- Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151300264
感想・レビュー・書評
-
ドラマと原作の結末が違う場合があることを学んだので用心しながら読む。今回真犯人は原作通りだったが意外な人間関係にも驚いた。ポアロもっと早く動けば‥。時代性か共産主義者への批判が鼻につく。JETさんの解説漫画楽しかった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
スーシェ版ポワロさんに合わせて手に取りました。
しばらくはドラマのエピソードに先駆けて読むタイトルが決まりそうですが……この次は『ゴルフ場殺人事件』。じゃあいいか笑。そしてその次が『もの言えぬ証人』。おおこれは気になります。
さて今作は、ポワロさんの優秀な秘書ミス・レモンが仕事上のミスを犯すところから始まります。
それにしても、ドラマ版ではあんなにチャーミングなミス・レモンですが、原作では「実務的な観点から見れば、彼女は女ではなくて、機械だった――完璧な秘書だった」と表現されているのがちょっと面白い。良い改変だ。
そんなミス・レモンの気が散ってしまっていたのは、お姉さんの悩み事のせい。
ということで、彼女が管理を任されている学生寮が今作の舞台となります。
「学生寮」といっても、暮らしているのは学生だけでなく社会人も。様々な国籍の人物が出てくるので、当時のアメリカやアフリカの人々がどう見られていたかも垣間見られて興味深いです。
いつものごとく、国籍と専門(職業)と性格を一致させるのに苦労したのですが……今回それより気になったのがポワロさんの口調!
年配の訳者さんだったので予想はしていましたが、ミス・レモンや学生相手に「あんた」と呼びかけるのはなんだかなんだか〜!ドラマではどんな表現になっているのか、よくチェックしたいと思います。
そんな引っ掛かりはありつつも、中盤からするするとページを繰る手が進んでしまうのはやっぱりいつものクリスティー。
「いかにも怪しい人物はシロ」「いかにも怪しい人物がクロ」、両方のパターンがありますがさて今作は。私は裏をかいて見破れませんでした笑。
たくさんの人物が出てきますが、読み終える頃にはすっかり認識できるのがクリスティー作品のすごさですよね。アキボンボ、いいひとだなぁ。 -
ポアロの秘書、ミス・レモンの姉が寮母を務める学生寮で、靴の片方、電球など、次々と不思議なものが盗まれる。ポアロは解決を依頼されるが、直後に寮生の一人が謎の死を遂げる。これらの不可解な謎は何を示しているのか。
何の関連性もなさそうな他愛のない盗難が実は大きな謎を秘めている、というストーリー展開に興味をそそられたが、大きな謎自体が物語の途中である程度解明され、犯人捜しが中心になると、興味が薄れてしまった。寮生が大勢登場し、一人一人のキャラクターを整理しきれなかったことものめりこめなかった原因である。同じように学生生活を描いた話としては「鳩の中の猫」というポアロシリーズがあるが、こちらの方が登場人物のキャラクターがたっていておもしろかった。
少し前にテレビドラマでこの話を放送していたが見逃してしまった。ドラマとあわせて読んでいたらもっと面白く感じたかもしれない。 -
少し散漫な印象で、真相も「それ可能かな…?」と首をひねるものだったが、展開は面白い。
ミス・レモンとお姉さんを、シリーズでもっと見たかったなー! -
意外や、クリスティ作品の中では人気イマイチの一作のよう。
映像で見たのが最初でしたが、大好きな作品です。
学生寮で発生する謎の盗難事件。
盗まれたものは一見意味のないように見えるものばかりだが、有能な秘書ミス・レモンに依頼されたポアロは調査を開始してすぐに、一刻も早く警察を呼ぶことだと告げる。そこから始まる奇妙な事件・・・。
いちいち癖のある学生たちの描写はステレオタイプながらも面白い。
謎解き自体は複雑ではないですが、盗難品の繋がりを解き明かしていくところが珠玉です。 -
クリスティ完全攻略で星1だったので、覚悟して読んだが意外にも?楽しめた。
確かに犯罪小説やトリックという面から見ると評価は下がるのかもしれないが、ドラマとしては普通に面白い。トリックも小粒ながら、お得意の本筋をカモフラージュする細かいネタとの組み合わせでどんどん読み進められる。
ドラマと思って読めば十分に楽しめます! -
ポアロの秘書ミスレモンの姉が勤めるヒッコリーロード26番地の学生寮で、不可解な盗難事件が相次ぐ。姉が心配なミスレモンは仕事に身が入らずポアロに頼み捜査に乗り出すのだが、今すぐ警察へ通報すべきだと主張するポアロ。
これは単なる盗難事件ではなく殺人事件の序章だったのだ。
盗まれたのは、
夜会靴
化粧品のコンパクト
ブレスレット
ダイアモンドの指輪
口紅
聴診器
イヤリング
シガレットライター
古いフランネルのズボン
箱入りのチョコレート
電球
絹のスカーフ
リュックサック
ホウ酸の粉末
浴用塩
料理本
一件何の関連性もなくみえるが、全てはある物から始まった…
寮生が11人程と多い上に、ややこしく絡み合った人間関係と殺人事件の真相。犯人誰か全然分からなかった。読むの疲れました。
面白さはありましたが、感想としては今ひとつ。
映像の方が楽しめるのかも…。 -
学生寮で働くハバート夫人から、寮で頻出する盗難事件の相談を受けたポアロ。ほどなく寮生の一人が名乗りでるが、皆の前で罪を告白した翌日にモルヒネを飲んで死んでいるのが発見される。連続盗難事件のなかで彼女が「自分のしわざではない」と否定したいくつかの品が謎を解くカギになるとポアロは捜査をはじめる。
移民というか留学生に対する世間のイメージがテーマになっていて、誇張されたキャラクターがたくさんでてくる。でもクリスティはセリフから性格を読み取らせるのが抜群にうまいので、自然と寮生たちのキャラをおぼえてしまうのがテクニシャンだ。学生同士の会話が昔の少女漫画のようだった。