バースト・ゾーン: 爆裂地区

著者 :
  • 早川書房
3.50
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本棚登録 : 99
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (441ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152086372

感想・レビュー・書評

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  • 最後まで読むが面白くない。

  • 生きる意味を見出すことが神充の毒になっていてテロリン殲滅を利用して愛国心を煽ることにより島国である日本だけが神充の襲撃を免れている。
    リアル北斗の拳のようでありGANTZ(←読んだことないけど)みたいな感じなのかと思う。何だかわからないがエログロのうちにとんでもなく興味をそそられ、漫画の様に読破してしまう。


    内容紹介
    テロリン(テ「テロリンを殺せ!」
    ラジオからは戦意高揚のメッセージが四六時中流れ出す。
    テロリンっぽい子どもをいじめるテロリンごっこが流行する。
    テロリンっぽい行動をした奴は民衆のリンチでぶち殺される。
    いつ終わるともわからぬテロリストの襲撃に、民衆は疲弊し、次第に狂気の度合いを高めていった。
    肉体労働者の椹木武は病気の妻子を養うため、愛人を売春宿で働かせて稼ぎを搾取していた。
    小柳寛子は椹木のために、狂った客たちに弄ばれ続けていた。
    やぶ医者の斎藤良介は、今日も手術に失敗して一人を殺した。
    麻薬密売人の土門仁は浮浪者たちを薬漬けにしていた。
    素人画家の井筒俊夫は、売春宿で抱いた小柳のあとを尾け回していた。
    そして遂に最大級のテロが発生した。
    国家はテロリン殲滅の大号令を出し、地上最強の武器「神充」を確保せんと、「地区」へ志願兵を送り込んだ。椹木、小柳、斎藤、土門、井筒、五人はそれぞれの思惑から「地区」へと向かう。
    しかし「地区」で待ち受けていたのは……
    超極限状況下における人間の生と死を、美しくかつグロテスクに綴る、芥川賞受賞作家渾身の破壊文学。
    ロリスト)に蹂躙された「この国」で5人の「異形の」人物たちが魂のサバイバルを繰り広げる文学大作。濃密な破滅的描写に驚愕することまちがいなし。戦いのはてに彼らが見出したものとは? 
    出版社からのコメント
    キャッチフレーズに「破壊文学」とありますが、みしっりぎっしりと破壊的な描写が詰まっています。濃厚な戦争文学といえばよいでしょうか、戦う人間の愚考が鋭く描かれています。
    テロリストを倒すための最終兵器「神充」を確保すべく、わが国の国民は志願兵として大陸へ向かいます。しかしそこで待っていたのは異常な軍事訓練と脳味噌を吸われた奇怪な死体。謎が謎を呼び一気に結末へ! 著者渾身の一作をどうぞお楽しみください。(担当編集者)
    内容(「BOOK」データベースより)
    「テロリンを殺せ!」ラジオからは戦意高揚のメッセージが四六時中流れ出す。テロリンっぽい子どもをいじめるテロリンごっこが流行する。テロリンっぽい行動をした奴は民衆のリンチでぶち殺される。いつ終わるともわからぬテロリストの襲撃に、民衆は疲弊し、次第に狂気の度合いを高めていった。肉体労働者の椹木武は病気の妻子を養うため、愛人を買春宿で働かせて稼ぎを搾取していた。小柳寛子は椹木のために、狂った客たちに弄ばれ続けていた。やぶ医者の斎藤良介は、今日も手術に失敗して一人を殺した。麻薬密売人の土門仁は浮浪者たちを薬漬けにしていた。素人画家の井筒俊夫は、売春宿で抱いた小柳のあとを尾け回していた。そして遂に最大級のテロが発生した。国家はテロリン殲滅の大号令を出し、地上最強の武器「神充」を確保せんと、大陸にある「地区」へ志願兵を送り込んだ。椹木、小柳、斎藤、土門、井筒、五人はそれぞれの思惑から「地区」へと向かう。しかし「地区」で待ち受けていたのは…超極限状況下における人間の生と死を、美しくかつグロテスクに綴る、芥川賞受賞作家渾身の破壊文学。
    著者について
    2001年『クチュクチュバーン』で第92回文學界新人賞を受賞。かつてない奇想的な内容で選考委員の奥泉光氏から絶讃された。2003年には『ハリガネムシ』で第129回芥川賞を受賞し、文学界において高い評価を得る。人間の内面に潜む暴力性を象徴的に描き出し、山田詠美氏ら選考委員から高く評価された。その他の作品に中篇『岬行』がある。本書は著者初の書き下ろし長篇。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    吉村/萬壱
    2001年『クチュクチュバーン』で第92回文学界新人賞を受賞。かつてない奇想的な内容で選考委員の奥泉光氏から絶讃された。2003年には『ハリガネムシ』で第129回芥川賞を受賞し、文学界において高い評価を得る。人間の内面に潜む暴力性を象徴的に描き出し、山田詠美氏ら選考委員から高く評価された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • 肉体的にも精神的にも社会的にも極限まで不健康な♪こんなことやだな・されたらやだな♪のオンパレード。ハリガネムシやポラード病の「静かなイヤな感じ」もいいけれど、ところどころ笑ってしまうしかできない、クチュクチュバーンを継ぐ真骨頂世界観を再び味わえた。しばらく「ヤダミ」のインフレが続き、例えば幼女の殺人などの現実の報道を見ても、心はそれほど動かない自分にこそ恐怖を抱くほど、副作用は大きい。

  • 各登場人物の視点から次第に判明していく世界の状況。中盤まではドキドキしながら読めたけれど、最後まで読むことでこの世界の状況がわかっても、なにも自分の中には名にも残らず…

  • 高校の時に読んだんやけど、小説にこんなラストってあるんやー!と感動してしまった作品です。(今読んでも同じように思うかは分からんが)
    この登場人物たちはこの世界でたまたま焦点を当てられただけで、特に、なにもしていない、なにひとつ出来事は起こってなかった、これまでの展開はいったいなんだったの、て思ってしまうような救いようのないラストに心臓ぎゅんぎゅんしちゃった!

  • 最初は何でこんな本を手に取ってしまったんだろ?と何度も思いながら嫌悪感で気持ち悪くなりながら意地で読み続けてたら、海を越える辺りからエネルギーに飲み込まれページをめくる速度が上がった。もうちょっと不快な描写をソフトだったら凄いな!と感じただろう。読後ちょっと放心する。

  • 私の評価基準
    ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版
    ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも
    ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ
    ☆☆ 普通 時間があれば
    ☆ つまらない もしくは趣味が合わない

    2012.6.11読了

    流石に芥川賞作家の手になるもの。
    文章力が優れていることは、間違いない。 文章の上手い若手から中堅の作家を数名、挙げることができるが、その中でも才が見られるひとりである。

    いつも、小説に大切なものとして、その小説ならではの香りと、その小説の世界をどれだけ構築出来ているのか、ということを挙げているが、これはまさにテロリンの世界を、その文章力とあいまって、見事に創り上げていて、奇想的な内容にも関わらず、グッと引き込まれた。
    往々にして、このような作品では、最後が尻つぼみになっているものが多いような気がするが、本作ではメッセージを持ちながら、上手くまとめられていて、得心のいくものに仕上がっている。

    物語としては、その内容から、好みが分かれるだろうが、私は面白く読めた。

    ただ、この小説から立ち昇る香りが、あまり感じられない、もしくは無い。
    この内容やそこそこの長編であるのに、何だか、星新一氏のショートショートのような無機質な感じがした。もちろん、それのように上品ではないが。
    星作品のように、それがこの作品の香りということかもしれないが、そうだとすると、この作品であれば、かなり面白味に欠ける。

    作品の中で、離人感や感覚の一部が妙に強調される描写があるが、かなりリアルで、作者はきっと、いろいろな経験を実際にされているんだろうなと思わされた。

  • 会社でお弁当食べながら読んだ。神充のあんな場面じゃなくて良かった…グロいけど明るい暴力描写。

  • 伊丹空港で移動中の暇つぶしに何となく購入。
    読み進んで行くうちに、どんどん気分が暗くなります。

    こないだこの本に出てくる謎の生き物が、夢にも出てきました。。

    暴力的な場面やグロいシーンなど満載の、ちょっと救われないお話。でも映画に出来そうな感じもする。

  • 「テロリンを殺せ!」

    たび重なるテロのために、民衆の心は愛国心に燃える。
    国家はテロリン撲滅の大号令を出し、民は地上最強の武器「神充」を求めて
    志願兵となり大陸へ向かう。
    そこで待ちうけていたものは・・・

    芥川賞受賞作家っていうから期待して読んだんだけど
    これはちょっと(汗
    途中で「はぁ?テロリンは??」ってなったのは
    ラストにちゃんとオチがあったけど、
    それでもあまりにも爆裂すぎる^_^;

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著者プロフィール

1961年愛媛県生まれ、大阪府育ち。1997年、「国営巨大浴場の午後」で京都大学新聞社新人文学賞受賞。2001年、『クチュクチュバーン』で文學界新人賞受賞。2003年、『ハリガネムシ』で芥川賞受賞。2016年、『臣女』で島清恋愛文学賞受賞。 最新作に『出来事』(鳥影社)。

「2020年 『ひび割れた日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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