その罪のゆくえ (ハヤカワ・ミステリ文庫 ハ 29-1)

  • 早川書房
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本棚登録 : 80
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151812019

作品紹介・あらすじ

11歳の少年が年下の子供の殺害容疑で逮捕された。青年弁護士は彼を守ろうと闘うが……

感想・レビュー・書評

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  • それぞれの、罪の行方。
    何のための罪なのか。
    誰のための罪なのか。
    読み終わったあと、深く考える。
    償えぬ罪を抱えて生きる人々を思う。

  • なんとこれがデビュー作だそうな…! 非常に重厚な…物語でしたねぇ、読みごたえがありました!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    ハヤカワミステリ…つまりはミステリ作品なんでしょうけれども、実際にあった事件とかも参考にしている? と解説には書かれてありましたが…その影響か知りませんけれども、単なる謎解きミステリとは違った重厚さがありましたねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    というわけで、11歳の少年のキャラクターがひと際目立ったのでありました…。けれども、実際にこういう少年って居そうですけれどもねぇ…やたら弁の立つっていうか…大人顔負けの態度からして近くにもし居たら…嫌ですねぇ…。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • ロンドンの公園で、8歳の少年が撲殺された。容疑者として拘束されたのは、11歳の少年セバスチャンだった。弁護を依頼された事務弁護士ダニエル・ハンターは、セバスチャンの家庭環境を知るうちに、自分自身の少年時代を思い出す。施設で過ごした苦しい日々、そしてそこから救ってくれて、のちに彼をてひどく裏切った里親ミニーのことを―。法廷での闘いは果たしてどこに行き着くのか?英国ミステリの新星が放つ話題作。

    子ども時代を回顧するパートと法廷劇とがうまく融合されており、リーダビリティに富んでいる。もっと話題になってもよい一冊だと強く思う。

  • 幼子が殺され、逮捕されたのは11歳の少年。弁護をする主人公ダニーも辛い過去を背負っている。物語は現在の事件の経過とダニーが子供の頃に里親のミニーと出会い変わっていく過程が交互に綴られる。現在のダニーはミニーにずっと強いわだかまりを持っていたが、容疑者の少年を見続けるうちに自分がどんなに幸運であったか、どれだけミニーに愛されていたか徐々に気づいていく。そこを劇的ではなく、静かな筆致で書いているのが良い。ヒーロー的な登場人物は出てこないし、事件もダニーにとって後味悪い終わりかただ。都合の良い流れに持っていかない作者の姿勢にとても好感が持てた。

  • 読み応えたっぷり。
    二つのストーリーが一冊に入っている。これがデビュー作ですか。二作目はどうするんでしょう。

    一つのストーリーはいわゆる法廷物。
    鉄板に思える証言に違う視点を当てるさまは見事。

    ところで英国の法廷では弁護士が今もってカツラを被ってるんですね。バッハのヘアスタ入りみたいなやつ。
    アガサ・クリスティ原作の映画「情婦」でもでてきましたっけ。

  • 2014年エドガー賞最優秀ペーパーバック・オリジナル賞にノミネートされた著者のデビュー作。
    『容疑者も被害者も子供』というシチュエーションの事件と主人公である弁護士の過去が交互に語られる構成で、クライマックスは法廷シーン。英国とは司法制度が異なるので、ここを楽しむためには、基本的な知識は押さえておいた方がいいように思う(「訳者あとがき」でも軽く触れられているので、この部分は先に読んだ方がいいかな?)。
    主人公のナイーブさや不器用さは過去の辛い経験に起因していて、それが容疑者の少年(この年齢だと「男児」と言うべきか?)との関係に強い影響を与えていると思う。ただ、そういったトラウマを加味しても、やや設定された年齢に対して子供っぽい人物造形がなされているような印象も受ける。但し、少年の方はなかなか狡猾で、作中でつけられた『エンジェル・キラー』というベタなネーミングはかなり的確。

  • 結末は予想できてしまったけど、なんやろめちゃ好み。ここまで惹きつけられるとは思ってなかった。

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