- Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151200465
感想・レビュー・書評
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強く、あたたかく、優しい。スタインベックに夢中。自分の足で立つ事を生きる事と呼び、人のものは欲しがらず、必要なものだけを求め、他者を認め、自分自身の範囲・輪郭というものをくっきりと持って生きる、そういう姿。私に何一つ無いものでもあるが。
ぐじゃぐじゃした、びらびらした、ねとねとした文学にもう吐き気がしている今となって、初めて得た、美味しい水と空気、焼いてオイルと塩をふっただけの料理、そういうもの。
そしてこの巻、(青臭いと言わば言え)、最初から最後までロックが鳴り響いている。こういうものを確かにそう呼んで来た。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の祖父サミュエルが住むサリーナスに、アダムとその妻キャシーがやってくることで、二つの家族間に関係が生まれる。
とすると、この話は事実に基づいているのかと想像されるも、双子を生んだ後のキャシーの悪人ぶりが桁外れで、現実であって欲しくなく。
一巻の時から極悪人だったけれど、この二巻では彼女の悪役ぶりに更に磨きがかかっている。これだけの悪は他作品でもなかなか無いと思う。
双子に命名する末尾の場面で、聖書のカインとアベルの物語が語られ、本作がそれを下敷きに書かれているのだと気付いた。
双子の運命を見るために、第三巻へ -
思ったより身近に読めることができる。家族の愛情と憎しみを昔の話ではなく、今この現代にも通じる話として捉えて離さない。これは確かに名作と言って差し支えないだろう。
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父の遺産で農場を購入したアダム。サミュエル、リーとの関係。キャシーの出産。アダムの元から消えたキャシー。生まれた双子に名前をつけないアダム。キャシーのその後の生活。
市川図書館
2009年10月4日読了