆  ◆  ◆  ◆

    第二部では、越境や龍殺しなど
    これまで語られてきた英雄の経験する「イベント」が、
    世界をかたちづくる上でどのような意味を持っていたのか、という視点から
    改めて考察しなおされます。

    ある意味、第一部が英雄からみた「一人称」だったのに対して、
    第二部は客観的な「三人称」による捉えなおしのように感じました。

    「古いしきたり」の象徴である王や龍を殺し、
    その死体から新しい世界を生み出す創世神話は、
    翻って、
    自分にはどうすることもできない社会の習慣・因縁の中で生まれ育った
    個人がやがて新しい自分なりの「価値観」を
    身に着け、自分をかたちづくっていく過程とも重なるように思えます。
     それではっ

  • 下巻ではモノミスの残り、現世への帰還の部分と、第二部と
    して宇宙・世界に関した神話伝説を寄り深くさぐっていく
    「宇宙創成の円環」を掲載。第一部に比べて散漫な印象の
    第二部はやや捉えにくい部分もあるが、それでも素晴らしい
    内容だったと思う。エピローグも必読である。

    スター・ウォーズやハリウッド映画との関連は今さら触れる
    必要は無いだろう。英雄譚は人の内部に宿っている。

  • ルーカスが「スターウォーズ」執筆中に本書を読んで驚き脚本を書き直した,というのは有名な話らしい.
    「英雄の冒険譚」を題材にした上巻にくらべて(冒険譚は下巻まで少し食い込んでいるけど),下巻は少し焦点がぼやけて間延びしている印象があった(引用されている神話が面白くないのか?),

  • 上巻と同様に、内容がいまいちまとまっていないように思える。古今東西の神話に共通性があるのはわかったが、その分析の仕方がはっきりしない。

  • 借りたもの。
    上巻に続き、英雄の帰還のためには多くの試練があることから始まる。
    帰還の拒否や迷走、逃走など様々だ。そして時には外からの助けがこれを促す。
    これらを経て帰還したものにある新たな叡智や、生きる喜びと自由が、周りに良い影響を齎していく。
    この通過儀礼が時代と共にくり返すことで円環をつくり、それが壮大な宇宙観、世界を形成している。
    心理学や形而上学的な分野、悟りの境地でもある。

    様々に挙げられた話から導き出されたもの、それは
    「現世と異界、闇と光、一と全、父子関係が対立構造を成しながらも、英雄がここを行き来することで新たなる力が得られる」という体系をキャンベルは明文化した。

    さらに通過儀礼の物語の本質から派生した、枝分かれ的な物語、英雄の待望や条件についても言及。
    処女出産の奇跡、人類史の中での英雄像の変貌、世界の終末など――

    欧米文化ではそれが一番分かりやすいのだと思うが、例に挙げられているキリスト教が権威主義と結びついて形骸化し、本来の悟りの境地への歓喜が見失われている事を指摘。
    現代の世界において再び必要とされながら、誤った方向――カルトなどに行きかねない事を懸念していた。

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千の顔をもつ英雄〔新訳版〕下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)の作品紹介

古今東西の神話・民話に登場する英雄たちの冒険を比較・分析し、その基本構造と共通性から人間の心の深層に迫る神話論の決定版

千の顔をもつ英雄〔新訳版〕下 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)はこんな本です

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