ブルー・ベル (ハヤカワ・ミステリ文庫 ウ 8-3)

  • 早川書房
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本棚登録 : 90
感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (581ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150796037

感想・レビュー・書評

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  • さすがにハードボイルドの鬼才と言われる作家で、面白いし読んで損はありません。気になるのはラストで、ドラマチックではあるけれど読者の想定内で驚きが全くない。やや厳しいめの採点でしょうか?

  • 大好きな本。切な過ぎる。

  • 時間があれば

  • 作りがうまいですね。
    持って行き方、盛り上げ方が秀逸です。
    テーマがしっかりしているから、なんの捻りもなく、意外性もなんもないのに読ませる。
    ストーリーは単純で、大体の予想通りの終わりかたでも、凡作になっていないのは、人物が惹き込んでくれるからでしょうね。
    まあ、風呂敷をあんだけ広げておいて、対決とお別れのクライマックスは十数ページで終わっちゃったのは、ちと寂しい。
    バークもベルも、敵も仲間も、その他大勢も、穢らわしい犯罪も、すべて突き抜けていて素晴らしい。

  • ニューヨ-クの私立探偵バ-クのシリーズ。バ-クは危険な裏稼業もやって食ってきたアウトロウ。NYの裏社会ではハイジャッカ-(現金強奪者や闇取引の金を掠め取る輩)と呼ばれている。
    そんなヤバい男だが、こと幼児虐待に関しては損得や危険を顧みずに動く。幼児虐待がバ-クのシリーズの一貫したテーマだという。本作では少女売春婦連続射殺事件の犯人を追う。

     ブルー・ベルとは、この事件の解決を求めてバ-クの前に現れた女ベル。ベルはストリッパ-。彼女は家族の暗い血を背負い、心の傷を負って生きている。
    ベルはバ-クに寄り添い、バ-クはベルを守る。ベルの純情、一途な思いがしみる。

     筋運びがあまり丁寧に書かれない感じもあり、事件の黒幕が結局はっきりしない気が…。
    だが、ディテ-ルが読ませる。それが本作の魅力だ。

    バ-クを支えるのはNYの裏街の仲間達。彼らの生きざまが随所で少しづつ語られる。シリーズの固定ファンにはたまらない魅力だろう。
    バ-クは刑務所で裏社会で生き抜く術を学び、傭兵の経験もある男。だが、決して完璧なタフガイでもない。臆病な程慎重で、修羅場の後、死の恐怖にガタガタ震える。そして仲間達の協力無しでは生きていけないことを知っている。
     チャイナタウンの中国料理屋の女主人、聾唖だが武道の達人のチベット人、性転換手術を夢見ながら孤児を育てる心優しきオカマ…。NYの裏街で支え合って生きる彼らアウトロウ達はまるで家族のようで、ク-ルな戦いの物語に温もりを添えている。

    生の淋しさと哀しみ、ブルースな空気が漂う作品。
    読後、人情の味わいが心に残る。

  • バークシリーズの3作目。ベルとバークの会話がいい。

  • とても哀しい物語。
    ベルの悲哀が覆われる憂鬱への唯一の救い。
    そのベルも最後には。
    評判通りの傑作。

  • アンドリューヴァクスはいいね。
    最近新刊出てこないのがさびしい。
    映画化しそうな内容だと思うんだけど。
    (しないで正解かもしれないが)
    ブルーベルは、最後のシーンが一番好き。
    プロフの言葉とか。あー、思い出しただけで・・・。

  • バーク・シリーズ第3弾。ハードボイルドに憂いはつきものだけど、こんなに憂いまくりなもんもないよなー。幼児への性犯罪の憎悪だけでシリーズをつづけ続けるヴァクスの執念は嫌いじゃない。ところでシリーズ完結しましたっけ?10ぐらいまでは読んでると思うんだけどなぁ。

  • 今回は哀しい結末に涙・涙であります。それにしてもバーク、男だね〜。友達のために自分の命を賭けるんだから! そんなバークの女になるのがベル。ベルはちょっと足りないところはあるものの、とってもピュアな精神の持ち主なんです。彼女も愛した男の為なら命を賭けるほど。う・・・私はできそうもありません。子どもの為なら出来るけれど。(ごめんね〜旦那さん!)。それにバークの仲間たちにも魔の手が!バーク、危機一髪〜!!とハラハラドキドキものでした。メインになる事件自体はそうどうってことないというか(どうってことあるんですけど)、本書ではそう重要な位置付けをされていません。今回は仲間との絆の物語というか、バークの男樹を読ませてくれますよん。

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