- Amazon.co.jp ・本 (588ページ)
- / ISBN・EAN: 9784151758522
感想・レビュー・書評
-
妻は射殺、夫は瀕死の重体。この事件を担当するのはすねに傷のある女性巡査部長と、それだけでも興味をそそるものだったけど、やっぱり期待は裏切らず!
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1/3読んで、読む気力がなえてしまった。
-
T・ジェファーソン・パーカーの小説はこれが初めてでしたが、
胸にせまる読後感…たまらなく悲哀を感じる物語…
たぶん忘れられない一冊となりそうです。
何者かに襲われ、
自らも頭部に銃弾を残す重症を負い生死を彷徨う保安官補アーチー
底知れぬ暗い水の中へ意識が沈み込んでいく…
再び目覚めた時には愛する妻を失っていた。
そして容疑は彼自身の身に…
物語の視点は大きく2つ。
事件の捜査にあたる女性捜査官マーシー・レイボーン。
断片的に蘇る思い出と薄れ逝く感情を必死に留めようとしながら、
頑なに自分自身の手で犯人を処罰しようとするアーチー。
事件をアーチーが犯人であるとして、
速やかに解決しようとする検察と加熱するマスコミ。
懸命な捜査をつづけ事態を打開しようとするマーシーが、
やがて辿り着き、見えてきた事件の真実…
そして、再び確信するに至るものは…?
マーシーが経験するこの物語の最高潮は、
まるでファンタジーのようにも感じられ心に残りました。
そして決して派手ではないのだけれど、
2度とふさがることのないであろう孔を抱えた胸を、
そっと撫で下ろすかのような静かな幕切れ…
人物の描き込みが実に深くて現実味があり、
するりと互いをつかみ損ねてしまいそうな、
人間関係の繊細な部分までをもとても味わい深く読ませてくれる…
いろいろな場面に美しさや詩情をも感じます。
シリーズものは絶対に途中から読まないたちですが、この作品、
読み終わるまでシリーズものであることを全く知らず読みました。
確かに物語の中には、前作までの経緯を知っておきたかった
という部分もあるにはありますが、
それもひとつの過去として次第に明らかになり充分楽しめました。
もちろん、先立つ作品の存在を知っていれば、
そちらから読んだと思いますが…
-
最近、翻訳ミステリはもっぱらこの人の作品を読んでいます。オレンジ郡保安官事務所殺人課刑事マーシ・レイボーン・シリーズ第3作。自宅で、保安官補アーチーと愛妻のグウェンが銃弾を受けた状態で発見される。グウェンは死亡、アーチーは瀕死の状態。無理心中説が流れる中、マーシは、事件の真相を追う。やがて、アーチーは昏睡から覚めるのだが・・・。単行本で一度読んだので、再読です。シリーズ前二作は未読です。美しい映像が浮かんでくるような描写と、息子のティムの愛らしさが印象に残る一冊です。さて、「ブルー・アワー」を探さないと。