シャーロック・ホームズの新冒険 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ト 1-10)
- 早川書房 (1989年7月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150739102
感想・レビュー・書評
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ホームズのパスティーシュは数あれど、昨今の作品はちょーっとお遊びが過ぎる(笑)傾向あるかなあと思っていたので、今作の折り目正しいパスティーシュは大変嬉しく読ませて頂きました。いや、この手の作品はどうしたって遊びがちだけど、あまりぶっ飛んではなかったかな〜と(笑)。
今作には「まだらの紐」の決定的なネタバレ作品があるので、聖典未読の方はご注意下さい〜*\(^o^)/*以下のレビューでは触れてませんので大丈夫かと*\(^o^)/*
◉悪魔のような機械…英国に一つしか存在しない兵器が殺人事件の凶器として使用され、兵器を操作できる兄弟の一人が逮捕された。犯行当時、何人もの人がその兵器しか立てない重機音を聞いたと証言するが…。
→うーん、オープニングを飾る作品としてはイマイチかな…。
◉最後の乾杯…かつてホームズが逮捕し、死刑の執行を待つ身となった男の復讐とは。
→こういうの好き〜(笑)。ホームズを出し抜こうとした男が用意した、用意周到な結末に、乾杯!
◉幽霊の部屋…奇妙な老婆との同居生活が始まった夜、依頼人が遭遇した恐ろしい部屋に潜む物の正体に迫る!
→こういう「さてといい」も好き〜(笑)。
◉まだらの紐の復活…紐アゲイン(笑)。これはヤバいよ、ネタバレにも程があるよ!笑
◉すばらしきホームズ…映画とホームズ。
→ホームズ…
◉シャーロック・ホームズとあの婦人…あの婦人にのぼせ上がるホームズ、今回も出しぬかれるの巻。
→注釈多すぎるパスティーシュは、あまり好きじゃないのよね〜。
◉芝生の影ーシャーロック・ホームズのある冒険…死期の迫る少年が窓の外に見た不審な男の影の正体とは。
→すごい後味悪い。ある意味ではライヘンバッハ以上の衝撃のラスト。こういうバッドエンドな結末ものってあまり好きじゃないのよねー(T_T) -
3+
ホームズ生誕百周年を記念して出版されたアンソロジー。
上巻だけは数年前に読んでいたのだが、先日、下巻を見つけて入手したので、それを読み始める前にせっかくなので上巻も再読することに。
デキにバラつきはあるがストレートなパスティーシュはなかなか良い。特にラッツからホックまでは楽しい。それより後半は若干落ちる。特に“私の考えた○○説”系のものは説得力があるわけでもなく、面白味があるわけでもなく、厳しい。 -
ホームズシリーズはドイルの手によりこの世に生を受け、現在までにたくさんのパロディ、パスティーシュ、研究書が書かれてきました。
ホームズを模した探偵も数多く輩出しました。
1人の探偵に対し、これほど多くの書物や作品が書かれた例は他に類がないと思います。
本書はそのホームズの生誕100年を記念して出版された人気作家15人の書き下ろしアンソロジーです。
まずは上巻です。 -
『二二一番地B』
『悪魔のような機械』 ジョン・ラッツ
殺害されたオールズボルト軍需会社の社長オールズボルト。ガトリンク・ガンの発射音。逮捕されたガトリンク・ガンを売り込むランデン・エッジウィック。兄による依頼。
『最後の乾杯』 スチュワート・M・カミンスキー
ワトスンに「ジョン」と呼びかけるホームズ。グラスゴーへ呼び出されたホームズ。ホームズの役者を探す男。ホームズに逮捕されたマルコム・ベル。死刑前の最期の乾杯。
『幽霊の部屋』 ゲイリー・アラン・ルーズ
インドから戻ってきたファーリントン夫妻。叔母の家の世話になるが・・・。豹変した叔母レディー・ペネロープの謎。ファーリントン夫人の見た謎の部屋。ペネロープを世話するジェレミーの秘密。
『まだらの紐の復活』 エドワード・D・ホック
ストーク・モランのロイロット博士の飼っていた動物を引き取ったジプシー。もう一匹の沼毒蛇。ジプシーに殺害されるとおびえる兄ヘンリー・デイド。ストーク・モラン訪問中に殺害されたヘンリー。ヘンリーの黄金の秘密。
『すばらしきホームズ』 ジョン・L・ブリーン
ホームスの送られた二通の手紙。依頼人との面会。役者達の話。ホームズのもう一つの顔。
『シャーロック・ホームズと「あの婦人」』マイケル・ハリスン
『ボヘミアの醜聞』事件の真実の物語。「ボヘミア王」と「アイリーン・アドラー」の正体。盗まれたダイヤの謎。
『芝生の影』 バリー・ジョーンズ
自分の患者の息子がおびえるとのムア・エイガー医師からの相談。芝生にうつった影におびえる息子。かたくなに捜査を拒む父である牧師の持つ秘密と兄の謎。
『ガワナス誘拐事件』 ジョイス・ハリントン
二か月前消えたダイアナ。「ワトスン」と呼ばれる青年の捜査。
2010年3月5日購入
2010年9月15日読了 -
ホームズのアンソロジーである。
さまざまな作品が寄せられており、その中には有名な作家もあれば新人作家もいる。
いずれにせよ、ホームズファンなら読んで損はない作品である。 -
現代の英米著名作家たちによるホームズ・パロディー・アンソロジー。