緋文字 (ハヤカワ・ミステリ文庫 2-2)

  • 早川書房
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150701024

感想・レビュー・書評

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  • エラリー・クイ-ンと秘書ニッキ-・ポ-タ-の2人が、ニ ュ-ヨ-クの観光案内書を携えて、人妻の浮気調査に営々と励み、いよいよ仲裁に出ようしたところで事件(事故)に遭遇することになる。これがラスト50ペ-ジ手前だけに、苛立ちは沸点に達していた。裁判での逆転勝利に至るまで、 あれだけのお膳立てをした割には、仕掛けはこぶりであった。タイトルの『緋文字』は、血糊で壁に書かれたダイイ ング・メッセージとなって現れ、トリックの解明に導かれたところで留飲が下がった。

  • 訳:青田勝、原書名:THE SCARLET LETTERS(Queen,Ellery)

  • エラリー作品。解説ページの著作リストによると、1953年発行で27作目の長編に当たる。ナサニエル・ホーソーン作「緋文字」をモチーフとしている。

    【あらすじ】
    大富豪のマーサは、小説家である夫ダークの嫉妬に悩まされていた。深刻化する彼の言動に不安を感じた友人ニッキーは、エラリーに仲裁役を持ち掛ける。当初乗る気でなかったエラリーだったが、マーサに届く緋文字の手紙から愛人の存在を見出し、ダークが致命的な行動を取る前に解決しようと奮闘する。

    【感想】
    日本の女敵討のように、当時のアメリカでも不貞された夫が愛人や妻を殺しても無罪になっていたらしい。そんな最悪な状況を防ごうとエラリーが暗躍する構成になっている。
    本作は登場人物が少ないため読みやすい。また、ミステリーに必須のイベントが中々起こらない反面、カウントダウンが設定されておりスリルがあった。手紙に緋文字が使われた理由はいまいちパッとしなかったが。
    真相究明のきっかけは日本人に馴染みのないものなので、推理はエラリーに任せて読むことをお勧めする。

  • なんか最後があっけない、とゆーか、旦那と不倫相手(見せかけの)が、繋がってるのには気づかなかったけど、それまでが長くて最後があっけなく感じたなぁ。引っ張って引っ張って終わりかけに事件が起きて一気に解決、みたいな。

  • これはダメだろう。いくらクイーンと言っても、これはダメ。

    推理小説でない小説としてなら本家『緋文字』を含む、数段上の質の本が世には五万とある。
    退屈な物語を延々読まされて、最後もアレ、とは。
    最後が奇想天外な論理による大どんでん返しだったらまだ救いがあるのだけど。。。

    これを名作と評する人がいるんだね。信じられん。

  • エラリーもの。マーサ・ローレンスは夫ダークの嫉妬に悩まされていた。彼女が他人と話をしているだけで、夫は相手の男に殴りかかり、エラリーに相談を持ちかける。しかし、そのマーサは浮気を始めてしまい、エラリーと彼の秘書でありマーサの友人であるニッキーは、どうにかしようと試み始める――。

     クイーンの作品としては珍しい気がするのですが、最後のほうまで事件が発生しない作品。クイーン作品の例に漏れず、ストーリーに伏線などははられていますが、全体的には推理小説というか普通小説に推理要素を混ぜた普通小説主体の作品だった気がします。
     まあ、それが、解説にありましたが、よかったりするのですが、登場人物が少なくなんとなく想像がついてしまうなあというのが微妙なところ。
     意外とすらすら読み進めることができたのですが、本格のような推理小説しか……という人には少々つらい作品かもしれませんでしたが、なんだかんだ楽しく読むことができました。

  • ボストン、アメリカなどを舞台とした作品です。

  • 若干冗長かも。ダイイングメッセージの解釈もちょっと苦しい。

  • エラリー・クイーン・シリーズ

    エラリーとニッキー・ポーターの共通の友人ローレンス夫妻の不和。急激に嫉妬深くなった夫ダーク。謎の文字にひかれて俳優ヴァン・ハリスンとの密会を重ねる妻マーサ。ダークの暴発とマーサの行状を防ぐためダークの秘書となったニッキー。マーサの恋文の謎。ハリスンに忠告に向かうエラリー。ダークの暴発、殺害されたハリスンのダイイング・メッセージ「XY」の謎。

     2010年9月9日再読

  • 1953年発表
    原題:The Scarlet Letters

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