残虐行為記録保管所 (海外SFノヴェルズ)

  • 早川書房
3.46
  • (5)
  • (6)
  • (12)
  • (2)
  • (1)
本棚登録 : 72
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152088802

作品紹介・あらすじ

数学者チューリングが基礎を築いた数学的魔術により、平行宇宙から魔物じみた異生物が侵入してくる怖れがあることが判明した。この魔術的災厄の防止を目的として、英国政府が設立した組織が"ランドリー"である。ボブ・ハワードはこの秘密組織の新米エージェント。初の現場任務は、アメリカからの帰国を希望する大学教授との接触だった。哲学教授で赤毛美人のモーは、自分では気づかぬうちにオカルト的国防にかかわる研究をしていたため、アメリカ政府から帰国を許されなかったのだ。たんなる調整だけの初級任務のはずだったが、中東系テログループに彼女が誘拐されたことから事態は一変する。SWATチームの突入により彼女は無事奪還されたが、テログループの目的は謎だった。リーダーらしき人物がドイツ語を話していたことから、背後にナチス・ドイツの魔術研究機関アーネンエルベとの関連も推測された。真相究明のため、ボブとモーの二人は、アーネンエルベの資料があるアムステルダムの残虐行為記録保管所へと向かうが…!?表題作「残虐行為記録保管所」と、その続篇で2005年ヒューゴー賞ノヴェラ部門受賞作の「コンクリート・ジャングル」の2篇を収録したSF+クトゥルー+スパイスリラー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 当時シンギュラリティ後の世界を描いた著者のSF群で盛り上がってたなぁ。ずっと積読状態だったチャールズ・ストロス。今作のテーマはクトゥルー+コンピューター+007+オカルト。ちょっとシニカルな笑いも入ってます。結構前の作品だから、最新のコンピューターといってもSCSIとかパーム・コンピューターとかのガジェット群がレトロな感じを醸し出してかえって雰囲気が出てます。舞台はイギリスだしオカルティックな感じもぴったり。コンピューターと魔法!確かにプログラムを呪分のように操りながら世界を動かしていくプログラマーは魔法使いのノリですね。並行して「プログラミング言語C」を読んでプログラム書きながら自分も魔法使いの修業の雰囲気に浸り切る。楽しい。シリーズ化されているとのことですが翻訳はされないまま。タイトルのせいかな。もったいない。早川さん早く出すように。

  • *後で追記

    姿がほぼ描かれないクトゥルフたち
    真空の「あちら側」に突入する際の描写が『TENET』の時間を遡る直前と酷似しててワクワクした(発表年次順からしたらノーランがこちらを読んでた可能性高

    しかしコレどうして文庫化しないんだろう早川らしくない
    許可が降りないんだろうか

  • 「高度に発達した数学は魔術と区別がつかない」てな感じのクトゥルー神話(的)伝奇オカルトコズミックホラースパイアクション。修飾されまくりの一人語りは読みづらいけれども、意外と派手で面白かった。続編あるなら読みたい。

  • 魔物はSFではないと思っいたが、ナチス・科学の実歴史と絡み物語が展開する
    人智では歯が立ちそうにない戦いがおどろおどろしいがISO9001やらも馴染んで心地良く読み進められる
    理屈はほぼ理解不能
    長々と用語を解説する()・「脚注」が読み進めるリズムを崩す訳者いるが、この『残虐行為記録保管所』では「ノルウェーブルー」の説明がなかった
    ググれば済むとは便利になった
    『死んだオウム』が説明無しで使えるほど定着しているとは

  • 途中で断念しました。翻訳口調なのか文章が分かりにくくて電車で読むには辛い。寝てしまう。評判はいい本なんだけど縁がなかったということで。

  • 数学×コンピュータ×オカルトなSF。数学やコンピュータ用語だらけの魔術の世界がとにかく面白い。タイトルは不必要に過激だと思う。

  • オカルトとハードSFを融合させた作品。
    ストーリー構成はやや不満が残ったので、評価☆5つはやや甘いかもしれない。しかしギミックの使い方が素晴らしく、それを補って余りある作品。
    まだ読み込めてないので、あと何度か読んでみる。

全7件中 1 - 7件を表示

チャールズ・ストロスの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×