- Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150701079
感想・レビュー・書評
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故人の遺産相続権を持つ親族が
遺言に従って奇妙な屋敷で暮らしているのだが、
そこで事件が――。
フレデリック・ダネイ&マンフレッド・リーのコンビによる
エラリイ・クイーン・シリーズの一つだが、
提供されたプロットに従ってシオドア・スタージョンが代作したという。
タイトルはチェス盤を挟んで対面している(はずの)対戦相手の意。
しかし、顔が見えない、正体が掴めない、手筋も読めない……。
正当派ミステリと思いきや、
意外にガサツな(笑)話だったので少し笑ってしまった。
でも、クイーン父子の
噛み合っているような、いないようなやり取りが微笑ましかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは苦しい。ちょっと何だかなぁ。プロットはダネイだけど小説化にリーが参加していないせいなのか、こなれていない感じがする。どうにも無理があるような。
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3
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図らずも最初の章が「Yのギャンビット」だったりして。
犯人探しという点では途中でわかった(第二候補だったけど)のだけど、
まあ私のような平均的日本人(読んでない人の反論は受け付けません)には
辛いネタですなあ…。
前に読んだクィーンにもこのネタは出てきた気はするけど。
あと、fairnessという意味ではクィーンぽくない気はする。
調べてないけど後期の作品なんかな。
一応チェスねたは出てくるけど本筋には全然関係ない。 -
チェス盤のような舞台、誰かが死ぬと生き残った者の取り分が増えるなど、ゲーム性に満ちた設定はミステリー好きにはたまりません。
メインの謎である「実行犯を操る黒幕の正体」は、今となってはあまり意外性を感じられませんが、当時としてはかなり珍しいのではないでしょうか。ある種の先駆的な作品なので一読の価値はあると思います。
ただエラリーの推理が残念なレベルですし、盛りだくさんの内容が中途半端になってしまった感が拭えず、シリーズの中ではやや落ちる印象を受けます。 -
書き物としての完成度は高いが読み物としては?
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本格推理小説の傑作を次々と生み出したクイーンも、流石に疲れを見せている。当時としては斬新なはずの犯人の設定も、現在では古めかしく感じざるを得ない。
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エラリーがなんか妙に馬鹿なのと、オチが強引すぎるのとで消化不良。
いや、このオチが、当時は衝撃的なものであったことはわかっているつもりなんだけどね。 -
1963年発表
原題:The Player on the Other Side