カリフォルニア・ガール (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • 早川書房
3.07
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152086761

感想・レビュー・書評

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  • 最終的には大どんでん返し!な展開なんだけども、まぁ別にそれがポイントってわけでもなく、うん、まぁ知ってた、って読んでる人が知ったかぶりをするために用意された展開なんでそれは良いとして。皆さんやりたい盛り過ぎでしょ!若くして結婚するとやっぱそうなるんか?まぁ嫌いじゃないんですけどね、こういうの。大体他の哺乳類とか発情期の度に相手を代えて子どもを作るのに人間ときたらもう、なんで新しい相手を求めるのも分かりますよ。
    という展開を楽しむ話でもなく、個人的には冤罪でぶちこまれた、でも悪い奴がいて、こいつがなかなか良い味出してた。女々しい刑事と男らしい悪人って構図は文学者といえば反体制、的なステレオタイプ感もあるけども。

  •  ベトナム戦争などさまざまな傷跡をひきずっていた60年代のアメリカで起きた殺人事件を、家族の絆を折り込みながら、兄弟が回想していく。ミステリというより、重厚な小説を読み終わった感じ。

  • T・ジェファーソン・パーカーの「コールド・ロード」に続いて「カリフォルニア・ガール」を読了しました。舞台は1968年のカリフォルニア州の町、タスティン。オレンジ集荷工場の廃屋で若い女性の惨殺死体が発見される。現場に急行した刑事ニックは、被害者が子どもの頃から知っているジャニルと知り、ショックを受ける。一方、新聞記者でニックの弟アンディも独自の調査を開始する。内容は文句なし。秀作だと思いました。翻訳で気がついたこと。「8ミリビデオ」が出てきますが、当時使われていたのは、「8ミリフィルム」ではないでしょうか。文中に映写機も出てきますし。

  • アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作

    宝島「このミステリーがすごい!」
    2006年度海外部門第6位。

    1968年にカリフォルニア州南西部
    タスティンのオレンジ工場の廃屋で
    首が切断された若い女性の死体が発見された。

    牧師の長兄
    刑事の次兄
    元FBI捜査官の三男
    新聞記者の末子

    4人兄弟と殺された若い女性は
    小さい時からの知り合いだった。
    彼ら4人兄弟を絡めて物語は進んでいく。

    殺されたのは
    実兄弟に性的虐待を受け
    その後、男、麻薬と奔放な生活をしていた
    ミス・タスティンにもなった美貌の持ち主。

    彼女を巡る、様々な男たち。

    その中から、犯人は断定された。

    一度は解決された殺人事件と思われたが
    真犯人は…。


    これ、単純に面白い。

    ミステリーという点では
    多少、謎解きに至る過程がやや平凡だが
    その時代を取り巻く状況やら
    家族愛やらの描き方が秀逸。

    単行本にして400ページを超す頁数。
    細かな字&二段組みと
    最初は戦意喪失気味にトライしたが
    読み始めると、止まらなくなった。

    海外ミステリー好きでなくとも、お勧め。

  • 堅実で、柱の通った力強い筆致が真っ直ぐにストーリーを貫いている。幕開けは現在。そこで興味を煽られ、すぐさま事件当時へと遡る。プロローグとも言えるシーンが印象的なので、このインパクトを保ったまま読むこととなった。猟奇的な事件のわりに謎解き要素は期待はずれ。その代わりに、この作家お得意の人間同士の絡みが、底辺にねっとりとまとわりついて離れない。激動の1960年代が、背景として実によく合致している。長い物語を読み終えて、複雑な気持ちで感慨にひたるのも悪くないなと思った。

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