我輩はカモである (ハヤカワ・ミステリ文庫 ウ 12-9)

  • 早川書房
3.24
  • (0)
  • (6)
  • (9)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 45
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150713591

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • フレッド・フィッチは詐欺師に騙されてばかりいる不運な男。そんな彼に、顔も知らない叔父の遺産がころがり込んできた。だが叔父は詐欺の名人で、誰かに殺されたことがわかった。やがて怪しげな人々が現われ、彼は命まで狙われるはめに、このとんでもない事態をいったいどうるのか。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した酒落た笑いのミステリ。
    原題:God save the mark
    (1967年)

  • 詐欺に遭ってばかりいる不運なフレッドは、顔も知らない叔父さんから莫大な遺産を相続する。しかし叔父は有名な詐欺師で、このほど殺されたのだという。フレッドの周りには怪しげな人々が現れて…。詐欺のカモであるフレッドを中心に、目まぐるしく話は進む。手放しで楽しめるドタバタはウエストレイクの真骨頂にして代表作。ありえない設定で心底楽しめちゃうエンタメの傑作にしてMWA最優秀長編賞作品。

  • ウェストレイクは面白いけど、これはちょっと種明かしの部分で理解できなかった分、ちょっと不満が残ったかな。
    蓮っ葉な女となんとなくうまくやっていきそうな結末は、なかなかいい。

  • 1968年アメリカ探偵作家クラブ賞受賞
    原題は『GOD SAVE THE MARK』(神はカモを救う)

    私(フレッド・フィッチ)は人をすぐ信用するので、詐欺にあって騙されてばかりいる。
    騙されやすいということは、裏返せば好奇心旺盛なのだ。
    職業はフリーの調査係で、作家や学者らのために図書館などで資料を調べている。
    突然、会ったこともない伯父から巨額の遺産を相続したと告げられる。
    詐欺捜査課のライリーによると、伯父は元詐欺師で、2週間前に自宅で殺害された。

    路上で、若い女が伯父を殺した一味に命を狙われている、午後9時に自宅に来るように告げて去って行った。
    さらに、伯父の看護婦だったガーティ・ディヴァインがマットの手紙を持って訪ねてきた。
    手紙には「彼女は信頼すべき友人である」と書いてあった。
    そこに殺人課の刑事がやってきて、伯父はブラジルにいたが、5年前癌に冒されてアメリカに戻ってきたと話した。
    ガーティを送った帰り、黒い車から狙撃された私は、午後9時に女に会いに行く。
    その女性はライリーの友人のカレンで、私が人を警戒するかどうかライリーと賭けをしたという。
    翌日、男の電話で居場所がばれたと知り、ガーティの家に行くが、彼女も行方不明になる。

    伯父のアパートのエレベーター係は、使用人は居住者と交際してはいけない決まりがあるが、伯父とは親しく、カードゲームをよくやっていたと語った。伯父の部屋には、ガス・リコヴィックの死体があった。
    彼はマットが殺された日、ガーティがデートしていた男だった。


    <解決篇>

    伯父の相棒のプロフェッサー・キルロイは、ブラジルで伯父が金をだました男の息子で犯罪組織のコッポ兄弟が命を狙っていると話した。
    キルロイは遺産を慈善団体に寄付しろと言った。

    捕えられていたが逃げてきたというガーティの勧めで、CACの主催者アール・ダンバー上院議員に会い、事情を話すが、証拠がないと言われる。
    金で情報を買えれば逮捕できるかもしれないと言われ、CACに遺産を寄付して、コップ兄弟を刑務所に送ってもらおうと決心する。
    ところが、遺産譲渡の手続きで現れた弁護士は、伯父が生前関係を絶った法律事務所のプレスコット・ウィルクスだった。
    しかも、彼はキルロイと名乗った男だった。
    ガーディは黒い車を運転していたのは、ウィルクスと自分だったとばらした。

    伯父の遺産は、ブラジルに逃亡していた男が恩赦をとりつけアメリカに帰国するために、ダンバーに渡す金だった。
    癌で余命1年の伯父が金を受け取り、遺産としてCACに寄付するという段取りだったが、伯父は5年も生き延び、私に遺産を残した。

    伯父とガスを殺したのは、アパートのエレベーター係だった。
    カードゲームで伯父のいかさまを見破って頭にきて殺したのだ。
    ガスはそれを知って恐喝したため殺害された。

    私は遺産を受け取り、ウィルクスを弁護士として雇うことにした。

  • ウェストレイク好きなんだけれども、この作品は、ドタバタぶりがやや鼻についた。

  • ふつう。

  •  読了! 面白かったー。感想は後日。

  • 三歩歩けば詐欺事件にぶち当たる、カモられ男に転がり込んだ叔父からの多額の遺産。
    今度こそは騙されまいと疑心暗鬼の男を取り巻く人、人、人。命まで狙われる羽目に陥ったとことん不幸な男の運命や如何に…?

    アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞のお笑いミステリ。…そこそこ可笑しい、という感じですけどね。お笑いとしては。

全8件中 1 - 8件を表示

ドナルド・E.ウェストレイクの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×