検察側の証人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

  • 早川書房
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本棚登録 : 994
感想 : 82
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151300677

感想・レビュー・書評

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  • このトリックは絶対忘れないだろう、というミステリは今まで読んできた中で何冊かあるけど、これはその一冊。とにかく驚いた。初読の驚きをもう味わえないのが本当に残念…。何十年かしたら忘れてくれているかも?

  • 実際に読み始めるまで知らなかったのだが、本書は実は小説ではなく戯曲である。巻頭にはクリスティーの言葉として「登場人物が多い」と書いてあるが、読む側からすると登場人物も限られているし、場面展開もほとんどないので、非常に話が入って来やすい。ト書きの部分と台詞しかないので最初はとっつきづらいのだが、一度話に入ってしまうと、スイスイと読み進めることが出来た。


    筋としてはいかにもクリスティーという感じで、最後の数ページで一気に謎がとけるというタイプの作品だ。本書における謎は大きくいうと2つで、一つは「ローマインのウィルフリッドに対する態度の理由」であり、もう一つは「誰がエミリーを殺したのか」だ。両者の謎も最後において一気に解決するのだが、あまりにそこまでの展開が早く、会話劇のテンポが良いので、意識しないとそもそもこの話のテーマは何であるか・・・を見失いがちになる。
    スイスイと読み進めていくうちに、ローマインの真意を知り一度びっくり、そして「誰がエミリーを殺したのか」を知り二度びっくりという感じだ。そして、そのまま怒涛の勢いで終幕を迎える。実際の舞台で見たら、一気にクライマックスに向かう後半部分は、かなりの興奮だろうと思う。

  • 短編を読み、2019年6月放送のBSでのBBCドラマを見、DVDで「情婦」を見た後で読んだ。「情婦」はこの戯曲をほとんど忠実に映画化しているのが分かる。読んでいてもディートリッヒが眼に浮かぶ。短編はメイヒューの、長編は妻の物語か。3つ続くどんでん返し、特に映画の最後はとても印象的なのだが、文字にして読むと、短編の方がいいな。短編は一つのどんでん返しだがその一つが底知れぬ余韻があった。

    1954発表
    2004刊 図書館

  • ミステリ

  • 2018/12/18 41冊目

  • お初のアガサ・クリスティー。

    しかし読んでてめっちゃ既視感あるわ〜と思ってたらまさかの映画で観たやつ‼︎‼︎

    タイトル違うからずっとオマージュ作品でも観たのかな⁇⁇とか思ってたわ…

    でも面白い。
    台本ちっくなのも良き。
    また別の作品も読んでみたい。

  • どんでん返しの醍醐味が凝縮された古典的戯曲作品

     この短さで、ラストの何重にもひっくり返る超どんでん返しは他にはない。もう完成されたエンディングだ。さすがの作品で文句のつけようがない。

  • クリスティの戯曲で、映画「情婦」の原作。どんな話かというと、ある青年・レナードが、懇意にしていた老婦人を殺害した罪で逮捕される。レナードは、弁護士であるウィルフリッド卿に弁護を依頼するが、検察側の証人として現れたレナードの妻は、レナードに圧倒的不利となる証言を行う……、という内容。タイトルからも分かる通り、法廷サスペンスです。

    先に映画を見てしまったため、ストーリー展開も結末も知ってはいたのですが、それでも面白かった。見事としか言いようがない。さすがミステリの女王。古い作品ですが、今読んでも、まったく古さを感じさせない、極上のサスペンス。読みやすさもピカイチ。

    ただ、正直に言うと、映画の方が面白かった。このストーリーは映像で見るのが一番。もう少しいえば、戯曲で見たかった。戯曲で見たら、もっと驚きがあったはず。それだけが残念……。

    欠点は、映画のタイトル。『情婦』。誰だよこれ考えたやつ。アホでしょ。

  • 二転三転した挙句、衝撃の結末!
    面白かった。

  • 初戯曲。初法廷劇。馴染みないスタイルだったが、ほぼ会話分だけなので読み易い。
    二転三転する話はお見事。最後はちょっと可哀想だけど。

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