そして誰もいなくなった (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 80)
- 早川書房 (2003年10月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151300806
感想・レビュー・書評
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ミステリー小説を好きになるきっかけとなった作品。本当に面白かった。
アガサ・クリスティ様様!
別の作品も読み進めたいです。 -
初のアガサ作品。
これまでこんなにも早く読み進めた小説はない。
初めはその読みやすさそのものに物足りなさを感じそうになったが、それは読書経験が浅い私の愚かな勘違いだった。
読み終えた時に、こんなにもサラサラと読めて、というより睡眠時間を削ってしまうほどに次々とページをめくらされ、それでいて必要以上の心理描写も無駄な文章もなく、最後はオーケストラの指揮者が躊躇なくバンッと曲を終わらせるような鮮やかな結末。
これでサラサラ読めるということが、どれだけスゴイことか。
それこそがアガサ・クリスティの技術の高さであり、魅力なのではないかと感じずにはいられなかった。
内容については是非読んでほしい、とだけ述べておきたい。 -
その孤島に招き寄せられたのは、たがいに面識もない、
職業や年齢もさまざまな十人の男女だった。
だが、招待主の姿は島にはなく、やがて夕食の席上、
彼らの過去の犯罪を暴き立てる謎の声が響く。
そして無気味な童謡の歌詞通りに、
彼らが一人ずつ殺されてゆく。
強烈なサスペンスに彩られた最高傑作。
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有名な本を読んでみた。
でも、この作家の本は初めて読む。
海外の作品は登場人物が多いイメージがあって敬遠してた。
「そして誰もいなくなった」
「そして」って、なんやんねんって思った。
「誰もいなくなった」でいいやんって。
何でそしてが付くのか、その前の文章は何なのか。
こんな完成系のミステリは初めてかも。
何一つ誰も疑うことなく、
読み終えても、これって犯人いるやんなって感じで、
ポカーンとしてた。
エピローグで、やっと孤島に警察の捜査が入り、
事件解決に向けて進められるねんけど、
この短いエピローグで、最後に残った人は自殺ではなく、
殺されたということがわかる。
うわっ、やっぱりちゃんと犯人がいるんや、
と思ったら、犯人自ら書いた証拠文書が出てくる。
その内容が、短く端的やのに、
めちゃくちゃしっくりきて、驚きよりも茫然。
証拠文書が出てこなかったら、迷宮入りやと思った。 -
展開が非常にテンポが良い。
ラストの犯人の動機にも納得できる。
が、実現可能な犯行かと言うと、非常に可能性は低いように思う。 -
「孤島」、「見立て殺人」の礎となった作品です。60年以上経った今日でも色褪せないのは、卓越したプロットとストーリーテリングが素晴らしいからだと思います。登場人物の心理を重点に置いたサスペンス色が強い作品なので、謎解きという点では少々物足りないかもしれませんが、著者の最高傑作の一つに数えられるのは間違いないと思います。
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記録
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1939.
どのミステリー作家も必ず話題に出すこちらの作品。面白かったし、良い意味でおどろおどろしさが無く、クローズドサークルなのに品がいい。みたいな。今では、普通のミステリーな感じがしてしまうけど、でもこのクセのない感じが80年前にあって、皆さん手本として、味付けしたと思うと、逆にこのシンプルさがすごいなと思います。そして、読み終えて、このタイトルにぞっとしました。 -
超有名作品だが内容は知らず。
各登場人物の思考と彼らの会話から、
様々な予想を立てながら楽しく読めた。
不要な描写が無いからか、読みやすい。
推理小説が好きなら見るべき。 -
アガサクリスティーといえばの代表作。ミステリー読みなら読んでいない人はいないんじゃないかレベルの有名作品ですが……じつは私、未読でして(笑)
クリスティーを読み始める際に購入した霜月蒼さんの「アガサクリスティー完全攻略」にも「何をおいてもまずはお読みなさい」とあったので、とりあえず本を開いてみると……
これは面白い!!(笑)いやもう、皆さんご存知でしょうがこんなに読み出したら止まらないとは!(笑)
最初はキャラが多いし名前が横文字で長いし。なかなか頭に入らなかったんですが、二人目が死んだあたりからはぐいぐいと引き込まれて気がついたらラスト三人ですよ(どんな言い方)
で、エピローグでトリックのネタが明かされるのかと思いきや、まじかーって感じでもやもやしたら……
そういう終わり方ね!!なるほど!!
確かにこれは早く読まなきゃネタバラシされちゃうわ(笑)
あー楽しかった。夢中になって読書できる体験、ほんま最高。