ジェリコ街の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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制作 : Colin Dexter  大庭 忠男 
  • 早川書房 (1993年3月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150775551

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ジェリコ街の女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • こちらのモース警部シリーズは、
    私の大好きなホームズ先生やコロンボ警部などのシリーズのような、
    素晴らしいトリックに感心したり、
    その完璧と思われるトリックを見破る手腕を楽しむものではなく、

    まず、モース警部の抜群の「想像力」
    (赤毛のアン的、と大森望さんが書いていた)に、
    部下のルイスをはじめ、皆して
    振り回されることを面白がる、と言う作品だ、
    と頭をきりかえて読めるようになった、
    そしてその魅力がどんどんわかってきたので、
    今回、存分に楽しめましたぞ。

    また、この作品は今まで読んだものとくらべて、
    明るい雰囲気で、それもあって面白かったな。

    知的でエレガントで几帳面なモース警部、
    だが、美女とそれにまつわるエトセトラには弱い。

    モース警部はあるパーティで知性的でセクシーな女性と出会う。
    再会を約束した二人、その後別の用事にかこつけ、
    思い切ってその女性を訪ねるが…

    今回は、最初、自分の担当では無い事件に
    首を突っ込むという展開。

    おかげでいつもの部下、ルイス巡査部長は蚊帳の外でふてくされていたけれど、
    ちゃんと、大丈夫、
    「ルイスの人生の高原に突然、秋の日差ざしがいっぱいにふりそそいだ」ものね。

    モース警部も、同僚が先に出世すると上司に言われ、
    解せない気持ちも少々抱えたけれど、あることを約束され、
    ご機嫌になるところがよかった。

    モース警部のある推理では、ルイスも私も口ぽかーんで
    吃驚したけれど…

    モース警部の趣味の一つはクロスワードパズルだけど、
    日本のクロスワードパズルとは格調がどうやら違うみたいだね。
    雑誌の後ろについていて暇つぶし…と言うものではなく、
    非常に知性を要求されるレベルのものが一般的なのかしらん?

  • 自信満々に誤った推理を展開する、尊大だがどこか憎めないモース主任警部と、お人好しで翻弄されてばかりな反面、モースの推理をたったひとことで崩してしまう意外な鋭さももつルイス部長刑事。そんなふたりの凸凹コンビぶりが相変らず楽しいシリーズ第5作(前回読んだ『ウッドストック行き最終バス』が第1作とのこと)。

    イギリスの郊外が舞台だけに登場人物も限られ事件の内容も地味とはいえ、そういうことだったのか!!と唸らせる仕掛けはなかなか。

    作者も訳者も『ウッドストック行き〜』と同じなのに、文章のリズムが異なり読みやすかった反面、モースのとぼけた笑いが薄まっていたのはすこし残念。ルイス部長刑事の登場も後半からでやきもきさせられた。

    それにしても、このシリーズに登場する中年男性はなぜこうも揃いに揃ってモテるのか……。

  • 紳士の国、イギリスのお話だというのに、毎回、モース警部は素敵な面を見せつけてくださいます。
    ジェリコ街のアンという女性の話。

    モース警部の推理爆弾、今回も炸裂!

  • 十年ぶりに書庫から顔を出したコリン・ デクスターの「モース警部シリーズ」十数冊。その中から忘れている話を読み始めました。

    いまではオックスフォードまでグーグルのストリートビューであっという間に飛んでいけますが、当時はイギリスの地図を指で追いながら小さなジェリコ街を探していました。隔世の感があります。

    「あたしの住所はおわかりでしょう?」彼女はささやいた。

    彼はうなずいた。「しかし、お名前を知りません」

    「アンよ。アン・スコット」

    彼は微笑みをうかべた、ほとんど幸福そうな笑顔だった。

    「あなたのお名前は?」

    「モースです」警官は言った。(大庭忠男訳)

    翻訳がとてもいい名訳です。

    モース警部シリーズのなかでも1,2をあらそう傑作です。本作でミステリー界の最高勲章シルヴァー・ダガー賞を受賞しています。シルヴァー・ダガー賞2回、ゴールド・ダガー賞は「オックスフォード運河殺人事件」で受賞していますがイギリス人でなければ分かりにくい作品です。

    背後にギリシャ悲劇ソフォクレスの「オイディプス王」が隠れていたり、ラストのどんでん返しで読者にも全てが明瞭になるというミステリーの王道です。

  •  モースの捜査法は、とるに足らない事実から、妄想ともいうべき推理をして、それに沿って捜査を始めると、間違いだったことがわかる、ということを繰り返し、最後に想像できない正解にたどり着くというもの。その妄想推理のことを、僕なんかは「なんて無駄なことをしているのだろう」と思っちゃうんだけど、そうなったらこのシリーズをおもしろがることができないんでしょうね。本作品も同じでした。それでも前作は愉しめたような気がするのですが、本作品は☆☆☆★というところ。

  • 推理小説読みたいなぁ、と思って森博嗣さんのお勧めの中から選びました。主人公の刑事さんが普通に女好きというのが新鮮です。イギリスのギャグはやはりたまにおもろい。

  • あるパーティの席で、モース主任警部はアン・スコットという好みの女性に出会い気投合。しかし、再び出会ったとき、彼女は冷たい死体となっていた。状況は明らかに自殺だが、彼には納得できなかった。
    しかも困ったことに、管轄違いで捜査権は彼には無い。うっかりすると犯人に間違われかねない状況の中、ひそかに事件の周辺を調べる彼の目前で新たな殺人が・・・
    モースというのは、気まぐれで女好きで独身のちょっと変わり者だが有能な警部。ここまでは英国のミステリにはよくある警官像だが、ちょっと違うのは彼が、彼が結構インテリだって事でしょうか。
    モースの好きな音楽はワーグナー、趣味はハイレベルなクロスワードパズル、この作品でもオックスフォード読書協会の常連だったりします。捜査の天才といわれるほどの彼が、今回は時には同僚に追われたりしながら、真実にとたどり着く、そのさまが面白い。
    一方で、事件に関与するのと交換に、同僚のベルが警視に出世するのを、指をくわえて見ざるを得なくなって。デスクワークや付き合いの下手な自分には出世はむかないことは判りながら、それでもうら寂しいモースが結構可愛いですね。
    1980年代ころ、英国本格ものの主流だっただけの事はある重厚さ。読んで損は無い作品だと思います。

    以下、ちょっとネタばれですので、未読の方は読まないでください・・・・謎解きは・・・とり○○○○ものがたり。ある意味、イージーな手だけど、行き着くまでのやり取りの面白さで、それなりの厚みはある・・・・

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