謎のクィン氏 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

著者 : アガサ・クリスティー 嵯峨静江

• 早川書房 (2004年11月18日発売)

感想・レビュー・書評

[buntincozyさんの感想 · 2019年11月24日]

アガサ・クリスティが生んだキャラクターの中でも異色で、独特の存在感を放つ、ハーリ・クィン氏の登場する短編集。

クィン氏は読み手によって、いろんな解釈ができる存在ですね。

正直なところ、わたしはどう理解していいか戸惑ってしまいました。

ミステリのおもしろさというよりも「人間ドラマ」を楽しむシリーズのようで、ミステリを求めて読むと物足りないかもしれません。

全体的にしっとりとした印象のお話が多かったです。

◇おすすめポイント
　・語り手のサタースウェイト氏の人間観察力
　・神出鬼没なクィン氏
　・さまざまな状況の登場人物が織りなす人間ドラマ

◇こんな方におすすめ！
　・クリスティの短編を読みたい
　・ちょっと普通のミステリじゃないものを読みたい
　・人生について静かに考えたい