わたしを離さないで

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  • 早川書房 (2006年4月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152087195

わたしを離さないでの感想・レビュー・書評

  • オススメコメント「外界から隔絶された寄宿舎には『特別な存在』である子どもたちが暮らしていた。彼らは成長してそこを出ると、すぐに『提供』が始まるように運命づけられていた。限られた時間の中で、友達と戯れ、人を愛し、自分を見つめ、社会の中で決められた役目を果たして死んでゆく。特別な子どもたちの真実とは・・・。優しく切なく、かつ心をえぐられる作品です。」

  • 綾瀬はるか主演ドラマが良かったので原作を読んでみた。
    生命とはなにかを問いかけている作品。
    ドラマより淡々と進み、彼らの置かれてる特殊な境遇がわかりづらかった。
    キャシーとルースがなぜこんなに一緒にいるのか半ばイライラしながら読み続けた。
    やはり海外文学の翻訳ものなので心理表現が日本のものとは異なり表面的に思う。
    先にドラマを観ていなかったら完読できなかったかも。翻訳もの苦手なので…
    ラストはすべてを安らかに受け入れるしはかないキャシーが切ない。

    ドラマは原作に大変忠実でありながら小さなエピソードを加え細やかな脚本でよりこの特殊な生まれの人たちの悲しみに寄り添っていた。
    ドラマの古着屋店主の大友康平の台詞がとても良かったのに、全くその場面がなかった。
    ドラマの脚本家素晴らしい!

  • SF、近未来小説かと思ったら全く違ってとても深い
    哲学的な問いかけをされているように思いながら読んだ。

    提供者になるために生み出された生徒たち。自分の運命を漠然とわかっていても、正面から向き合って拒否する意思も持たないまま、身の回りの些事に振り回されながら一生を終えていく。

    キャシーとトミーがお互いを深く思いながら、別れを静かに
    受け入れていったように、どんなに悲惨な運命であってもそれが当たり前の世界にいれば、そんなに不幸とは思わないのかもしれない。

    ラスト近くで人道的な社会活動家の「救ってあげたかったけど最後はやはり他人ごと」のような冷淡さが描き出され、やりきれない感じになる。

    ただ、読んでいる間中、綾瀬はるかの顔がちらついてしまい残念。このような名作の映像化って本当に罪だと思う。

  • 抑制された語り口に反して、残酷な内容。救いのないラストはより苦しくて、それでいて何度も読み返したくなる。架空の小説なのだけど、生きることってなんだろうって、考えてしまいます。せめてココロがなければ、幸せだったのかな。

  • 著者の文才にただただ感銘。

    読み進めると、主人公の語りの中に、少しずつ少しずつ異質で残酷な世界が見えてくる。十代の不安定さ、友情、恋愛、そして決して逃れられない運命。すべてが色濃く詳細に描かれているわけではないので、感情移入できない人もいるかもしれない。でも、あえて事細かに説明しないことで、それは静かに、重く、心にのしかかってくる。

    映画もドラマも観ていないが、それが正解だったように思う。これは文章で読むべきだ。

  • 『日の名残り』で大好きになったカズオ イシグロの作品。淡々とした精緻な筆致で、とんでもない物語が展開されることに驚いた。子供時代の心の動きの描写に特に惹かれる。友達とのちょっとした競争、仲違いと仲直り、大人に目をかけてもらいたい気持ちなど、忘れていた記憶が蘇ってきた。提供、介護人、ポシブル。あり得ない世界と言い切れないところが怖い。

  • 再読。購入した。胸がつまりそうな美しくはかない話だ。

  • 古い本かと思ったら、イギリスでも2005年の出版
    これが2,30年前の作品なら素直に読めたのか。正直、舞台設定としては遅れてる感は否めなかった

  • 自他共に認める優秀な介護人キャシー・Hは、提供者と呼ばれる人々を世話している。
    キャシーが生まれ育った施設ヘールシャムの仲間も提供者だ。
    共に青春 の日々を送り、かたい絆で結ばれた親友のルースとトミーも彼女が介護した。
    キャシーは病室のベッドに座り、あるいは病院へ車を走らせながら、施設での奇 妙な日々に思いをめぐらす。
    図画工作に極端に力をいれた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちの不思議な態度、そして、キャシーと愛する人々 がたどった数奇で皮肉な運命に……。
    彼女の回想はヘールシャムの驚くべき真実を明かしていく――

    日本でドラマ化。
    原作はまた深い。

  • ドラマの幼少期だけを観たので読んでみた。ふ〜ん。なんか、よくわからん世界

  • 臓器提供のためだけにこの世に産みだされ管理されているクローンたち。
    エミリ先生やマダムが、ヘールシャムの生徒たちに人生の意味を与えよう、心を育てようとしたことは、かえって彼らの絶望感を大きくしてしまっただけのように思う。奇跡は起こらず、本当に救いのない話。
    20年以上前(?)に、川島誠さんの「電話がなっている」を読んだときの衝撃が思い出された。

  • 何年ぶりかに読んだ翻訳もの。解説のとおり、予備知識ゼロで読みたかった…
    ドラマにハマって読んだ人、みんな後悔しているんじゃないかと、慰めあいたい気分です。
    2015/5/20読了

  • 第一章はなかなか読み進められなく、最後まで読める気がしなかったのだけれど、二章、三章へとだんだん引き込まれました

    ちょっと人と違う人たちによって語られる、人らしさのお話
    限られた運命、そして愛のかたち

    倫理を問うのではなく、かたちをかりた純文学なのでしょう

  • 相方が追っかけてるので、気になっていたカズオ・イシグロ。
    なんか読みにくそーとか思ってたんだけど、ドラマ化だし、そうか普遍的な話なんだなと思ってお試し読みしてみたら、とっても面白かった! 一気よみー。
    めっさきゅんきゅんした-。
    カテゴリSFか純文かと悩んだんだが、センパイの相方が純文と言ったので、こちらで。
    恋愛小説でもあるかもしれない。

  • 施設で育ち、今は介護人をしているキャシーの回想録。
    徐々に明らかになっていく、キャシーたちの境遇。
    抑制が効いた静かな語り口、とてもとても面白かった。

    ドラマを見た後の読了。
    ドラマのほうがドラマチックな展開だが、舞台が日本であるだけで原作と大きく変わらないのも好印象。

  • ★★★ドラマを見損なったので気になって読んだ。暗い。ルースとキャシーがいつまでも友人として関われたのが不思議なくらいどちらも相手のことを思いやらず、自己中心的な性格のように思われた。世界がどう間違えばこのようになるのか。初めから臓器提供。最後も臓器提供で終わる。ずっと暗い。

  • 初読み&ドラマ化で気になって読んだ作品。淡々とした文章から静寂な世界を醸し出し、提供者側の目線から冷静に分析しているかのような感じがする。衝撃度が増していき、読み手に訴えかけているかのような文体である。臓器提供の義務化になったら自分ならどんな気持ちになるのか、必然的に選択できない残酷な運命を背負わなくてはならない若者の悲しく、苦しい思いが隠され、考えさせられる。謎がだんだんと明らかにされていくにつれ、悲しい生き方が伝わって来るような、特にテープから流れた歌の歌詞からも切なさがこみあがってくる読後感。

  • 生まれながらにしてあまりにもやるせない使命を背負わされた人達。人間が踏み込んでは行けない禁忌の領域。提供者が、過去を振り返り進んで行く物語は、あまりにも悲しすぎました……。さいごまで救いがなくて読了後はズーンてなりました。

  • 数年前に図書館で借りて読んだ。
    今、TVドラマが放映されてますね。見てないんですけど・・・。

    とても興味深いお話でした。
    現実にもありそうで、近未来に起りそうで怖い。
    そうだよね、本人たちはなんだかわからないし、知りたくもないと思うし、こんなことしちゃいけないし、されたら嫌だし・・・。

    ある方向から見れば、正義なのかもしれない。大切な誰かを助けるために、または自分の為に。
    病気になっても助かるための保険?
    でも、ある方向から見れば、こんなのもちろん人道的に間違っているし、絶対にしてはいけないことだと思う。

    実は現在の科学を持ってすれば、実現可能なことなのではないかな?
    だけど、そこに踏み込んではいけない。
    と、私は思う。

    前半、まったく意味がわからず読み辛くてなかなっか進めなかったのですが、後半はあっという間に読めました。

  • 衝撃的なモチーフではあるが、与えられた使命を受け入れ、どう生きるかがテーマの小説。特殊なシチュエーションながら、終始提供者側の視線で語られ、それ以外は読者の想像に委ねるという方法をとっており、自ずと考えてしまいとても引き込まれた。

  • 終始過去を振り返りながら話口調で語られるのに疲れる。

    登場人物全員の感情がなさすぎる。

    「提供者」・・・
    長生きしたければ、車も自由に乗れるんだしどこへでも逃げれそうな気がする。

    自分には合わない。

  • 医学の進歩と生命に対する倫理感。
    そこにある、どうしようもない悲しみと喜び。
    解説に「鬼気迫る凄味と逆説的な普遍性をこの小説は獲得した」とある。
    生きるということについて。愛について。
    静かで美しい文章 。非人間的であり得ない設定だからこそ、人間とは何か?深く考えさせられた。

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