- Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152082145
作品紹介・あらすじ
言語を速習できる特殊な学習法の普及は、独自の言語を設計する言語デザイナーという職業を生みだすほどの人工言語ブームをまきおこしていた。言語デザイナーの主人公は、奇妙な偶然から、これまでのものとはまったく構造の異なる言語に遭遇する。欠陥品なのか、それとも…?言語理解と人間の認識能力、そしてその未来を描いて第17回「ハヤカワ・SFコンテスト」に入選した表題作「夢の樹が接げたなら」をはじめとして、緻密な世界観に裏づけられた、名品8篇を収録する作品集。
感想・レビュー・書評
-
失礼ながら、こんなに面白い短編が詰まっているとは思わなかった。
それぞれの物語にシンプルであるが丁寧な世界観が描れていて、グイグイとその物語に引き込まれて行く!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
森岡浩之の短編集。
後の『星界の紋章』にも通じる人工言語を扱った短編『夢の樹が接げたなら』などがあるのが面白い。
但し、現在、行方不明で内容確認できず……(苦笑) -
過去~未来SFの短編集。
多くは近未来、科学技術の発展により変化した生活と価値観の中で正しさとは何か、という事を突いている。
価値観や道徳はその時代の中で形成されていくもので、論理的な正しさを追求していくうちにそれが道徳観格との乖離をきたしている事に登場人物達は無意識かもしれないが小さな違和を感じている。
それは、自分達には理解出来ない高次知能への不審であったり、ほぼ完全に人工で創ったヒトに人権はあるのか、など。
こういったSFは好きなはずだが、途中から飽きが来て飛ばし読みで読了してしまった。
知識は広いのだが、洞察が物足りなくて・・・。
将来に起こりうる価値観の崩壊危機はこのように表れるのかもしれない。 -
とくに「夢の樹が接げたなら」と「スパイス」がすき。