ミレニアム 5 上: 復讐の炎を吐く女 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ラ 19-3)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784151830037

作品紹介・あらすじ

懲役刑を受けたリスベットは女子刑務所に収容されていた。彼女は看守までをも支配するギャングと対決することに。シリーズ最新刊

感想・レビュー・書評

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  • なんか、普通のミステリーと同じくらいの
    面白さになった様な感じ…
    多分こういうことがあるんだろうな…
    の域を出ない。
    出だしは良くて、本家の人よりも長〜い細部(下準備が長い)が削られてて読みやすいけど…で下巻へ

  • なんでもかんでもリスベットの過去をほじくり返して、話を繋げて行かなくてもええでぇって思ってしまった。

  • 少し同じような繰り返しの場面と、よけいな描写が多い。マーリンとレオの下りなど、何度もミカエルが会って聞き出すことでもない。レオとダンの危機も、男二人ならいくらでも初老の女相手にねじ伏せられたろうし、なにをもたもたやっているんだろう、会話が長くて緊張感がない、と感じてしまった。
    必ず上下巻程度の分量にしなければならないというがために、展開を引っ張ったように思える。

    株価暴落は、事件に全く関係のない現実風のトピックを出すことで、レオのいた虚飾の世界とリンクさせる意図なのだろうか?数字だけの、駆け引きだけの脆い世界…。それとも丁寧に危険を冒して暴いた人体実験の真実よりも、センセーショナルな不確実な噂のほうが勝ってしまう様子を描いて、ミカエるの言う真実の価値の暴落に、警鐘を鳴らしたかったのだろうか。

    レジストリーにいた研究者の口から語られた、環境が人格に大きく関係しない、という論理は一理ある。成長するにつれ、自分の置かれた環境がなじむ人もいれば、全くなじまずここには居場所がないと感じる人もいる。環境だけが人格を形成するなら、誰しもが生まれた場所で満足し、人生を送るはずだ。テレビでも本でもなんでもいいが、何かしら外部から刺激を受けその知識を得たい、その仕事をしたい、別の場所へ行きたい、と思うことは、何かしら好奇心が刺激されているわけだ。その好奇心の誘因は遺伝子の作用なのかもしれないが、そこにある環境が作用しているわけではなく、自分が選択しているわけだ。もちろん環境が全く作用しないわけではない。遺伝子だけでも環境だけでもない。レオとダンのように好奇心と才能が合致する人はラッキーだ。人間は面白い。

    リズベットの描写だけは確立していて、相変わらず不器用でかっこいい。ホルゲルへの追悼の言葉が際だって素晴らしく、涙を誘った。

  • 「ミレミアム」第5作。
    亡きスティーブ・ラーソンから引き継いだダヴィド・ラ-ゲンクライツによる2作目。
    前作の事件がきっかけで刑務所に収監されたリスベット・サランデルはファリア・カジという少女が女囚のボス・ベニートの一味にリンチに遭うのを阻止しようと画策する。
    一方ミカエル・ブルムクヴィストは双子の相似性を研究するプロジェクト「レジストリ」がリスベットと妹カミラの過去と関係があると知り。

    一卵性双生児でありながら「レジストリ」に引き裂かれ、かたや大金持ちの金融業者の養子となったレオ・マンヘイメル。かたや農村で労働力としてこきつかわれ、家出してジャズ・ギタリストとなったダン・ブロディ。この2人の出会いとレオの「変化」がちょうど1年前というところがミソで。つまりこれは「入れ替わり」の話なんですね。

    リスベットの過去とも連なる「レジストリ」。「共通の敵」である彼らにハッキングとアクション、ジャーナリストの武器である「ペン」で挑むミカエルとリスベット。
    これが「ミレミアム」の味なんだろうし、今回もその趣向は充分に楽しめる。

  • 前作より読みやすかった。話の筋がハッキリしてて分かりやすい。ただ登場人物に対してイライラする部分が多いかも。

  • 過去4作と異なり、序盤から大仰さがなく、すんなり入れる。4作目から引き継いだ筆者が「より自分の特徴を出せた」せいだろうか。

  • 一気に読み終えるほど面白かったよ。
    でも、目から入って頭の中で、時とともに霧散するこの感じは、、、残念さと寂しさが入り混じる。

  • ちょいと確かにラーゲルクランツっぽさが多く出てるね前作より
    でも、ちょっと話がごちゃっとしてる感が・・・
    面白いんだけど、ちょっと頭にスーッと入ってこない
    でも、久々にリスベットのバイオレンスがあったり、
    ブルムヴィストのジャーナリスト魂がグイグイしてたりして
    ある意味ちゃんとミレニアムになってるからその点は楽しめます。
    上巻なので、なかなか全体に伏線散りばめてくれてまして
    すっきりしたいなら下巻を読めよって感じです

  • 2017年発表
    原題: Mannen som sökte sin skugga

  • 今作も非常に面白い。なんと言ってもリスペットが刑務所に収監されていながらでも相変わらずの彼女らしさ全開の描写が続く。双子の研究をすすめる研究機関を調査する今回のあらすじ、前回の続きリスペットの子供時代へと繋がる内容が続き面白い小説だ。

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著者プロフィール

スウェーデンのジャーナリスト、作家。事件記者として新聞社に勤務後、スウェーデンの冒険家、ヨーラン・クロップにを描いたNFでデビュー。2009年、英国の数学者アラン・チューリングに関する歴史小説を執筆。2011年、国際的なサッカースターのズラタン・イブラヒモビッチとの共著で、『I AM ZLATAN ズラタン・イブラヒモビッチ自伝』を出版、2か月足らずで50万部を突破、スウェーデンで大ベストセラーとなった。『ミレニアム』を執筆したスティーグ・ラーソンが急逝した後、4‐6を書き継いだ。

「2023年 『闇の牢獄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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