悪魔のピクニック―世界中の「禁断の果実」を食べ歩く

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制作 : Taras Grescoe  仁木 めぐみ 
  • 早川書房 (2006年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (393ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152087478

悪魔のピクニック―世界中の「禁断の果実」を食べ歩くの感想・レビュー・書評

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  • ルノワールの絵画「アブサン」ってなんのこと?
    って思っていたのが氷解。
    ほかにも、つい読む数日前にポピーシードたっぷりのパウンドケーキを焼いていたこともあり、その件は興味深く読んだ。
    農家製チーズと工場製チーズについてなど、本来興味ありなコンテンツもあったが、翻訳ものならではの読み辛さも否めず。
    水よりアルコールのほうが安全だったため乳児にもアルコールを飲ませていたことや、既得権益のスケープゴートになってしまったための不利益など、目から鱗がたくさん。
    知らないことが、世界には多いもんだ。

  • 法律で禁じられているモノ、禁じられていたモノを著者が現地で探し求めるという本である。
    そのモノを調査する過程で、それぞれの国柄、政策、生活、歴史などが表出されていく。その話がなかなか興味深く、そんな国なんだとか、そんなことしてたんだと面白く読めた。
    どれもこれも魅惑的なモノだが、グルメ本ではないためか自分も試したいとは思えなかった。話を聞くだけで満足だった。
    この本は旅行モノなのかわからないが、それぞれの国でしっかり取材を行なっており、違う意見の両者にインタビューをするなどジャーナリストな姿勢に好感が持てた。
    読んでいてワクワクできて面白い本だった。

  • 世界のどこかで禁じられている食品や、嗜好品などの中の九つの「禁断の果実」を求めて世界中を旅した旅行記。
    禁止に至る背景には、おや?と理不尽に感じたり、こちらの文化を壊してまでいつか入り込んできそうな大国の恐ろしさを感じたり。
    著者の考えに賛同しそうになりつつも、どうも他人に対する批判が強くて(ところどころ個人的な偏見を見かけて)引いてしまうところが、正しさを見極める上での枷になってしまう、残念な思いが。
    その皮肉も、悪魔の目として読んでいけば、納得できるのですけどね。
    ウナギの消費に関しては、日本人はちょっと知っておくといいんじゃないかな?とおもう内容も。

  • アペリティフはノルウェーの密造酒 イェメベレント。アルコール分なんと96パーセント。あまりにアルコール分が強いので、飲むと唇が痺れて感覚がなくなるという。

    次は清廉すぎる国シンガポールへポピーシードクラッカーを持ち込んで。

    フランスでは世界一くさいチーズ エポワスを求めて。殺菌されていない生乳で作るこのチーズはリステリア症で死亡事故が起きたのをきっかけに悪者扱いされ、国外へ輸出出来なくなった。(ちなみにリステリア症を引き起こしたのは殺菌された牛乳で作られたチーズだったらしい)

    スペインでは牛の睾丸 クリアディリャスに出会うため駆け回るも、イベリコ豚のハムやペルセベス(エボシガイ)に感動し、アングラス(ウナギの稚魚の料理)に罪悪感を覚え、臓物料理ばかり食べさせられ…、たどり着いて食べたクリアディリャスはデ・セルド(豚の睾丸)だった。(ちなみにスペインでは美味しい店ほど床が汚く、散らかっているらしい。まずい店は暇で掃除しまくるから綺麗だとか)

    キューバの葉巻 コイーバ・エスプレンディードではその富裕層にのみ許される退廃的な感じに呆れつつ、しばらく禁煙していたのにまたニコチン中毒になり、小さな死と戯れる魅力に囚われ…

    ウォルレーヌをただの酒飲みに変え、ロートレックをサナトリウム送りにし、ゴッホに自分の耳を切り取らせたニガヨモギやアニス入りの酒 アブサンはより質の良いものを求めてフランスからスイスへ移動。キューブラーではなく「ラ・ブルー」、緑の悪魔と呼ばれるこの強い、幻想的な酒には今は幻覚効果はないらしいが…その飲み方は儀式めいていてロマンチックですらある。

    フランスではショコラ・ムースから禁じられたコーヒーの歴史に想いを馳せ、

    ラパスではコカを噛んでそのアルカロイド成分でひどい高山病に対抗し、近年のドラッグ戦争の無意味さとアンデスの人々の長年の知恵に感銘し…

    ラストはスイスのディグニタスで安楽死のため処方されるペントバルビタール・ナトリウム。死を自ら選択し、世界中からはるばるやってくる人々。

    あらゆる禁断の果実に惹かれながら、これだけは口にしないタラス・グレコー氏。

    禁じられるからこそ、人はそれにより惹かれる。
    昔からベニテングタケやコカは宗教的儀式にも用いられ、トリップすることは神との通信とされた。

    私はショコラ・ムースくらいしか口にすることはないだろうが、とても興味深い一冊であった

  • 「どんなに無害でも、法律で禁じられているとほとんどの人がそれは悪いものだと考える」モーム

    それは食べ物以外のものにも汎化できて。好奇心で知ろうとすることこそ知的だと思うし、管理されて倣っている方こそおバカなんだと思う。

    探求していく過程が楽しい。この本で一緒に知れた私は幸せだ。
    シンガポールにポピーシードクラッカーを砕いて撒くシーンが好き。最後の家庭菜園の夢も、ラブリー。

  • コカ、お酒、チョコレート、チーズ…、世界には食べたいけど、食べてはいけない「禁断の果実」がたくさんあります。食べるなと言われると、食べたくなる著者は、その食べ物を求めて、世界を飛び回り、罰金や投獄という目にあっても、その国で食す。各国のタブーとなった理由や、社会に何をもたらしたかを見ると、面白いと思う一方で、考えさせられます。

  • 聞いたことはあるが、実際にどんなものかを知らない食べものをその背景と共に紹介している。体験記というよりその食べ物を通じた社会批評記。なぜ禁止されているかがよくわかりなかなか面白い。

  • アメリカンな書き方に馴染めませんでした。

  • 密造酒、阿片を含むクラッカー、カフェイン、コカ、過去に食中毒被害を出した食品……
    様々な「禁止されている物」を試すために旅をし、抑圧、規制、権力に対する疑問を提起する。
    生産者や愛好家を訪ね、禁止されたことに対する意見を聞き、禁止された経緯や実情を調べた本。

    ・イェメベレント(密造酒)
    ・ポピー・シード・クラッカー(芥子の実が含まれる)
    ・エポワス(チーズ)
    ・クリアディリャス(スペイン料理・牛の睾丸)
    ・コイーバ・エスプレンディード(葉巻き)
    ・アブサン(酒)
    ・ショコラ・ムース
    ・コカ茶
    ・ペント・バルビタール・ナトリウム(尊厳死で使われる鎮静剤)

  • アブサンの謎が解けた

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悪魔のピクニック―世界中の「禁断の果実」を食べ歩くはこんな本です

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悪魔のピクニック―世界中の「禁断の果実」を食べ歩くの作品紹介

食べるなと言われると、食べたくなる。「禁断の果実」の生産者や愛好家のもとを訪れ、誰がどうして禁止したのか、そのことはわれわれに何をもたらしたのかを探り、変わることのない人間の欲望の本質と社会・政治とのかかわりを垣間見るトラベルエッセイ。

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