- Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152081070
感想・レビュー・書評
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血、というか吸血鬼をテーマにして書かれた8つの物語(著者別)。
私には合わなかったようで、読み進めるのが辛かったです。よくわからない設定とか、まわりくどい表現とか、げんなり・・・。
後半は割と普通に楽しめたけど、前半は難解。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シンプルなタイトルに惹きつけられる。
現代にまで生きる吸血鬼の血脈。
8人8様のドラキュラへのオマージュ。
日本の作家が8人揃い踏み。
描き下ろしで吸血鬼をテーマに新作を競う。
早川書房らしい「吸血鬼ドラキュラ」生誕100周年記念の1冊だ。
菊地秀行は、血を吸うものを鉄の造形で再現しようとする製造師の物語を紡ぐ。
篠田節子は、借金のかたに元妻に臓器売買に売られる男の恐怖を描く。
手塚 真のスティンガーは、骨太な地下の吸血鬼ストーリーだ。
しんがりの夢枕 獏は、平安時代の陰陽師を主人公に、吸血鬼を独自の世界観で表現する。
全8作品を貫くのは、エロスと死への誘い。そして、愛。
マイノリティと現代文化の深い地層に吸血鬼は脈々と生き続ける。 -
秋せつら中心に菊地秀行もけっこう好きですが、官能系・グロ系じゃなくてロマンチックな悲劇ものが最高なんだ……! と目覚めたのがこのアンソロジーの中の「かけがえのない存在」でした。そのあと、その作風は異形コレクションに受け継がれていくことになります。この『血』は一時期のアンソロジーブームに先駆けて刊行されたもので、ものすごく秀逸なアンソロジーです。