ビッグ4 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房
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感想 : 142
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300042

感想・レビュー・書評

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  • エピソード集のようなスリラーもの。あまり好みでないかも。中村妙子さんの訳者解説を読んで納得。クリスティー人生の大変な時期に短編をまとめて出版されたとのこと。双子の兄アシールの存在やロサコフ伯爵夫人との取引は興味深かった。

  • ポアロシリーズ4作目。今回は犯人を当てるぞ!と思いきや、今回の展開はこれまでとは違う様相。犯人は4人(ビッグ4)であること、3人の面が割れ、最後の4人目は誰なのか?ポアロVS.ビッグ4。ビッグ4の策略にハマり続けるポアロ。ポアロの起死回生の武器は仲間をも欺くことで相手を油断させること。ヘイスティングズは可哀そうな役回りだったが、これがポアロの最大の攻撃!ヘイスティングズのポアロ愛に満ちた言動、行動がヘイスティングズの格好良さを余すところなく発揮された。ただ4番目は何者なのか?最後まで興味は尽きなかった。

  • ポアロシリーズ4作目。
    今回はミステリ要素は少なく、冒険活劇とでもいったところでしょうか。
    相棒ヘイスティングスの復帰。
    奥さんを放おっておいて好きにやってますわ。
    いつもの作品よりスピーディ。
    007みたいな感じでした。

  • 世界的犯罪組織ビッグ4とのやるか?やられるか!のデッドレースにドキドキ。いつものポワロ物とは違うが、スピード感ある話でこれはこれで十分楽しめた。ポワロの灰色の細胞はほんと凄すぎる。

  • ポワロ物っぽくないね。
    アクション満載。
    世界をまたにかける犯罪組織のわりに、なんかしょぼいんだよね。
    ちょっといろいろ詰め込みすぎてまとまりがない感じ。

  • クリスティー強化ウィーク中♪今回は、ポアロもののこちらの作品。

    今回ポアロ(と、ヘイスティングズ)が対峙するのは、「ビッグ4」と呼ばれる国際犯罪組織です。
    という事で、いつものような謎解きとは趣が異なり、冒険サスペンスとでもいいましょうか、拉致されたり、爆破されたりとドキドキハラハラな展開です。
    名前だけは明らかですが、最後まで姿を現さないビッグ4の中国人首領(ナンバーワン)、アメリカの大富豪のナンバーツー、フランス人女性科学者・ナンバースリー、変化自在、神出鬼没の殺し屋・ナンバーフォー。
    彼らの仕掛けた事件や罠に翻弄されるポアロ達。特にヘイスティングズは拉致されるわ、妻のシンデレラ(馴れ初めは「ゴルフ場殺人事件」ご参照)を盾に脅されるわと、身体的にもメンタルもキツかったはずなのですが、それにめげずに情に厚いところを見せてくれました。
    そして、“敵を欺くには味方から”ばりに、ポアロにも騙されまくっているのも、ヘイスティングズたる所以というところですね。
    解説によると、この作品は短編をまとめて構成されたとの事で、いわれてみれば連作短編風だな。と、思いました。トミー&タペンスものの短編集「おしどり探偵」みたいな感じですかね。

  • 犯罪組織と命懸けで戦うポアロとヘイスティングスが格好良い作品でした。
    これまで読んできた謎解きとはまた違う、スリル満点のアクション映画を観ているような感じでした。
    何度も連れ去られたり、猿ぐつわかませられたり、爆発したり…
    いつでも狙われながらビッグ4に少しずつ迫っていく2人に、最後まではらはらさせられました。

    “ゴルフ場殺人事件”のシンデレラことダルシーと、ヘイスティングスが結婚していたことや、ポアロに双子の兄弟がいることなど、シリーズ物を読んでいるならではの面白さや驚きもありました。

  • アガサ・クリスティー
    名探偵ポアロシリーズ4「ビッグ4」

    突然ポアロの家に倒れ込んできた謎の男が、ただただ「4..4..」と
    呟くばかりの言葉をきっかけに、国際犯罪組織〈ビッグ4〉との
    対決に挑むことになったポアロ。

    「国際...」そして「ビッグ」。
    とうとうポアロも世界を股にかけるほどの大きな事件に挑むことになったのね。
    期待は大いに膨らみ、ページを捲る楽しさにわくわくします。

    ところが...
    読むとじんわりと漂ってくる、アガサ・クリスティー独特の空気感が
    なんだかいつもと違うのです。
    何だろう...
    小さな章に区切られた一つ一つの話がうまく噛み合っていないような。
    事件展開がなかなか先に進んでいかず、ストーリー全体に
    膨らみがついていかないような....

    もしかしてこれは短編が連作している...??
    1/3ほど進んだところでようやくそう思い当たって
    思考のスイッチを切り替えてみるとそこから先はサクサク。
    読み終えた後、短編をまとめたものと解説で知って納得でした。

    んん...ビッグ4...
    ヘイスティングズとの再会は大いに喜ばしい事でしたけれど
    最後は確かにあっけなさすぎでしたね...。

    それでも
    構想をあれこれ模索しながら筆を走らせていたのであろう
    女流推理作家の横顔を想像する...というのもまた楽しいものでした。

  • 小さな事件を解決しながら国際犯罪組織『ビッグ4』に迫っていくという、12の短篇を組み合わせて一つの長編に仕上げた作品ですが、場面転換が唐突で纏まりに欠ける印象です。
    また、物語の基盤である『ビッグ4』という巨大組織が薄っぺらいため、子供騙し的な内容に仕上がっており、残念です。

  • ポアロシリーズでは“異質”

    あとがきによれば、有名な「クリスティー失踪事件」の直後の出版で、結構“売れた”ようだ。
    もともと、いくつかの短編だったネタを合わせて繕った、とある。
    そのせいか、一つの事件の解明ではなく“ビッグ4”という組織との対決ということで、まるで同じ国の某諜報機関物のよう。
    さすがに巧みな作者だけに一気に読める面白さだが、何か物足りなかったのが残念。

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