- Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
- / ISBN・EAN: 9784152086822
感想・レビュー・書評
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怖い。一番怖いのは『種子まく男』。ご近所トラブル、人間関係のボタンの掛け違いは無くなることはないでしょ。それを引き起こす人がいる。あ~怖い。実生活にほとんどないがテレビのニュースにはなりそうな事件のリアリティっていうのかな、そういう身近で知っているが体験したことのない世界に入り込むのって怖い。
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「蒸発」衝撃から二桁以上の日数をへ経て、
再度この作家の本にたどり着いた。
「レミング」は、短いながら、衝撃的。
この一刀両断加減がたまらないが、
オチのわからないものもあった(己の至らぬさ故...) -
天衣無縫は好きでした。大学の施設を回ることですべての知識が頭に入ってきてしまった男の話。結末も意外でした。
陰謀者の群れや種をまく男は、現代のひとたちが読むほうが分かりやすいはず。この2つは当時からしたら、斬新な切り口だったんだろうなと思いました。 -
ミステリーゾーンのメイン脚本家だったらしい。どうりで読んでてこれまでの作家さんの中で一番読みやすく、面白いと感じた筈だ。
特に最初のノアの子孫と種まく男がブラックユーモアが効いていて面白かった。 -
しかし、どう考えてもこういうの書ける作家が、『ある日どこかで』みたいな作品も書けたってのはすごいことだよな。追悼の意を込めて再読。
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リチャード・マシスンの後味の悪い短編集。
特に印象的だった作品は「顔」。
とある家で、女性の死体が発見された。
残された女性の一人息子は恐怖のあまり、我を失い話すことすらできない。
なぜ、女性は死体となって発見され、息子は怯えきっているのか?
関係者の往復書簡によって明らかになる事実とは・・・。
イヤミス的な作品から、人生の時間を考えさせられる作品など、後味の悪い作品が多いのが特徴。
不条理な設定が淡々と進行しながらも最後にストンと落とされるあたり、期待を裏切らない作品集となっている。 -
勤勉な悪人。そのような矛盾する人間が存在するのか?それはこの短編集の一編『種子まく男』のなかに確かに存在する。わかりやすい悪人は登場しないばかりか、一見善良そうな男が、まるで畑仕事でもこつこつと励むかのような勤勉さで、小さなトラブルの火種に油を注いで回ってひとつの共同体をやがて崩壊へと導く。この作品のためだけにでもマストバイな短編集。
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SF系の作品よりは現実にありえそうな恐怖を描いた作品が面白い。「ノアの子孫」や「長距離電話」は今となってはありがちなネタだけれど、わかってても恐いというか嫌な感じが残る。
「種子まく男」はサイコパスが引っ越した先のコミュニティーを崩壊させていく様を描いた作品で、これが一番嫌な気持ちになった。 -
ブラッドベリに近い作風らしい。
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異色作家短篇集の4巻です。
帯の言葉が本書にはピッタリしていると思います。
13のいろんな短い話、SFやホラーが載っています。
特に「顔」が怖いと感じました。
これには酷いことを考える人間もいるんだと思わずにはいられないです。
「人生モンタージュ」は他の作品とは少し毛色が違っていておもしろいと感じました。
「死の宇宙船」はSFホラーで怖いですね。
「種子まく男」は現代的な話です。
現実にもどこかにこういった人間はいそうです。