死者のあやまち (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 27)

  • 早川書房
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本棚登録 : 592
感想 : 60
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  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300271

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  • あのオリヴァ夫人も出てくる!
    というか、オリヴァ夫人にポワロが
    巻き込まれる形で物語が始まります。
    オリヴァ夫人は本当に良いキャラをしている。

    殺人ゲームを開催中、
    本当に殺人事件が起きてしまうという
    現代でもありそうなシチュエーションを
    1956年に既に執筆していたのだから
    驚きです。さすがクリスティ。

    何故少女は殺されてしまったのか。
    誰に殺されてしまったのか。
    そして主催者の夫人はどこへ消えたのか。
    様々な謎をポワロが解決していきます。

    大胆だけど緻密な伏線が張られていて
    飽きずに読めました。

    まさかハティが偽物だとは思わなかったな。
    当てられませんでした。
    というか、当てられたことないな…。

  • 残忍で薄情、良心のない息子を、それでも自分の子供だと愛する母。
    ラストシーンのフォリアット夫人の台詞が、もうやるせなくて切なくて、読了した後しばらく浸ってしまいました。
    全ての謎が解けてから、もう一度作中のフォリアット夫人の言動を振り返り、全て分かっていた彼女は今までどんな気持ちで生きてきたのだろうかと、息が詰まりそうになりました。

    もの悲しい雰囲気の作品だからこそ、シリーズ中でもインパクトの強いオリヴァ夫人の存在のありがたさが、際立っていたように思います。
    なんだか好きです、オリヴァ夫人。不思議と好感が持てるのは、彼女の持つ生命力の強さ故かもしれません。

  • 事件も起きてないうちから違和感だけでポアロを呼びつけ来させるとはどれほどの人なのか、オリヴァ夫人。そして事件が起こるのはようやく1/3を過ぎた頃。しかし今作では謎解きのヒントとなる登場人物の言動などがポアロの思考過程とともに回想され、割と読者に対して丁寧だったかも。まあでもよくよく注意して(疑って)読まないと見逃してしまうのだけど、それくらい集中して読めよ、てことか。


  • 中編のポアロとグリーンショアの阿房宮 の後、再読。
    骨子は中編と大差はないが、物語の流れや結論に行き着くまでの経緯は、本編の方が面白かった。

  • ポワロシリーズ。ミステリー作家オリヴァー夫人のお願いで行った先での殺人事件。オリヴァー夫人のシナリオどおりお祭りが繰り広げられている間に、本当の殺人事件が起きる。複雑なストーリーである。ゆっくり時間をかけて読んだら★5だったかもしれない。

  • 最初、マダムのお気楽探偵物?!と思いきや、さにあらず。
    1/3を過ぎたあたりからシリアス度が増していき、ラストは哀愁すらも。。。

    読了してから冒頭を読み返すと、ムムそこから振ってきますかーと思わず唸る。

  • 再読。誰もが怪しくて、矛盾があって、それがポアロによって解かれていく様が最高にスカッとする。

  • 終盤まで犯人が全く分からず。
    この残り少ないページ数で
    どうやって解決に至るのだろうかと思った。

    犯人は結構唐突だった気もするが、
    読み返すとああそういうことかと。
    何だかんだで読む手を止めない作者。

  • まさに「あやまち」!
    祭りの様子がわくわくしました。イギリスならではですね。

  • ポアロの友人で推理小説家・オリヴァが企画した、とある田舎屋敷で催された犯人探しゲーム。
    その中で被害者役の少女が本当に殺されてしまう。さらにその屋敷主の夫人が行方不明になってしまう。
    オリヴァからイヤな予感がするから未然に防いでほしいと依頼され、滞在していたポアロだったが、悲劇を止めることは叶わなかった。
    失意の中、ポアロは地道な捜査を開始する・・・。

    珍しく犯行を未然に防ごうとするところから始まる本作。
    しかし犯行は起こってしまい、そこから犯人を探し求める話が進んでいきます。

    前半から中盤にかけては少々ダレたところもありましたが、終盤に犯人が特定されてからの展開は流石クリスティーと唸ってしまいました。
    実は物語の前半から、真相に近付くための布石はいくつも散りばめられていた、ということに気づかされると正直、言葉を失ってしまいます(^^ゞ

    面白み、という点では他の代表作に一歩譲ってしまうかな、とも思いますが、それでもアガサ・クリスティーの代表作の一つであることは間違いないと思いました。

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