もっとも暗い場所へ (ハヤカワ・ミステリ文庫 ヘ 14-1)

  • 早川書房
3.47
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本棚登録 : 57
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151797514

作品紹介・あらすじ

心の傷を抱えて孤独に生きるキャシーに過去からの見えない影が迫る。緊迫のサスペンス

感想・レビュー・書評

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  • かなり最初の段階で、これは触っちゃいけない男や!って分かる感じなのに、なぜこのヒロインはハマっちゃったかなあ。ヒロインの描写を見るに、ドメ男を選ぶタイプでもなさそうなのに(だからこそ生き残れたのかなとも思う)。
    ヒロインの女トモダチは、女同士の本当に嫌な感じのリアリティー有りすぎてツラwww

  • 法廷での噛み合わないやり取りからずっと緊張感が途絶えず、悪い事がじりじりと近づいてくる感覚がたまりません。
    犯罪者の中には他人を非常に惹き付ける人がいるそうですが、描かれているのはまさにそんな人物。
    外見も良く、人当たりも良く、しっかり仕事もして、信頼を勝ち取る方法を熟知している。こんな人間に目をつけられた場合、どうやっても逃げられないように思えます。
    怖かった。キャシーはすごい。

  • ☆3.5

    4年前恋人に殺されかけた経験から強迫性障害とPTSDに苦しむ主人公。
    問題の元彼が刑期を終え釈放されたことから更なる身の危険に怯える。

    いや、この主人公とても強い女性だと思います。
    あれだけ恐怖で強迫性障害にも苦しんでいるのに犯人に立ち向かっていったのだから。

    しかしこの小説は無駄に長いけどあっと驚く展開とかはなく最後もちょっとよく分からず終わってしまった…
    時間が経ってから手紙を送ったのはなぜ?
    あんな目立つことをして遺体が見つからないはずはないのにいつしたのか。
    犯人の内面にもっと切り込んでくれたら面白かったのに。
    主人公のことを本当に愛していた設定の方が面白いけど、他の女性と関係持ってるし…

    あと蛇足ですが電子書籍で読んだんだけど、目次がなくて章が数Pで切り替わるので時系列が混乱する構成にも関わらず戻って読み返したりっていうことが簡単に出来なくて不便だった。
    最後の章を読み返したいと思っても表紙から570Pもめくるのは大変すぎるので諦めた。

    2011年。

  • 最初話が時間的に忙しなく飛ぶので混乱して、主人公が誰なのか、一体何が起きているのか分かりづらかったのと、話が分かり始めてからも会話が冗長で、この半分の厚さでいいかなという感じだったのが残念。
    あと、理想の男性を絵に描いたようなスチュアートとか、ちょっと人物造形が不自然かな。
    でもそれなりに読み応えはあったし、強い主人公に共感もできて、最後まではらはらした。

  • PTSD、強迫神経症をわずらいながらも克服に向かう現在と、サイコパス的な恋人に追い詰められていく過去とが交互に語られていきます。
    後味悪くないですし、過去の経過も読んでるこちらが辛くなるほどではなく、ヒロインが傷を徐々にいやし立ち向かっていくさまにはカタルシスがありました。その分、ややドラマチックさは薄れているかも。
    自分の趣味どんぴしゃという感じではなく星3.5~4くらい。

  • めちゃめちゃスリリングでした。

  • 淡々とした中に、少しずつ追い詰められるゾッとした怖さがある。
    むしろラストの動きがある場面はもの足りず、中盤が一番面白かった。
    女性作家らしい、女友達のいやらしさもよかった。

  • 理想的な男性と出会い恋に落ちるが、その男が日に日にDV男になっていく、サスペンス。
    長編だけど、書き方がうまく、久しぶりにページをめくるてが止まらなかった。過去の回想と現在をクロスさせて書かれており、恐怖感があおられて良かった。

  • Into the Darkest Cornerというのが原題。
    帯に煽られたなと言うのが正直な感想。

    ・世界29カ国で刊行決定
    ・Amazon UK 2011年ベスト・ブックス第1位

    カリン・スローター、SJ・ワトソン推薦!

    誰も私の恐怖を信じなかった。
    英警察の情報分析官による話題沸騰のデビューサスペンス


    ほーほーほー。
    文庫の癖に1040円という高額なもので、なんだろ貧乏性なのか、「だったら面白いんじゃなかろうか」と手を伸ばすも撃沈。

    多分この手の本はあたしにあっていないんだろうな。米国小説家と思ったら英国小説なのね。あまりにハーレクイン系の展開に米国小説かと思いましたわん。・・と、実は調べてみたらハーレクイン社は創業カナダだったのでこの感覚までも間違っていたわけだけど。

    でも実は、ちょっとかよわそうで陰のある女性に頑張らせちゃうメンタリティってアメリカよりむしろイギリスなのかな。よく考えたら探偵小説の古典中の古典、P.D.ジェイムズの「女には向かない職業」のコーデリアもイギリスだったし。そうしてそれを調べていたらコーデリアはコナン君の灰原哀の元ねたなんだということを知ってしまったり。ほーほーほー。

    作品自体はとても簡単。セックスアンドザシティみたいに享楽的に女友達と遊んでいた女性が知り合った(ってかドアボーイと恋に落ちるってなんつー)男性は実はDV野郎でサディスティックに女性を管理しはじめる。女性の友達も男性にだまされてだれも彼女を救ってはくれず、ついには監禁。最終的には男性は刑務所に入るのだが、出所した彼の影におびえる女性、対決のときは来た・・という感じでしょうか。この女性の過去と今が交互に章立てされて、今の神経症的な彼女とそれを見守る医者の彼(しかもたまたま失恋したての彼が彼女のアパートの真上に越してくる、うーん、でたぞのハーレクイン流れ!!)、過去の彼女と彼のゆがんでくる日常が時系列でそれぞれ語られながら、途中で1本化される構成。最後にちょっとした仕掛けがあるといえばあるんだけど。

    でも、警察の情報分析官という知識は特に活かされているとは思えず(それとも現役だからやっぱりそれを活かしたら職務規定に抵触する、とかなんだろうか)全体的に必然性がない。・・・あ、そうか、この小説、なんか必然性がないんだ。ないないづくしだ。情報分析官である必然性、女性の友達の絡み方の必然性、赤いシルクドレスである必然性、ハーレクイン臭をかもす必然性。もう一歩に踏み込んでない処理の悪さがあたしには向かない。そうかそうなのかと、そこだけ事故処理もとい自己処理して、今日のところはおしまいとしよう。おやすみなさい!

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