- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152085269
感想・レビュー・書評
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どんな思いで四人の登場人物が世界を見つめていたか。
それを思うと胸が熱くなります。
大学時代に没頭して読んだ小説です。
真の主人公はツキカゲだと思っています。
ラスト、イシコログサの花のシーンは涙無しには読めません。
彼の思いがひしひしと伝わってきます。 -
砂漠と化した大地。巨大な『ハハ』が進んだ後にできる緑の帯。
ゴライアという装置が砂漠を耕しながら進み、その後に生まれる緑の大地を『ムラ』と呼ぶ。人々は、ゴライアの後を追い、その恩恵を受けて暮らしていた。そして、『ムラ』と『トシ』とを結ぶ『交易人』。交易人の『ツキカゲ』は、あるムラで、行方不明になっていた仲間を見つける。
巨大な移動する機械が耕した大地にすむ人々。そして、植物の中に存在する都市。不思議な世界でした。宇宙船の中で眠る人が見ている夢なのか?それとも、種子の中に眠る記憶なのか・・ラストも曖昧模糊とした夢のよう。 -
砂漠の惑星。ハハと呼ばれる種子を蒔きながら移動する装置とそこに住む都市に憧れる少年ニジダマ。村にやってきた交易人ツキカゲと出会い都市への旅へと出発する―そこで彼らを待っているものとは…
SFのようなファンタジーのような。最後はバッドエンド的で私にはいまいちだった。 -
砂漠の大地を「ハハ」と呼ばれる銀色の巨大な機械が耕し種を蒔きながらゆっくり移動していく。ハハの通った後は黒土と緑の帯ができる。ハハから遠くなるにしたがって緑は枯れて元の砂漠に戻っていくので、ムラの人々はハハの後を追いかけ移動して暮らしていた。
ムラで暮らす少年ニジダマは砂漠を渡ってくる交易人に連れ出され、トシをめざす。トシにはムラにはない様々な道具が作られるという。
砂漠の大地をゆっくり進む銀色の装置と、その後ろに彗星の尾のようにたなびく緑色の帯。脳裏に浮かぶ映像はとても胸キュン物でワクワクさせられるのだが、後は・・・トシの正体は・・・(ry
少年ニジダマから交易人に主観が移ってしまったのも惜しい。
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異世界の砂漠が舞台というので、フランク・ハーバートの“デューン”を連想してしまったが違う話だった。植物と動物とナノマシンと人間との共生、こんな未来が現実になることがあるのかもしれない。