われらがアウルズ (ハヤカワ・ノヴェルズ)

  • 23人登録
  • 3.30評価
    • (1)
    • (2)
    • (6)
    • (1)
    • (0)
  • 4レビュー
制作 : 光野多惠子 
  • 早川書房 (2008年11月7日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784152089755

われらがアウルズ (ハヤカワ・ノヴェルズ)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  •  ロバート・B・パーカーという作家は、少年や青春のデリカシーを描くことが巧いのは、今さら語るべきことでもあるまい。本書は、作者初のヤングアダルト向け作品なのだそうだが、そのジャンルはこれまでの作風からもお墨つきであると言っていいだろう。

     小学校中学校とストレートに加速してきた少年少女たちは、いきんりハイスクールあたりでコーナーに差し掛かり、ブレーキやアクセルの踏み方に戸惑い、時には大小の傷を負ったり、ストレスに苛まれたりする。

     周囲のコーチングが必要とされるのに、コーチングの方法が最も問われるのもこの時代の青少年に対するケースでだろう。なぜなら、そのデリケートさは、自分の青春時代を振り返ればよくわかることだからだ。

     後に様々な外海に起こる物事に馴れてゆくことを、この世代の若者はまだ想像することができない。ピュアで、神聖な何かを心に持ち続けるゆえに、まっすぐ直線的である。そんな彼らを待ち受けるコーナーとは、では一体何であろう。

     この作品の場合、憧れの女性教師が、胡散臭い男に付け狙われているらしいことがわかる。アウルズというバスケットボールチームのスポーツ小説でありながら、彼ら少年たちが名探偵となって女性教師を守りたいと願い、そのチームワークで悪者らしい男と対決しようと作戦を考えるあたりから、青春小説はいきなりパーカーのカラーを纏い始める。

     彼らは事件を通じて大人の世界を垣間見る。大人の強さに憧れ、異性への過敏な憧れに心をシェイクされる。親離れをしていず、学業があり、部活があり、毎日は青空を見上げるような広大な未来にかたどられている。そんな青春の苦味や甘みをパーカー節が、いつものストイックな文体で掬い取る。

     女性探偵、西部劇、スポーツもの、そしてついに青春小説、とパーカーのチャレンジ精神は、作家としての成熟ぶりの中で、確実にひときわ目立ってきている。巨匠、とい名が板についてきた感がある。

  • 読了後、私はやっぱりおじさんだったと再確認したよ。

  • 「ラジオが娯楽の王者だった。新聞が世界を教えてくれた。映画がぼくの心を躍らせた。雑誌がぼくを偉くしてくれるみたいだった。野球が憧れだった。漫画が何よりも楽しみだった。でも、女の子は、まだ遠い感じだった。そして、友達がいた。ぼくは14歳だった。ぼくたちはバスケットボールのチームを作った。カッコいいチーム名をつけたかったのだが、ユニフォームにしたTシャツのせいで、けっきょく「アウルズ」になった。たった五人でコーチもいないチームだったが、州のトーナメント目指して意気は高い。そんなぼくらのクラスに新しい先生が来た。セクシーな先生の名はクローディア・ディレーニー。でも、先生にはなにか秘密があるようだった…スポーツに、冒険に、そして恋に―あの日々は輝いていた。スペンサー・シリーズの巨匠が、輝かしい少年の日々を描くノスタルジックな会心作」というのが、アマゾンで見たあらすじ。これまでヤングアダルト小説には縁がなく、作者名につられて初めて読みました。ミステリ色はあまりありませんが、近年のシリーズ物以上に好感がもてる作品でした。

  • 大好きなパーカーのヤングアダルト向けの本。
    アウルズの面々のなかには、スペンサー的要素がうっすらと感じられる。
    けど、大人の物語が好き。
    はやく、ジェッシィとか、サニーランドルとか、大人のシリーズ読みたいなー。

全4件中 1 - 4件を表示

ロバート・B・パーカーの作品

われらがアウルズ (ハヤカワ・ノヴェルズ)はこんな本です

ツイートする