- Amazon.co.jp ・本 (364ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151300332
作品紹介・あらすじ
エルキュール・ポアロ死す!懐かしのスタイルズ荘を訪れたヘイスティングズとポアロを再び殺人事件の悪夢が襲う。過去五件の殺人事件を背後で操る真犯人Xは、年老いて体の自由がきかないポアロに挑戦するかのように、スタイルズ荘で次なる計画を練っていた…奇怪な殺人事件と名探偵ポアロの最期を描く衝撃作。
感想・レビュー・書評
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アガサ・クリスティ読み直しキャンペーン第3弾です!(参加者募集中)
言わずと知れたポアロ最後の事件『カーテン』です
第3弾にして最後の事件かよ!と突っ込んでほしいだけ疑惑のチヨイスでまたしても王道からちょっと外れた変化球…とここまで書いてふと思いました
キャンペーン当初からしたり顔で変化球、変化球言ってますけどじゃあクリスティーの王道直球ど真ん中って具体的になによ?って
うん、よく考えたらクリスティー全部変化球だわw
ポアロ最後の事件なので当然大昔に読んだ時のシリーズ最後に読んだ作品というわけで、当時思ったことも記憶の片隅に残ってました
で、何を思ったかというと「うわ〜、クリスティーこれも潰すかぁ〜」でした
このパターンもやっちゃうのね…これから続くミステリー作家たちは未来永劫「あ、それはもうクリスティーがやってるよ」とか「ああ、クリスティーのあれの派生系ね」とか言われるんだろなぁって
で何十年もたった今、もう開き直って(かどうか知らんけど)堂々とクリスティーオマージュ作品が登場する時代になったというわけですね
ちなみにこれからポアロシリーズを読み始める方はあえてこの『カーテン』から読み始めるというのも面白いかもです
そして今回改めて思ったのが、あーヘイスティングズ!あーもうヘイスティングズ!何やってんだよヘイスティングズ!でした(何その感想)
エルキュール・ポアロの物語ってヘイスティングズ大尉の物語でもあるんだよなぁって
この記憶力だけが取り柄の凡庸な助手役は、誰にでも公平で誠実で曲がったことが嫌いだけど、時にはつまらないことで腹を立ててみたり、自分の能力を過信してポアロに先んじようとしてみたり、そして思わね失敗をしてポアロの邪魔をし、真犯人の直ぐそばを呑気に通り過ぎ、探偵を危険にさらし、最後の謎解きの場に立ち会うのです
そう、クリスティーに翻弄されながらも最後までワクワクしながら読み進める読者の分身として
ですのでこのエルキュール・ポアロシリーズはポアロの物語でありつつもヘイスティングズ大尉の物語でもあり、そしてあなたの物語でもあるのです!!(なんかかっこいいこと言った風)
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『名探偵ポワロ』スーシェ版を観ていて
読みたくなった
陰湿な犯人と最後の闘いを命がけで挑んだエルキュール・ポアロ
『カーテン』のタイトルにふさわしい
全く色褪せてなかった名作
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読み始めたら止まらなくなって、結局、2日で読んでしまった。痛快さとは正反対の重苦しい心理戦が基調となっている。
体は動けない、しかし、脳細胞は動き回るポワロは最期までポワロで、ポワロが絶対の信頼を置く、いうなれば普通の人、ヘイスティングスは最後までヘイスティングスだ。人物造形はさすがである。ヘイスティングスの娘が出てくるが、世代交代を感じさせる。娘よりも父ヘイスティングスに共感してしまうのは、私も年をとってしまった、ということか。
一度読んだら満足だなあ。
さあ、また、若々しいポワロおじさんに会いにいこう(笑)。 -
エルキュール・ポアロ最後の事件として有名な『カーテン』。25年くらい前にクリスティの作品を夢中でまとめて読んだのですがポアロが死んでしまうこの作品だけはあえて読まずに居ましたが、復刻フェアで本屋に並んでいるのを見て、購入。この前に読んでいたクンデラと同じく、第三者の目から見た容赦のないあけすけな人物評とその人物のふるまいや言動が交互に描かれ読み応えたっぷり。さすがクリスティ。ポアロとヘイスティングスが最初に事件を解決したスタイルズ荘が舞台で、それから二十数年後という設定、ポアロは病と老いに苦しみ、ヘイスティングスも最愛の妻に先立たれ癒されない孤独を抱えながら最後の事件に取り組むという独特の雰囲気。ポアロが死んでしまうのはわかっているし、Xというこれまでにない陰湿で特殊な犯人像から、読み進みながらやや心理的に追い込まれるようなしんどい気持ちになりました。最後に、残された手記の形で提示された謎に対してはポアロ自身の鮮やかな解説により全て明快に明かされますが、作品全体の雰囲気は必然的に至極暗く、不穏です。高校生のときに読まずに今までとっておいて良かったと思いました。
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ポアロの最後の作品。この作品自体は1943年に書かれ、「自分の死後に発表するように」と、とっておきにしておいたそうだ。現実にはファンのためにクリスティーの亡くなる一年前の1975年に発表されたそうだ。とっておきのこの「カーテン」は年を重ねて体が言うことをきかなくなってしまったポアロを見るのには、親友のヘイスティングズ同様どうしようもない寂しさを感じるのだが、灰色の脳細胞は健在でうれしい。スタイルズ荘に招かれたポアロ、ヘイスティングズは、彼ら以外の宿泊客の中に、過去に起こったいくつかの殺人事件を企てた犯人が存在することが明らかになる。ポアロにはすでに犯人が分かっている。だがその名を打ち明けることなく、ヘイスティングズに犯人を特定すべく調査を依頼する。犯人はじめ宿泊客の心理描写の絶妙さはたまらない。この作品がなぜ最後なのか、ポアロらしさをイメージすると、余韻が深く残る。
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誰もが知っている名探偵エルキュール・ポアロ最後の事件。学生時代、クリスティに没頭し、片っ端から離れる読み漁っていた時代に手をつけた作品。
当時、なにも考えず読了したが、今思えばこの時期に読んでしまって良かったと思う。ある程度知識がついてからだと、ポアロシリーズを終わらせたく無いという想いで手が出せなかっただろう(現在に至るまでスリーピングマーダーを読めてない)
物語も独自性があり、過去にあった5つの事件の犯人が潜んでいる、更に完全犯罪であり、ポアロがどう立ち回るのかが土台となる。
シリーズ通してポアロの慈しみや優しさに読者は気づいているが、最終作に至ってこれ程慈愛に満ちた結末を僕は知らない。
ポアロとヘイスティングスが出会ったスタイルズ荘で、彼らのシリーズ最終さくが語られるのも感慨深い。
少なからず名作といえる作品であり、様々な補正を加えてポアロシリーズでも忘れ難い作品の一つだ。 -
なんだか寂しい。
事件の様相よりポアロの様相ばかり気になりました。
なんだか本当、これしか手はなかったのか?と思える最期でした。 -
ポワロ最後の事件。
なるほど…
死語に発表されるように用意しておくサービス精神に脱帽。
こんばんは!
はっきり言います
それは偶然ではありません
もはや運命なのです!(ビシィっ)
もう読むしかないですね
『ねずみ...
こんばんは!
はっきり言います
それは偶然ではありません
もはや運命なのです!(ビシィっ)
もう読むしかないですね
『ねずみとり』の次のクリスティーは『カーテン』に決まりです
土瓶先生もきっとそう言いますよ!
っていうかいつから先生に?w
う、運命でしたかっ!?
読まねば!ですね。
私にしたら、海外ミステリーに詳しそうなひまわりめろんさんや土瓶さんは師匠...
う、運命でしたかっ!?
読まねば!ですね。
私にしたら、海外ミステリーに詳しそうなひまわりめろんさんや土瓶さんは師匠です。
私はクリスティ以外知らないのです、恥ずかしながら。
登場人物のカタカナの名前が頭に入ってこないですもん……^^;
ですが、今年の目標は、クリスティ以外の海外ミステリーを読むことなんです。
ひまわりめろんさんの本棚やレビューをこれからも楽しみにしています。
大丈夫です
今回も期限はありません!(ビシィっ)
海外ミステリーはですねー
全然詳しくないです
いわゆる古典(と言われるよ...
大丈夫です
今回も期限はありません!(ビシィっ)
海外ミステリーはですねー
全然詳しくないです
いわゆる古典(と言われるようになってしまった)ミステリーには一家言ありますが、20年以上時が止まっているので好きで追っかけてたジェフリー・ディーヴァー以外はみんなブクログで教えてもらった人たちです
ブクログでいろんな出合いがあって楽しいですよね
これからも一緒に勉強しましょう