- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150700409
感想・レビュー・書評
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航空機内での婦人の死。針の刺傷から、周辺を飛んでいた蜂の毒による死ではないかとされたが、ポアロの席付近から吹矢筒が見つかって…。
クリスティーの作品にラブロマンスはつきもの、と言っていいほど男と女の恋物語が盛り込まれていることが多いような気がする。
ポアロの性格故か、ロマンスの筋はある程度見込みが立つ。
本書の場合、ゲイルがポアロによりジェーンと離されるシチュを作り出されたところで、犯人はこいつかと検討がついてしまった。
ハウダニットの「どうやって吹矢で殺したか」は昨今珍しくないトリックなので、ピンとくる人も多いのでは。
見つかった吹矢筒はダミーで、吹矢を直接刺しに行ったというのは古典的名トリックだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まさか吹き矢が凶器とは!と思う作品。
飛行機の中で行われた密室殺人に名探偵ポワロが挑む!
またまたアガサさんにはやられました。
犯人分からずじまいでしたw
アガサさんて男女のロマンスが好きですねって最後に感じました♪( ´θ`)ノ -
色恋も解決してくれるのがにくいね、ポワロ!
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犯人 意外。ドラマ性 良し。しかし犯行方法に難があると思う。所持品リストでデーターは読者に与えられてはいるが、作中の探偵作家が披露した荒唐無稽な仮説と大差無い。
これならばドラマ性が弱く、登場人物が傀儡でも、私は犯行方法に納得できる様な作品の方を望む。 -
クリスティ作品の翻訳者の中では一番好きな加島祥造さんの訳。
今回でこの作品を読んだのは二回目。
以前読んだ時から大分時間も経ち、
犯人もトリックも忘れていたため、
初めて読んだように楽しく読めた。
クリスティのポワロシリーズで、
自分が五つ星をつける作品と比べると、
深みのある人間ドラマは展開されていないが、
さらっと軽く読める感じがそれはそれでで良いかと思う。
フランスとイギリス間をつなぐ飛行機の中で起こった事件のため、
ポワロと共に事件解決に乗り出す警部が二人登場。
おなじみのジャップ警部とフランス警察のフルニエ氏。
フルニエ警部は、ジャップ警部とはまた違ったタイプ、
ちょっと陰気で、職務に忠実な、真面目な警部だが、
犯罪が起きるタイミングに対する見解などは、
少々ポワロと似ているところもあるような気もする。
ポワロも含めて13人の事件関係者に、
二人の警部が絡むし、被害者の職業からしても、
もう少しストーリーが複雑化しても良い気もするが、
今回は人間関係も含め、全体的にあっさり軽い印象。
ちょっと肩透かしをくらったような気もするが、
ほんわりしたラストの感じも手伝い、読後感は悪くない。
ほとんど記憶に残らなかった前回読んだ時よりも、
評価は上がった作品。 -
用意周到なトリックや仕掛けなどしているのに変なところで…の犯人は少しほほえましい。いや人を殺してるんだけども。
ポアロが相変わらず女性や一直線な人達に対して優しく親切。今回はややオトンっぽくもある。 -
1935年発表
原題:Death in the Clouds -
ポアロがなんと、犯人に疑われる?
ですが、それは序盤早々できちんと晴れますので
ご安心あれ。
(ただし、犯人からはずすなとは言っているけど)
これまた凝った犯人の策略。
しかもこれじゃあ犯人とは
終盤にならないと読み手は疑えないことでしょう。
いわゆる反則技ですね。
(ただし、これはポアロの策略でもあります。)
いろいろな意味で裏切られますよ。 -
ポアロ
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フランスからイギリスへ飛ぶ旅客機で、奇妙な事件が起きた。眠っていると思われた乗客の女性が、じつは死んでいたのだ。その首筋には、針で刺されたような傷がのこり、すぐに吹き矢の針が機内で発見される。針にはおそるべき毒ヘビの毒が塗られていた。大空を飛ぶ飛行機は、完全な密室だ。だから犯人は、必ずこの機の乗客、乗員のなかにいる。問題の機に乗りあわせていた名探偵エルキュール・ポアロの推理がはじまった! --This text refers to the 単行本(ソフトカバー) edition.