最初の恋、最後の儀式 (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • 早川書房
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本棚登録 : 140
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152081513

感想・レビュー・書評

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  • 再読なのだけれど、あらかじめこちら側に「イギリスを代表する作家」という刷り込みが存在してしまっているせいかその色眼鏡から逃れられなかった。ケン・ローチや『トレインスポッティング』の世界がここにある、という。もちろん扱っているテーマはそうした映画とは異なり独自性を孕んだ充分に生々しいもので、新人がここまで書けたというのは凄い。だがその凄さや過激さに惑わされず読めば(という読み方は間違っているのかもしれないが)、実は極めて古風な完成度を備えた作品集であり正統派と言ってもいいアプローチが為されていることに気づく

  • レアなマキューアンの姿がここにある、と言っていいのだろうか。なかなかの強度を孕む処女短編集だ。再読になるのだけれど、改めて唸らされる。その日暮らしに近い生活、ウェットな恋愛(近親相姦含む)、幼少期への憧憬とにもかかわらずそこから否応なしに人は出ていって大人にならなければならないという葛藤――そういったものを、随所にイギリスらしい生活感漂うディテールを配置して端正に見せる。ここまで変態なモチーフをばらまいても作品自体が下品に堕さないところが流石、と言おうか。ベル・アンド・セバスチャンを聴きながら読みたくなる

  • 桜庭さんの書評集より。ほほう…。

  • 未成年を先に読んでいると、振り幅に驚くけれどある意味原点のような感じかもしれない。少年と妙齢の女性を描くのは少なくとも定番ではないし。

    奇妙で歪んだ性癖を見せつけられて、ついてこれるかな?って試されてる気分だった。少し江戸川乱歩や澁澤龍彦のようなアングラ要素があって、好き嫌いはハッキリ分かれるだろうけど私は好き。ただしぶっ飛んでいるのは確かだから、ダメな人は回れ右!の作品。

  • ちょっとよくわからなかった

  • ほの暗い雰囲気をまとった短編集。気怠い夏の午後に合う

  • 2015.08.18

  • これはやばい本ですな。確かにキワモノ的題材を扱っているものの、確実に人間の暗部というか何というかある核心に刃を突きつける感じ。
    発表された時代を考えると余計にこの作家の才に震撼せざるを得ない。
    しかしこの作家、どの作家より友達としても家族としても勘弁願いたいと思う小物は当方だけでしょうかね。

  • 最初の一文を読んだ瞬間
    「もしかしたらとんでもない小説を読み始めたかもしれん」
    と少し慄きました。
    全体的に「お、おう・・・」と微妙に頷くくらいの反応しか
    できない短編集だった・・・。

  • 桜庭一樹のエッセイ読んで手を出しました。エロ要素多の割に全然エロくなくて逆にすごい

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著者プロフィール

イアン・マキューアン1948年英国ハンプシャー生まれ。75年デビュー作『最初の恋、最後の儀式』でサマセット・モーム賞受賞後、現代イギリス文学を代表する小説家として不動の地位を保つ。『セメント・ガーデン』『イノセント』、『アムステルダム』『贖罪』『恋するアダム』等邦訳多数。

「2023年 『夢みるピーターの七つの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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