書店主フィクリーのものがたり (ハヤカワepi文庫 セ 1-1)

  • 早川書房
3.80
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本棚登録 : 1235
感想 : 111
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151200939

作品紹介・あらすじ

島に一軒だけある書店の主フィクリー。偏屈な彼の人生は、ある日を境に鮮やかに色づきはじめる。すべての本を愛する人に贈る物語

感想・レビュー・書評

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  • 翻訳物の割に読みやすく、重みも感じず、くどくないのでストーリー展開の割に読後の後味は良かった。
    日本の本屋と流通システムが違うとは思うのですが、店主のこだわりのあるこんな書店、あれば是非行ってみたかったと思えるお話です。

  • もっともっと本を読みたくなった。
    本屋さんで本を買おうと思った。

  • 「好きな本はなぁに?」と自分に問いかけた。

    翻訳のせいか、原文はどうかわからないが、クセのあるリズムの文章が読み進むにつれてクセになった。
    いろいろな衝撃的な事件はあるものの底辺にあるのは温かさ。応援したくなる。
    各章の前にあるA・J・Fがあげる短編は読んだことがないものばかり。それらを読んでいたならもっとこの本が楽しめただろう。

    2016本屋大賞 翻訳部門受賞。本屋大賞に翻訳部門があることを知らなかった。

  • 読み終わったあと心が温かく、けどちょっぴり寂しくなる作品。
    常に温かく楽しいだけの話ではなく作中には不幸なことも結構起こるけど、文章が良い意味で軽やかだからか悲しすぎない。
    かといって軽い作品なのかというとそうではなく、文中には沢山の本の知識が散りばめられてるし本を通じて人が良い方向に変わっていったり、色々な人が繋がっていくことが読んでいて嬉しかった。
    存在しないはずの島の風景が目に浮かぶよう。
    主人公A.Jが作中の最後の方に言った言葉は本が好きなら刺さる人が多いんじゃないかな。
    本屋さんって最高!やはり街にひとつは本屋さんが必要だ。

  • 頑固で偏屈な小さな島の店主が、娘と"出会い"、そして妻と出会い少しずつ変わっていく。

    そして店主が心を開けば、島に住む人たちも惹かれていく。

    頑固になるのは自分の意志がはっきりしているから、偏屈になるのはその分野を深く精通しているから。そんな彼さえも誰かの愛は柔らかくしてしまう。

  • 読了後は、左程心が揺らぐことはなかったが、夜中目覚め、(フィクリーや書店)一時代が終わり、そしてまた別の形で続くのね、としみじみ思った。それは当たり前のことなのだけれど、愛着を覚えた方がいなくなるのは寂しいものだ。

  • 静かなトーンで物語が淡々と進んでいく。そして、一人の人の影響が周りへ伝わっていく。書店もそう。書店を中心に波紋が広がっていく。本屋をやってみたくなる。

  • #書店主フィクリーのものがたり #読了

    フィクリーは大変価値のある一冊を失ったかもしれない。
    しかし、それは計り知れない価値を彼に与えるきっかけになっただろう。

    本への愛が伝わる小説であり、出てくる人物が愛おしい小説でもあった。

  • フィクリー氏が偏屈な書店員のイメージそのままでちょっと感心した。章ごとの扉と、本文中にも実在の書籍に触れている箇所が多くて良かった。
    養女マリと妻アメリアと家族になれて、友人もできて…といい関係性が築けて、このままマリが成人するのか…と思っていたら…。
    本を読む幸せと、言葉に出来ることの大切さをしみじみ感じた。
    あと、盗まれたタマレーン、まさかの結果だった。

  • 離島で本屋を経営しているフィクリーという男性の人生の話。

    登場人物が大学院でエドガーアランポーを研究していて、妻の勧めで妻の故郷で本屋を始めた…という設定なので、本に関する知識がすごい。各章が有名な短編のタイトルになってて、章の前にフィクリーが述べた、短編に関する話が載っている。そして話の中にも有名作品の話がたくさん出てくる。悲しいかな、自分にはそれら全てを理解する知識がなかったけど、もしわかったらもっと楽しめたと思う。
    ストーリーは決して楽しいものじゃない、というかむしろずーっと物悲しい。なのに落ち着く話の展開。悲しい事実もすーっと受け入れられるというか。感動する話だと思うけど、泣かせようとしてないところがいい。読んでよかった。

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