死の蔵書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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制作 : John Danning  宮脇 孝雄 
  • 早川書房 (1996年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (548ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151704017

死の蔵書 (ハヤカワ・ミステリ文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ■書名

    書名:死の蔵書
    著者:ジョン ダニング

    ■概要

    十セントの古本の山から、数百ドルの値打ちの本を探しだす―そん
    な腕利きの“古本掘出し屋”が何者かに殺された。捜査に当たった
    刑事のクリフは、被害者の蔵書に莫大な価値があることを知る。
    貧乏だったはずなのに、いったいどこから。さらに、その男が掘出
    し屋を廃業すると宣言していた事実も判明し…古書に関して博覧強
    記を誇る刑事が、稀覯本取引に絡む殺人を追う。すべての本好きに
    捧げるネロ・ウルフ賞受賞作。
    (From amazon)

    ■感想

    近くの図書館から頂いた本のうちの一冊。

    ハードボイルド探偵ものといった感じでしょうか。
    そこまで凝ったトリックではなく、結構あっさりの感じのお話しです。
    でも、読んでいて引き込まれました。

    冷静に考えると、こういう本格ミステリーもの、物凄く久しぶりに
    読みました。
    やっぱりこういうの好きなんだな~と認識しましたね。

    物語ですが、恐らく、初めから「古書店の店主」から始めれば、こ
    の半分ぐらいの量で終わったのではないかな?
    それぐらい、本編(殺人事件)と関係ない物語(悪党との対決)にペー
    ジが割かれています。

    面白いですが、少し長かったかな?

    後、気になったのは、この著者は、そんなにスティーブンキングが
    嫌いなのかな?と思ってしまうほど、キングの小説の扱いがひどい
    です。(一部の作品は褒めていますが。。。)
    別に何読んでどのように感じようがどうでもいいのですが、それ
    をみんなに強制しちゃいけないでしょ。

    私は本が好きですが、別に昔の本だから面白いとかそういうのは
    一切ないです。また、収集癖もないので、こういうせどり屋とかは
    向いてないのだと思いますが、せどりは、奥が深く面白いと思います。
    「本は読むもの」なのでその表面の価値には、どうしてもそこまで
    興味が無いのです。


    話がとっちらかりましたが、結論として、やっぱり本が色々関わっ
    ている物語は楽しく読めます。


    続編も図書館から頂いているので、近いうちに読みたいです。
    (ただし、現状、読みたい本が多すぎなので、迷い中です。)

  •  アメリカの古本業界を舞台とした、ハードボイルドサスペンス。
     古書に詳しい警察官が追う、稀覯本絡みの“古本堀出し屋”殺人事件。
     とはいえ、ミステリとしての洗練性は乏しく、古書の蘊蓄や知識欲の充足にはあまり重きが置かれていない。
     バイオレンス・テイストやアメリカンドリーム的な要素が強く、それらの作風に親しめる読者なら、より楽しめるものと思われる。

  • 翻訳ミステリーに魅せられた頃に読んだ作品が懐かしくなり、再読。
    主人公のクリフォード・ジェーンウェイの店で、価値のある初版本を見分ける修行を積み、稀覯本探しの旅に出たくなった。
    リタ・マッキンリーは詐欺師なのか?最後まで謎のままで読み進み、最後に「わぁ?!そうだったのか~!」と驚かされた!
    コロラド州デンバーの地図を眺めながら、作中に出てくる地名を探すのも楽しかった。
    541ページを一気読みしてしまった。

  • 再読。
    適度にストーリーを忘れていたのでのめり込んだ。


    主人公に魅力を感じないが脇役達がいい味を出している。
    そのいい味を出しているキャラクターを惜しげも無く退場させる気っ風の良さに前のめりになり読み進んだ。

    キングに関してちょいちょいチクリっと毒を吐くのが興味深い。
    キング本人というよりキングを扱う古書業界に何か一言あるようだが。

  • 古書掘り出し屋のボブが殺される。
    古書に詳しい刑事のクリフは、捜査を開始するが…

    話は二転三転してなかなか面白かった。特に後半は一気読み。

    ちょっと理解しにくい&納得しにくいところがあるのは、海外の作品でハードボイルドだからか?
    古書の話は難しかったけど、奥深くてもっと色々知りたいなと思った。

  • 最後の一行まで楽しめるミステリーだ。
    古書好きな人にはもちろん、そうでない人でも楽しめるはず。
    ただ、古書といってもアメリカのそれと日本とでは、
    かなり違いがあるなぁと感じた。

  • 長らく休筆していたダニングが、自らの経験を基に古書の世界を題材として執筆し話題となったベストセラー。元殺人課刑事で現在は古書店主という異色の経歴を持つクリフ・ジェーンウェイの活躍を描き、以降シリーズ化している。

    本作には「すべての本好きに捧げる」という売り文句が付いていた。果たして本作のモチーフとなる著名な作家の初版や歴史的な稀覯本が、巷の読書愛好家にとって興味深い対象かというと疑問が残る。メインプロットに絡まない枝葉で、登場人物らが古書に纏わるうんちくを語り、売買のやりとりを繰り広げていくのだが、その分贅肉が付き過ぎてスマートさに欠ける。読み終えて印象に残るのはそれらの裏話のみであり、本筋がかすんでしまっていると感じた。
    例えチャンドラー「湖中の女」初版本にどんな高値が付こうと作品の出来とは当然のことイコールではなく、所詮は蒐集家向けのコレクターズアイテムに過ぎない。表紙カバーが破れた百円の古本であろうとも、読者の人生に限りない影響を与える作品に出会えることもままある訳で、稀少なモノを所有することに至上の喜びを覚えるマニアとは次元が異なる。値が張る本は秀れているという誤解を生じさせるような収集家や商売人らの嗜好は気持ちの良いものではなく、それは著者の投影でもある主人公にしても然りである。古書業界に限らず数多のコレクター相手の商売で共通する生態とはいえ、どうしても反発したくなるのは、本に対する愛情の基点が違う貧乏読書家の穿った見方故かもしれない。流通する商品としての価値に重きを置く蔵書家は「本好き」には含まれるのであろうが、創作そのものを純粋に楽しむ「読書好き」とは似て非なるものだ。

    肝心のプロットは、古書店街界隈で〝掘り出し屋(値打ち本を発掘する転売屋)〟が殺された事件を発端とし、或る収集家が遺した稀覯本を巡る闇取引を背景に置く。だが、手掛かりを追うことなく主人公は未解決のまま刑事をあっさりと辞め、自らの夢であった古書店開業に打ち込んでいく。開店も束の間、クリフは身の回りで起こる不審な動きを察知しつつも情事に耽り、その不在時に店のスタッフらが虐殺される。主人公はようやく連続殺人の解明に本腰を入れるのだが、その行動には独り善がりな面があり、キレがない。本作をハードボイルドと評する向きもあるようだが、一人称の語り口や暴力シーンが適度に入っていれば一丁上がりではない。定義は人それぞれだろうが、単なる趣味人が自らも被害を被り追い込まれた末にやっと立ち上がる男に、ハードボイルドの精神など到底感じることなどできない。

    長々と批判めいたことを書き連ねたが、本作はミステリとしては標準作であろうし、本が読まれない/売れない時代に、業界に対してある程度の活力/刺激を与えたことは間違いないだろう。しかし、高い世評とのズレを感じざるを得なかったのは、物語の中で言及する作品をただの一冊も読みたいと思えなかったことにある。ダニングは、実在の作家や小説に対する批評を主人公に代弁させているのだが、どの作品にも愛情を感じず、そもそも推薦する意図など端から無いようだ。要は、本の価値を売れるか売れないかで判断する〝商品〟として見ているからだろう。

    創作のスタンスもジャンルも異なるが、本に対する深い慈愛に満ちたカルロス・ルイス・サフォンの名作「風の影」の芳醇な世界観に比して、本作はあまりにも無機的過ぎる……と、ミステリとは関係の無いところで駄文を記録しておく。

  • 読んで損はなし。

  • 久々に再読。
    クリフさん、こんなに空気読めなかったっけ?
    しかも学習能力ないな?
    かなり昔に読んだので、美化されてる部分があったのかも(笑。
    でもおもしろいのはおもしろかったです。

  • 殺人トリックそのものは意外性が乏しく感じられましたが、人物描写が巧みで惹き込まれました。
    一筋縄ではいかない、含みのある登場人物の性格が伏線を隠して絡み合い、物語の最後にはそれらの複数の事象が、突風に吹かれて雲が取り払われた青空の如く収束して圧巻です。
    男性陣の性格が特にハードボイルドが過ぎる様な気がして、途中辟易するきらいもありますが(決闘のくだりはお国柄でしょうか、日本人には馴染みが無い発想なので突拍子無く感じられました…)そんなエンターテイメント性があるから最後まで疾走感を保って読めたのかも。

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