昨日 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • 早川書房
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本棚登録 : 222
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152079756

感想・レビュー・書評

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  • <あらすじ>
     祖国から亡命し、時計工場で働く一人の男。彼はリーヌという女性をずっと待っていた。リーヌとは誰か? そもそも実在する人物なのか? ところがある日、いつもの通勤バスに思いがけない女性が乗ってきて彼の人生が動き出す。

    <ひとことコメント>
     もう一つの国、もう一つの言語、記憶と記録、偽りと真実。クリストフ永遠のテーマ……といったところでしょうか。巻末の来日記念講演テクスト「母語と敵語」は必読!
    原題“Hier” ※文庫有り

  •  

  • あの悪童日記のインパクトをしてのこのクールな文体だったのかなあ。
    やっぱり淡々として心地良いけど、前の作品にはちょっと届かない。

  • 09/06/02

  • 書かなくても良かったのに。

  • アゴタ・クリストフの描く世界は日常的な世界の中の「特殊」が拡大されていて一癖ある。

    それがすき。

    やっぱり三部作と重ねて読んでしまう。
    間違えでは無いと思う。

  • 改めて読み直してから。

  • 三部作とは主人公も設定も違うけれど、世界観や文体等は地続きに思えました。この作品も全体に流れる暗く乾いた空気が通じるような。お話は、自分の分身を失った人のお話。分身を失い、癒しがたい孤独の中にいる人。ある日、全くの偶然に再会を果たすけれども、上手くいかない。分裂したまま。とにかく、孤独です。

  • 本の表紙の儚げな雰囲気と相極まり、泣きたくなるような悲しい一冊

  • 『悪童日記』(同書店で紹介)、『ふたりの証拠』、『第三の嘘』の3部作で、ストイックに主観を排除した一人称で読者を魅了したアゴタ・クリストフの最新作。今回も作者は他人のように冷静な目を持つ一人称で、東西分断によって翻弄された東側の男女の愛について描いており、シニカルな微笑を誘う。小学校6年生のときに読んだ3部作の空恐ろしさがすっかりトラウマになって、最近まで読むのを憚っておりましたよ、貴女の最新作

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著者プロフィール

1935年オーストリアとの国境に近い、ハンガリーの村に生まれる。1956年ハンガリー動乱の折、乳飲み子を抱いて夫と共に祖国を脱出、難民としてスイスに亡命する。スイスのヌーシャテル州(フランス語圏)に定住し、時計工場で働きながらフランス語を習得する。みずから持ち込んだ原稿がパリの大手出版社スイユで歓迎され、1986年『悪童日記』でデビュー。意外性のある独創的な傑作だと一躍脚光を浴び、40以上の言語に訳されて世界的大ベストセラーとなった。つづく『ふたりの証拠』『第三の嘘』で三部作を完結させる。作品は他に『昨日』、戯曲集『怪物』『伝染病』『どちらでもいい』など。2011年没。

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