さむけ (ハヤカワ・ミステリ文庫 8-4)

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制作 : 小笠原 豊樹 
  • 早川書房 (1976年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (418ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150705046

さむけ (ハヤカワ・ミステリ文庫 8-4)の感想・レビュー・書評

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  •  探偵リュウ・アーチャーの元に新たに舞い込んだ依頼は新妻の失踪事件というものだった。ほどなく居所は分かるが、彼女が殺人事件に巻き込まれてしまい…

     探偵の失踪人探しという出だしに、事件に対し過剰な感傷を挟まない文章、時々挟まれる小気味いいアーチャーと登場人物たちの会話など、「チャンドラーの後を継ぐ」と呼ばれている作家の作品だけあって確かにハードボイルドらしい雰囲気が楽しめる小説だと思います。

     過去の事件を追っていくことに話の軸が移っていき、それに伴い証言を集めることが中心になっていくので、少しその過程が退屈だったことや、
    行方不明となった新妻の話がちょっと中途半端に感じてしまったのが残念でしたが、
    ラストに明らかになるある人物の狂気にはタイトル通り確かに”さむけ”がしました。

     最後の最後までなかなか事件の全容が明らかにならず、「もうページ数もないのに決着を着けられるのか」と勝手に心配しながら読んでいたのですが、その不安は杞憂でした(笑)
    少ないページ数ながらしっかりと人の狂気とそれを向けられた人物や事件の皮肉さを、最後の数ページでしっかりと書き上げているのが非常に印象的でした。

  • ロス・マクことロス・マクドナルドの代表作。著者の名前はたまに聞くのですが、作品を読んだことなかったので読んでみました。

    全編を通して、次から次へと登場人物や場所が変わっていきます。ついていくのが大変かと思いきや、どの人物もキャラが立っているので、いちいちめくり直す必要もなく、するする読めました。最後はタイトル通りな感じでインパクト大。ひさしぶりに読んでみたミステリー、なかなか良い作品に当たりました。

    それにしても『森博嗣のミステリィ工作室』(講談社文庫)で紹介されている作品はハズレがありませんね。

  • 「おっさんになるまでハードボイルドなんて読むものか」と思っていたのですが,おっさんになったので最近は少しずつ読むことにしています.読んで驚いたのですが,この本は本格ミステリィです.容疑者は二転三転し,最後にはとても重たい真相が待っています.ぜひとも最後まで読んでほしい作品です.

  • この頃、ハードボイルド付いている、わたくし。
    (ただ、ひたすら、読んでいる、だけ!)

    さて、今回のロス・マクドナルド著「さむけ」は
    いつものミステリ指南本では、第24位。

    作者はハメット、チャンドラーと並び、
    「ハードボイルド御三家」と称されている、とのこと。
    日本のファンの間ではロス・マクと呼ばれているようだ。
    (日本では略されたら愛されている証よ)

    ある事件の証人として出廷していた主人公リュウ・アーチャーは、
    傍聴席にいた見知らぬ青年に呼び止められる。

    結婚式を挙げたすぐあと、新婚旅行先で姿を消した妻ドリーを
    探してほしいという依頼だが…

    引き受けたアーチャーは無事ドリーを見つけるが
    ドリーは夫のもとへ帰る気はないと言い張り…

    十年前の殺人事件、それにまつわる人々の過去…
    親子の確執や、因縁や、秘密や…
    重要人物密度が高いので、息苦しい。

    色んなものがこんがらがっていっぺんにやってくるけれど、
    じーっと静かにしていると、ちょっとずつちょっとずつ、
    繋がってくる。

    そしてパズルの重要なピースが遠くからポーンと飛んできて
    クルクルと回ってピタッとはまる瞬間がある。

    そして、意外な終盤に表題のとおりとなり、
    ラストのセリフで唸って、終わる。

    読み終わって、「あ、あぁそうか。」
    「あ!そういう事か!」
    と色々後から気付いて、ギャッとなること必至。

    また「そう想定されるのに、どうして?」と言う部分はあるけれど、
    それが人間の心理の不思議さなの!と言われれば、
    今回は「そうなんですね」とあっさり引き下がる私だよ。

    ところで、図書館で借りてきたこの本、裏表紙の粗筋が
    一部間違っているんだけれど、それがもう8刷となっているんだけど、
    誰も気付かないのかしらん?

    「数日後」じゃなくって、「その日」だよ!

    この本は今から25年以上前の発売だから、
    もういい加減、直してくださったかしら?

  • さむけ vs ねむけ。たしかに、最後5ページぐらいはちょっとさむけ。それまでは基本的にねむけに軍配。なんとなく『充たされざる者』を思い出した。

  • 初めてリュウ・アーチャーの出てくる作品を読みました。まだ一作だけだからかもしれないけど、フィリップ・マーロウの方がワイルドで好きだなぁ。


    テンポよく話が進んで、面白い。最後に色々つながってきて、犯人が誰だかわかったあと、また読み返したいと思った作品でした。

    なかなかすごい設定になっていた!

  • 非常に単線的な物語の進み方に少々の古さを感じるのだけど、ハードボイルドと謎解きがいい具合に絡まって、読み進めるのが楽しい。
    最後のどんでん返しは「本格」の名作に匹敵する。

    ま、ただ謎解き自体に「本格」を期待しているとちょっと期待はずれかも。

  • ラストわりとさむけした

  • ストーリーは面白かったが、あとはあんまり。読んで気がついたが、俺は別にハードボイルド的文体が好きではなかったのだな、と。血の闇、というか歪んだ家族像というのも、あまりぴんとこなかった。

  • 文春100にもランクインしていたので、買ってはおいた。
    ハードボイルド、という事でなかなか気が進まなかったけれどこの頃の寒さの中新たにほかの本をてにすることもないかなぁと深くも考えずに。

    これは最後まで読んでみなければ分からなかった「さむけ」ですね、。まさしく!

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