死との約束 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

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制作 : 高橋 豊 
  • 早川書房 (2004年5月14日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (389ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300165

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死との約束 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ(p9)」という言葉から物語は始まります。

    その“彼女”とは、ボイントン夫人だとわかります。ボイントン夫人は子どもたちを支配しており、殺されても仕方がないような人だと思ってしまいます。実際に子どもたちは母親が死んだことで、自由を手に入れます。

    しかし、ボイントン夫人は本当に、冒頭の言葉を発した人物に殺されたのか、謎でした。カーバリ大佐から依頼を受けたポアロが、この事件を心理学的に考察し、解決します。

  • アメリカ人家族は、継母の支配欲により不自由な暮らしをしている。その継母の死によって、ポワロが動き出す。心理学的要素など、ストーリーが面白い。誰が犯人なのか最後までわからなかった。

  • いつもよりもあっさりと解決されたような気がするけど、最後までやっぱり犯人はわからなかった!映像も見てみたいなぁ☆

  • アガサおばちゃんの「死への招待」。
    殺されても仕方ないなあという人が殺された場合でもちゃんと犯人を探すのがポアロ。
    とはいえ私立探偵なので犯人を突き止めたあとどうするかは意外に臨機応変。
    なかったことにするか、自殺を見過ごすか、あるいは普通に警察か。
    今回の事件は犯人候補が多かった。
    あてずっぽでこの人かな?と思いながら読んでたが、見事に外れた。
    やっぱり意外な犯人。
    今回の舞台は中東。
    面白かったけど、登場人物の造形が異常すぎるのがなんとも。
    とはいえ、昔の、それも他所の国の話なのが原因か、「そういうこともあるかもねえ」といった感じでもあった。
    当時のイギリス人から見た中東旅行記としても面白かった。
    少しサービスして★4つということで。

  • これは、つかみが素晴らしかった。面白かった!

  • 事件が起きるまでの尺が長いものの、人を精神的に虐めて悦びを見出すボイントン夫人と、それを取り巻く家族の不穏なエピソードが強力で一気に読ませます。トリックは非常にシンプルですが、「いいかい、彼女を殺してしまわなけりゃいけないんだよ。」という冒頭の会話や登場人物の構図が効いていて意外性は抜群。クリスティの中でもミスディレクションの技巧が長けた作品だと思います。

  • 今だと洗脳とかもよく聞くけど、この時代はまだそんなことあんま聞かなかっただろうからクリスティの作品に洗脳に近いことをしている母親と洗脳された家族が出てくることが目新しい感じ。犯人と犯行理由は唐突な感じだったけどそれまでの人間ドラマがけっこう魅力的でしたね。

  • あっさり解決してしまったという印象。ボイントン一家の奇妙な雰囲気などは読んでいて楽しかったが割とそれだけという感じ。

  • ボイントン夫人が強烈な印象。
    こんな女性にターゲッティングされたら、
    そりゃこうしたくなるのも無理は無い。

    だがそれだけといえばそれだけの作品。
    ポアロの推理はいつも通り話を聞いて、
    矛盾を見つけてという具合。

  • 長編物なのにたった一日で事件解決してしまうポアロはやはりとんでもない存在だと思った。そんな一作。
     今度の事件では誰が殺人現場を何時に訪れたのかという事が注目ポイントとなってくるため、上手く事件を整理して考えることができないとこんがらがってしまう。更には事件関係者のほとんどが怪しい動きをしているためにどこから手を付けて考えるべきかも混乱して判らなくなってしまうかもしれない。
     つまりは何が言いたいかというとそんな複雑な状況であろうともあっという間に解決してしまうポアロの灰色の脳細胞は称賛に値すると思ったのだ。
     相変わらず心理描写は上手いし、特異なトリックを使っている訳でもないのにこれほどまでに精緻な作品を書けるのはすごいと思う。少々犯人の存在が唐突に出てしまっているような気がしないでもないが、それほど大きな問題ではないだろう。

  • (2014-02-09N)(2014-03-01N)

  • ポワロさん...
    一つ言っておく...
    犯人が自殺するのは、ゲームではバッドエンディングですよ!!!!
    (ゲームでは/笑)

    でも本当、犯人が自殺するのを平気で見てるような気もしてちょっと残酷。
    みんながそれぞれちょっとずつ嘘をつくと大混乱になる、と言うことを学びました。
    誰かを想っての嘘が、少し切ない...

  • 謎解き部分が少しあっさりしている。地図などの情報があれば。

  • スーシェのテレビ版はだいぶ改変されていたんだな。犯人も違うほどだ。殺される人物の悪虐ぶりも原作の方がおとなしく思える。

  • 「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃ…」エルサレムを訪れていたポアロが耳にした男女の囁きは闇を漂い、やがて死海の方へ消えていった。どうしてこうも犯罪にぶつかるんだろう?やがてポアロの予感を裏付けるかのように事件は起った。当地を訪れていたボイントン夫人が死体となって発見されたのだ。謎に包まれた死海を舞台に、ポアロの並外れた慧眼が真実を暴く。

    原題:Appointment with Death (1938)
    訳者:高橋豊

    ハヤカワ・ミステリ文庫 (1978.05)
    ハヤカワ・クリスティー文庫 (2004.05)

  • 前半がおもしろいです。

  • なんだ、これは『春にして君を離れ』じゃないか!
    と、『死との約束』を再読して思いました。

    ポアロシリーズ長編第十六作にあたる本書(1938)
    には大胆なトリックがあるわけでもなく、
    黄金時代のゆきづまりを少し感じさせます。
    ほんの少しね。

    『ABC殺人事件』(第十一作、1936)
    『ひらいたトランプ』(第十三作、1936)
    『ナイルに死す』(第十五作、1937)
    といった真の名作と比べれば見劣りしますが、
    そこは超一流ミステリ作家アガサ・クリスティー、
    読者を落胆させたりはしません。
    今回ポアロの謎解きは四十頁を超える長広舌!

    「もしAが犯人ならばこの言動はこう解釈でき…
     しかしこの仮説には以下のような矛盾があり…
     一方Bが犯人ならばこの矛盾は解消できるが…」
    という調子で、
    緻密な推理を重ねては、砂のように崩してゆく。

    こんな地味な事件をここまで引っ張れるのは
    並大抵の力量ではない!

    惜しむらくは、子供たちを成人してからもなお
    支配して苦しめるボイントン夫人の悪魔性が
    あまりうまく表現できていない。
    そのため、幕切れにおける

    「お母さんの人生の望みは、
    かなえられなかったのね。
     それはお母さんにとっても
    むずかしかったんでしょうね」

    という台詞もあまり迫ってきません。

    もう一つの欠点は情景描写が弱いこと。
    舞台がヨルダンのペトラだということを
    記憶している読者は何人いるでしょう?
    オリエンタリズム丸出しでもいい。
    『メソポタミヤの殺人』(第十二作、1936)
    の異国らしさでも読者は満足できるのだから、
    最低限それくらいはやってほしかった。

    ところで、ヨルダンで殺人が起こったのに
    どうしてイギリス人の警察署長が出てくるのか
    ずっと不思議だったのですが、
    オスマン帝国解体後、独立運動が起こるまで
    大英帝国が委任統治していたんですね。
    あちこちであくどいことやってるなあ。

    閑話休題。
    そんなこんなで深い印象はなかった本作ですが、
    今回は「母殺し」というテーマに目が行きました。
    母の重圧が娘を苦しめる、というのは
    クリスティーの、いや、彼女のもう一つの名前
    メアリ・ウェストマコットの主題です。

    母は娘を他人のように思う。
    母は娘の恋人に嫉妬する。
    母は娘を縛りつけようとする。
    母は娘の幸せを奪う。

    メアリのこうした強迫観念を
    アガサが物語るというのは珍しい試みで、
    あまり成功しているとは言いがたいけれども、
    この意欲が『杉の棺』(第十八作、1940)や
    『ホロー荘の殺人』(第二十二作、1946)の
    流麗な心理描写へと発展していったのかもしれない、
    と夢想するのはなかなか楽しい。

    旧版は解説なし。まったくいい加減な!
    新版は東野さやかさんの解説。
    「私がはじめてクリスティーを読んだのは」構文、
    冒頭の台詞の新鮮な衝撃、中東と映画の紹介。
    あっても害にはならない解説です。

    引き分けです。

  • アガサクリスティお得意の中東もの。

    今回は、珍しくエルサレム。
    エルサレムは行ったことがあるので、嘆きの壁の描写をもっとたくさんして欲しかった。

    オリエント急行殺人事件では、殺人に対する当局への通報をしなかったポアロ。
    死との約束では、なぜ殺人を見逃さなかったのだろう。

    死との約束では、殺人に対する報復ではない。
    殺人以外に解決する方法があるにもかかわらず、
    お金の呪縛で自立できていない人達。

    許容できる範囲ではないことは明らかだ。
    殺人に至らない多くの方法が選択できない人達。

    アガサクリスティは、なぜ殺人を扱うのだろうか。
    その背景にある人間の弱さを訴えたかったのだろうか。

  • 登場人物の心理描写・解説が面白かった。

  • 持っているのはハヤカワミステリ文庫版ですが、画像がないのでこちらを登録。

  • エルキュール・ポアロ・シリーズ
    『死海殺人事件』原作。死海旅行に訪れたボイントン一家。一家を支配するサディストの未亡人が殺害された。容疑者は家族と旅行中に知り合った人々。

     2009年7月17日購入

     2009年8月2日初読

  • これの昔の映画版の俳優が本当にムカつくくらいポアロじゃない。
    そんな小汚いムカつくオッサンはポアロじゃないんだ〜。
    禿げてないし。(重要)
    話はメソポタミアの殺人・ナイルに死すとかの系譜で異国情緒たっぷり。
    終わりが究極のご都合主義ってくらいに登場人物たちがくっついた(3組も)。

  • ポアロもの。内容としては悪いとは言いませんが、最初のセリフからかなりページを読まないと事件が始まらないのには、ちょっと残念。トリックもこれといったものではないので、ポアロの得意の心理戦です。

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